機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー
1991年 全13話
作品解説 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
オーストラリア・トリントン基地に搬送された、核兵器武装のガンダム試作2号機が、かつて「ソロモンの悪夢」と呼ばれたジオンのエースパイロット、アナベル・ガトーによって強奪されます。テストパイロットのコウ・ウラキは、ガンダム試作1号機に乗り込み彼を追うのでした。 敵(デラーズフリート)が熱い!その主義、主張、生き様には見ていて何か熱いものが込み上げてきます。それはもう理屈じゃありません。見ている者の本能に訴えかけてくるのです。 敵側にここまで感情移入出来る作品というのは珍しいですね。まあ、これまでの作品にもシャアのように個人的に好きだった敵キャラもいたのですが、この作品は敵組織そのものが魅力的に見えてしまうんです。それだけ、ガトーをはじめとするデラーズフリートの連中に熱い漢が多かったということなのでしょう。 何でしょうか…彼らが皆大義を持って、それに殉じる行動を取る姿には一種の『美学』を感じました。そこんところをどう受け取るかで、この作品の評価が分かれるでしょうね。ぶっちゃけ、主人公達の活躍よりもそちらの方が見所になっていますから。 それにしても、大義を持った敵軍に対して主人公のちっぽけなこと…あんたがこの作品で主張したことと言えば、ニンジンが嫌いということぐらいだ(笑)。パイロットとしての腕も、精神的な強さという面でも、彼はガトーに遠く及びません。まあ、まだコウは軍人としては半人前でしたから、この偉大なる漢との戦いを通じて、大きく成長したんだと信じたいところです。 ちなみに、私はこの作品のヒロインであるニナが大嫌いです。ほんとにこいつはありえないビッチですよ。とりあえずニナのせいで減点だ!こいつさえいなければ、この作品は名作だったよw
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主な登場人物と名言(?) | ||
・コウ・ウラキ 「ウラキ少尉、突貫します!」 一応主人公なんですが、最初っから最後までガトーに食われっぱなしです。まあ、最初はひよっこといった感じでしたが、後半はそれなりに戦士の顔になっていたので、多少成長はしていると思いますが…。彼の最大の不幸は、ライバルキャラがあまりにも偉大であったところでしょうか。以降、0083と言えばコウではなく、ガトーという名前がもっぱら良く出ます。 ・アナベル・ガトー 「ソロモンよ、私は帰ってきた!」 何なんだこいつの熱さは!?まさに武人!まさに漢!作中では彼に想いを託し、散っていった者達もいましたが、この漢のためならマジで死ねる!ほんと、あなたは何故そんな熱い言葉を吐き、熱い行動を取ることが出来るんですか!?とりあえず、漢の生き様を見せ付けてくれたこの御方に対し、盛大な拍手を送りたいと思います。ありがとう、ガトー! ・ニナ・パープルトン 「男って、ホントに…」 一応この作品のヒロインですが、ガンダムファンにとって彼女は鬼門です。このアマはほんとにムカつく…自己中にも程があります。こいつの存在を消して、ヒロインをモーラかシーマ辺りにでも置き換え(笑)、脳内補完したいところですね。 ・チャック・キース 「くるな、くるな!」 コウとは士官学校時代からの親友で、彼と同様トリントン基地に配属されます。とりあえず、こいつもひよっこなんで、戦闘面での活躍というのは特に残っていませんね…ただ、プライベートでは大物(笑)をいつの間にかおとしていました。 ・シーマ・ガラハウ 「私は故あれば寝返るのさ」 裏切りを繰り返し、自分だけ利を得ようとする女狐。とてもひどい女に聞こえますが、私的には何故かそれほど憎めません。むしろ、そうやってしか生きられない彼女に憐れみさえ覚えてしまいます。つか、ニナのほうが全然ムカツキますからね(笑) ・ケリィ・レズナー 「戦いは、生か死だ!」 かつてはジオンのパイロットでしたが、片腕を失ったことで現在はジャンク屋を営んでいます。しかし、その心はまだ死んではおらず、密かにMAヴァルヴァロを整備していました。コウと出会い、彼に戦士の心得を教えます。こいつも漢度高し! ・エギーユ・デラーズ 「行け!わしの屍を踏み越えて!」 デラーズフリートの指導者。なーんで、この作品は敵キャラがこんなに熱いんだ?これじゃあ、こちら側に感情移入しちゃいますよ。とりあえず、彼の死の間際のガトーとのやりとりは、後世に残る名言が飛び交いました。 |
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