機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
1988年 劇場版


評価 75点

作品解説


宇宙世紀0093、ネオジオン総帥となったシャア・アズナブルが地球に宣戦布告を行う。連邦軍の独立部隊ロンドベルに所属するアムロ・レイは、新型のνガンダムで彼に立ち向かうのだった。


一年戦争からの流れの集大成。
ガンダムという作品を代表する二人であり、因縁のライバルでもあるアムロとシャアの戦いにいよいよ決着が着く時がやってきました。ほんと言うと、彼らと関わり深いカミーユなんかも出てきて絡んでほしかったんですが、まあそれはスパロボでもやって満足するとしましょう。
内容的にはもちろん、アムロとシャアの対決…二人の男が幾度もの戦争を経て辿り着いた、己の信念と信念のぶつかり合いがメインとなっています。まあ、こちらもそれを望んでいるのでそこはまったく問題無いのですが、クェスやらハサウェイやら少々余分と思えるドラマも展開されていたりするんですよね。そのため、結構慌しい内容になっているので、どうせならアムロとシャア二人だけに絞ったほうが焦点ぶれなかったような気もします。
戦闘シーンの方は迫力あってよく動いていました。モビルスーツの細かな動きや、ファンネルが飛び交うシーンはスピード感があり、とてもいい感じです。また、戦いの中でダミーを効果的に活用するなど小技の使い方も上手く、これこそリアルロボットバトルの真髄だ!と言わんばかりですよ。つか、シリーズのファンとしては、アムロとシャアが戦ってるってだけでもうテンションがグイグイ上がりますw
一応、これでファーストガンダムからの流れは終局を向かえます(宇宙世紀自体は形を変えてもう少し続きます)が、新世代のニュータイプ・ハサウェイの登場と彼が体験した出来事からは、かつてのガンダム主人公達が繰り返してきた、悲しみの連鎖がまだ終わっていないというような印象を与えられました。アムロとシャアの物語は終わったけど、まだニュータイプの物語は終わってないのかな〜と。
ちなみに、ハサウェイのその後は小説版「閃光のハサウェイ」にて描かれています。この作品に限ったことではないのですが、小説ガンダムはなかなかショッキングな内容のものが多いです。「閃光のハサウェイ」もラストが凄く重い…(汗)


〜おまけ「宇宙世紀の流れ」〜

宇宙世紀 作品名 放映年
0079 機動戦士ガンダム 1979年
0079 機動戦士ガンダム MS08小隊 1996年
0080 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 1989年
0083 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY 1991年
0087 機動戦士Zガンダム 1985年
0088 機動戦士ガンダムZZ 1986年
0093 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 1988年
0123 機動戦士ガンダムF91 1991年
0153 機動戦士Vガンダム 1993年



主な登場人物と名言(?)

・アムロ・レイ 「νガンダムはダテじゃない!」
 この作品のアムロは超強いです。さすがは、ダテにファーストシリーズの主役張ってないですね。「子供に付き合っていられるか!」と、αアジールを一蹴したνガンダムの姿はかっこよかったですよ。やっぱりガンダムといえばアムロなんだなって再認識させられました。

・シャア・アズナブル 「誰かが人類の業を背負わなければならない」
 今回は総帥という立場らしく、人心掌握を怠りません。過去に女に逃げられたという苦い経験がしっかりと生きているんですねw 特に、使える駒(クェス、ギュネイ)の管理は抜かりなく、それぞれにいい顔をして見せます。しかし、やり方がな〜んかいやらしいんだよね…この人にはもっと大物でいてほしいんですよ。人類の粛清なんて傲慢なことを言ってますが、それは建て前でただアムロと決着を付けたがっているだけにも見えます。

・クェス・パラヤ 「みんな落ちちゃえー!」
 ニュータイプの素質があるのですが、彼女はほんと子供です。最初アムロに興味があったのですが、恋人チェーンの存在が気に食わず、完全逆ギレで無茶苦茶なことを言い放ちます。そして、その後シャアの下へと走り、今度はこっちでもシャアの愛人ナナイに憎悪を抱きます。けど、ハサウェイやギュネイといった若い世代からはこいつモテモテなんですよね。彼女の行動はどっかおかしく、生身で宇宙空間に飛び出したりもしてました。まさに電波少女!

・ハサウェイ・ノア 「やっちゃいけなかったんだ!」
 ほんと、いくらなんでも味方をやっちゃいけませんよ!これが若さゆえの過ちというやつですかね。そんなハサウェイ君の大活躍小説「閃光のハサウェイ」のOVA化を超希望してます!クスィーガンダムを駆る彼の勇姿をぜひ映像で見てみたいもんです。そこでは、アムロがララアのことがトラウマになっているのと同じように、彼もクェスのことがトラウマとなり苦しんでいます。ほんと、こいつらは同じ過ちを繰り返しますよね。ただ、この作品はラストが非常にヤバイDEATH…。

・ギュネイ・ガス 「クェスと付き合って、クェスを研究させてもらう」
 ネオジオンの強化人間。ニュータイプのクェスに惹かれて告りますが、あっさり振られちゃうのでした。彼女はオトナの男が好きで、何故かシャアを崇拝しちゃってますからねえ。シャアの悪口なんかも彼女に吹き込んでいましたが、それも見透かされて格好悪いことこのうえないですw

・チェーン・アギ 「お早いお帰りを」
 アムロの恋人兼メカニック。うん?アムロとベルトーチカとは別れたのか?まあ、あいつはちょっと我が強そうだったから、アムロとは合わないだろ。にしてもチェーンさん、メカニックなのにMSに乗って戦場に出るなんて無茶です。しかも、壊れたジェガンで出るなんて、どれだけ自信家なんですか?まあ、それを言うなら大した訓練も受けていないハサウェイも同じことなんですが、彼にはニュータイプ補正がかかってるんで…w



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