OVERMAN キングゲイナー
2002年 全26話
作品解説 | ||
ゲームチャンプのゲイナー・サンガは、シベリア鉄道警備隊に逮捕されてしまう。そして、留置場で出会ったゲイン・ビジョウという男と共に脱走を試みるのだった。 ガンダムの富野監督による異色ロボットアニメ。ロボット一体一体に異なる特殊能力(ジョジョのスタンドなんかに近いかな?)を持たせ、戦闘シーンを魅力的に描いたエンターテイメント性溢れる一作です。その斬新さで視聴者の興味を惹き、なかなかの好評を得たようですね。OPもロボットが踊りだすという衝撃映像(笑)を盛り込んできて、話題をさらいました。 ただこの作品、確かに戦闘シーンには魅力を感じ、富野節が炸裂するキャラの掛け合いなんかも面白いのですが、シナリオ的には大して奥深さが無いし、それほど燃える展開が用意されてるわけでもありません。また、何処かコミカルさも感じさせるような内容なんですが、特に笑えるっていうわけでもなく、どうも中途半端な内容に見えてしまいました。ラストも何だかよく分かんない妙な展開で、いまいち盛り上がり辛かったですし…(汗) それに、こういうお遊び要素満載のイロモノという意味合いだと、かつて富野作品にザブングルという超型破りの作品が存在しました。この手の路線は、既にザブングルで大分はっちゃけており、それに比べると大人しくなってる印象なのでそこまで感銘を受けなかったんですよね。まあ、こちらもキャラクターが活き活きとして動いている点は良かったと思いますけど…(つか、主役級のキャラよりサブキャラの方がいい味出てるなw) あと、世界観の説明がないままで進んでいくので、分かり難いと感じる部分もありましたね。この辺、もう少し上手くやってほしかったです。 とりあえず、これの視聴の際は細かいことを考えずに、その場のノリで楽しんじゃうのがいいでしょう。後に残るものは少ないかもしれませんが、見ている時は素直に楽しいと思える部分もきっとあるでしょうから。 |
||
主な登場人物と名言(?) | ||
・ゲイナー・サンガ 「ゲームでなくったって!」 「キング」の称号を持つ、引きこもりのゲームチャンプw ゲインに関わったことから「エクソダス」に巻き込まれ、オーバーマン・キングゲイナーに搭乗してシベ鉄(シベリア鉄道)と戦うことになります。ゲームの腕が操縦センスにも繋がっているようで、なかなかの活躍を見せてくれました。けど、濃いキャラ満載のこの作品の中では、案外印象が薄いんですよね…(汗)。こいつが一番輝いていたときは、間違いなくあの大々的な告白だな。 ・ゲイン・ビジョウ 「エクソダス、するかい?」 ヤーパンのエクソダスを成功させるためにやってきた、エクソダス請負人。「黒いサザンクロス」の異名を持ち、狙撃の腕は超一流です。ゲイナーのパートナーとして戦闘面で活躍を見せました。しかし、女性に対しては軽薄なところがあり、色んな人に対してモーションかけてましたね。まあ、あんまり報われてなかったですけどw ・サラ・コダマ 「めーでしょ!」 ゲイナーのクラスメイトであり想い人。しっかりものの彼女は、ウルグスク自警団としてシルエットマシンで戦っています。まあ、戦闘面では大して役に立ってないんですけど…w ブレンのヒメやターンAのソシエ、そしてこのサラ・コダマといった新生富野ヒロインは、何となく似た雰囲気を感じますね。 ・アナ・メダイユ 「まあ、大人げのない人だこと」 ウルグスクを統治していたメダイユ公爵家の姫様。ほんと、利発で良く出来たお子さんですね。時折口走る言葉の隅々からは、小さいながらも確かに姫としての尊厳を備えているように見えました。まあ、歳相応の無邪気な好奇心を見せることもありましたが、そこも何か可愛かったです。 ・アデット・キスラー 「こんないい女、忘れるわけないやね」 シベリア鉄道に所属する警備隊隊員。ヤーパンのエクソダスを阻止するために度々攻撃を仕掛けてくるのですが、任務はいつも失敗ばかり…そうこうしているうちに、いつの間にか自分自身がヤーパンの一員となってましたw ゲイナー達の高校にやってきて、アデット先生として彼らを導いて(?)いきます。 ・シンシア・レーン 「相手が強ければ強いほど、燃えるんだよね」 ゲイナーのゲーム仲間であり、彼女も「クイーン」の称号を持つチャンプです。しかし、その正体はキッズの秘蔵っ子であるオーバーマン乗り…愛機ドミネーターを駆り、まるでゲームを楽しむかのように、ゲイナーに戦いを挑んでくるのでした。このドミネーター…動きに凄く独特なものがあって、見ているだけで何か面白かったですね。まさに斬新! ・アスハム・ブーン 「残念ながら私には、敗北という名前は似合わぬのだよ」 ロンドンIMAに所属する若きエリート…のはずなんですが、どんどん情けない姿を見せるようになり、終盤は結構壊れてましたね。ヤーパンのエクソダスを止めるという名目でやってきたのですが、むしろ本当の目的はゲインの方…彼とは浅からぬ因縁があって執拗に追い回しています。とりあえず、シスコン乙w ・ヤッサバ・ジン 「俺は、弱いわけないだろーーー!」 シベリア鉄道警備隊隊長。この人、キャラ濃すぎですw 物語では終始感情豊かに大暴れしてました。しかし、そんな風に他の登場人物を食ってしまうほどキャラが強くなったため、やむなく強制退場させられたという噂を聞きましたが、それってほんと? ・カシマル・バーレ 「私が予定したダイヤを乱す者は潰しますよ」 氷の運行部長。こいつもキャラが濃い…ある意味、シベ鉄は人材の宝庫だなw 鉄道のダイヤを守ることに全てをかけていて、そのためには職員の命すらお構いなしだそうです。ヤッサバ退場後、新たな中ボス的役割で度々ゲイナー達の前に現れ、様々なオーバースキルを駆使して彼らを苦しめました。 ・キッズ・ムント 「列車というものはなぁ、走ってこそ列車だ」 シベリア鉄道の総裁。こいつも鉄道大好きみたいです。つか、意外にも腕っぷしが強いのに驚いた。アスハムとガチで殴り合って勝利してましたからね。ただのメタボじいさんではなかったかw |
||