クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
2002年 劇場版


評価 90点

作品解説


家族揃って、ある綺麗なおねーさんの夢を見てしまう野原一家。その日、しんのすけはふいに戦国時代へとタイムスリップしてしまうのだった。


オトナ帝国の翌年に作られた作品。
前作と同じ監督によるクレしん劇場版ということですが、これまた子供向けには見えないようなシリアス内容になっています。とは言っても、前回とはテーマ的にはまるで別物。今回の話は、そのタイトルが示すように戦国時代における戦い…死というものを匂わす雰囲気があるのです。
つーか、これは普通に合戦アニメとして見ても非常によく出来た作品でした。戦いの描写に細かいこだわりとリアルさが感じられ、凄いよかったと思います。あと、合戦に近代兵器が乱入して活躍するって設定もなかなか面白かった。そういや、某使い魔アニメでも似たようなシーン(合戦の最中に異世界のゼロ戦登場)がありましたが、あのちんけな戦いとはクオリティの差が雲泥に見えましたね。
敵大将との最終決戦は、なかなか熱いシーンがあってちょっぴり泣きそうになるんですが、締めはギャグなんで思わず笑っちゃいますw 泣かせながら笑わすなんて、なんつー高度なことをしてくれる作品なんだよ!
そして、賛否両論ある問題のラスト…詳しくはネタバレになるので話せませんが、クレヨンしんちゃんでそれを見せるのはかなりの冒険だと思いましたね。個人的にはこれはこれでアリ…劇場版ならではのクレしん新境地として受け止めましたが、メインターゲットである子供はどう思うのか?痛快娯楽ギャグアニメを想定して見ていた子にはなかなか重いかもしれません。
まあ、「クレヨンしんちゃん」ってタイトルにこだわらなければ、これも素晴らしい作品だと思います。感動あり、ギャグあり、切ない恋物語あり、緊迫感ある戦いありで、見所も多いですしね。
一つだけ気になったのはタイムスリップ関連…ここんところの細かい設定とか理由は、完全にスルーでしたw まあ、大本はギャグアニメだから、こういうのでもいいのかな?



主な登場人物と名言(?)

・野原 しんのすけ 「お前、逃げるのか?」
 後半、いいシーンが色々ありました。けど、前半のギャグも結構衝撃的だったんで、何か印象に残ってるのよね(汗)。しんちゃんと言えばケツ…生尻で模造刀をケツ刃取りして、そのままウネウネと尻肉をくねらせながら、相手を取り込んでいった姿が忘れられないww

野原 みさえ 「しんのすけに会えるなら、戦国時代でも何処でも行ってやろうじゃないの!」
 かーちゃん、一箇所メチャメチャカッコイイシーンがありました!正直、あまりの熱さにビックリしたよ。子供を守るためなら、母親は何処までも強くなれるのです。さいこーだぜ、家族の絆!

野原 ひろし 「春日部住人野原一家、義によって助太刀いたす!」
 今回もまた、とーちゃんはカッコイイな〜。名乗りを上げるとことか、棒状の健康器具(正式名称忘れた)をビュンビュン振り回し、敵に立ち向かう姿はもはや武士です(笑)

野原 ひまわり 「あーやややー」
 ほぼ空気…orz

・風間くん(かずま) 「ゆるしてけろ」
 今回、しんちゃんの友達連中は前半にちょろっと登場するだけです。しかし、戦国時代でもよく似た別人(先祖?)が登場します。最初は皆、現代の彼らと比べて性格が反転しているといった感じなのですが、徐々に本性表してくれます。こいつも、最初はプライドの無い情けない奴でしたが、いつのまにかいつもの風間くんでしたね。

・マサオくん(おおまさ) 「文句あっか?」
 なんと、戦国時代のマサオくんは威張ってるいじめっこキャラです。つっても、すーぐに本性出てきて、いつもどおりの情けない姿を晒していたんですけどね。

・ネネちゃん(ねね) 「ウサギがいたら殴りた〜い」
 ネネちゃんがウサギを怖がってる…まさか、可憐な乙女なの…!?と思いきや、最終的にはウサギ殴りたいとか、いつもどおりの黒いこと言い出しましたw

・ボーちゃん(ぼーしち) 「むねん…」
 ボーちゃんに関しては、昔も今も何の変わりもねえ〜!!相変わらずです。けど、それこそボーちゃんだよ。

・井尻又兵衛由俊(いじりまたべえよしとし) 「お前は、その日々を俺にくれるためにやってきたんだ」
 戦国時代でしんのすけが知り合った侍。ぼうっと青空を眺めることが好きで、青空侍と呼ばれています。戦いになれば勇ましいですが、色恋沙汰になるとからっきし。幼馴染である廉のことが好きなんですが、身分の違いからそれを言い出すことが出来ません。

・廉(れん) 「おい、青空侍」
 春日を治める城主・康綱(やすつな)の娘。しんのすけの夢に出てきたおねーさんです。こういう身分で生まれたからには、政略結婚というものがちらつくもの…彼女にも、隣国の大名との縁談話が持ち上がっています。



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