CLANNAD(劇場版)
2007年 劇場版


評価 70点

作品解説

 劇場版『CLANNAD』 DVD スペシャル・エディション (初回限定版)
ジェネオン エンタテインメント (2008-03-07)
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無気力な毎日を過ごしていた岡崎朋也は、ある日学校まで続く坂道の下で一人の少女と出会うのだった。


これを見る時は、原作やTV版との比較から入るのではなく、劇場版CLANNADというまた別個の作品として受け入れて楽しみましょう。ここが変更されてるとか、ここが削られてるとか、そういうことが特に気になる人は見ないほうがいいです…きっと、マイナス要素しか見えてこないと思いますから。
とりあえず、尺の問題があるシナリオについては最初からある程度の覚悟も出来ていたのですが、作画面・演出面はもう少し頑張ってほしかったですね。TV版の存在を抜きにしても、クオリティ的にちょっと満足出来ないような部分がありました。特に気になったのが演出…何処か古臭さが感じられるもので、まるで一世代前のアニメを見ているような感覚に陥ってしまいました。ということで、基本的にはTV版をオススメします。
ただ、こちらにはこちらのいいところも若干あり、原作にこだわり過ぎず視聴したならば、決して悪くは無いようにも思えますね。
劇場版は最初から渚ルートのみに特化しているので、余計な話が無く物語が脇道に逸れていないし、何よりこの作品の肝である「アフター」も収録されています。そのせいで他ヒロインがほぼ空気になっていますが、それはもう仕方の無いこととして諦めるべきでしょう。
それで、ストーリーは朋也の回想という形で描かれていますので、簡単な説明だけで終わるシーンもあって、ほんとサクサクと飛びながら進んでいきました。また、「アフター」があると言っても、完全に全てをやりきったわけではありませんのでそこは注意を…(アフター部分は25分程度)。もし、TV版での「アフター」を期待している人は、こっちは中途半端なネタバレになってしまうので、見るのは自重した方がいいかもしれませんね。
色々問題もあるわけですが、やっぱり根本となるシナリオはいいわけで、ラストはちょっぴり感動も出来ました。家族というテーマもそれなりに見せることが出来ているし、全体で90分という短い時間の中では、なかなか頑張った方ではないでしょうかね?(少なくとも、劇場版AIRよりは随分マシだったw)



主な登場人物と名言(?)

・岡崎 朋也 「お前が本当に愛おしい…」
 TV版よりも、こっちの方が私の中での朋也という人物像に近いかもしれません。TVは困ってる子を放っておけないイイ人で、なんかモテ男ってイメージが強いんですが、元々が不良なんだから最初はこのくらい冷めてる方が雰囲気合ってるような気がします(あくまで私の中ではね)。

・古河 渚 「一緒にこの坂、上ってもらえますか?」
 設定的には原作(TV)と大体同じだと思うけど、引っ込み思案な渚にしては少し強引な部分も垣間見えたかな?朋也と春原をほぼ無理やり部員にしちゃいますし。アフターについては…何を言ってもネタバレになるので自重しときます。

・春原 陽平 「何もしてやれない僕、情けない…」
 もはや馬鹿を超えて危ない子な域にまで及んでいる印象です…無駄に暴力的になってるし。けど、基本はやっぱいい奴なんですよね。あと、こいつには立ちションシーンなんてものもありました。そんなシーン、今時のアニメでは久しぶりに見ましたよw

・坂上 智代 「キッチン借りるよ」
 なんか”通い妻”的なシーンが…これはどう見ても「智代アフター」を連想してしまいます。そういう意味で贔屓されてたのかな?渚を除くヒロインの中では最も目立っていましたね。喋ってないことみや、登場すらしてない風子に比べると破格の扱いだw

・藤林 杏 「坂上智代をヨロシク」
 何故か智代の付き人をやっていて、生徒会選挙の応援を行っていました。…なんで?いくらなんでも、無茶苦茶強引な登場のさせ方ですよ。ちなみに、いつもセットになってる双子の妹である椋は、物語に登場していませんでした。

・古河 秋生 「男なら勝負だ!」
 相変わらず、このオッサンは破天荒な性格だな〜そして野球馬鹿。しかし、この無駄な勢いこそがこの人の持ち味ですな。

・古河 早苗 「愛してますけど〜」
 相変わらず、人妻には見えない若々しさですよ。つか、この夫婦のラブラブっぷりは目も当てられん…もはや痛々しいレベルに及んでるぞ(汗)

・芳野 祐介 「いつか分かる時がくる。お前が大人になれば必ず…」
 元ミュージシャン。しかし、今は田舎に戻ってきて地味に働いています。岡崎や春原にとっては、頼れる良き先輩といった感じですね。公子さんと婚約中。

・伊吹 公子 「きっと…とても素敵なはずだから」
 この人が一番設定変わってましたね。まず、今も教師を続けています。そして、元演劇部の顧問ということになってました。雪村の役割がそっくり彼女に移っている感じです。ということで、じいさんはお役御免でかわいそす…w

・岡崎 直幸 「それじゃあまるで、私とおんなじだ」
 朋也の父親。一応、こちらではちゃんと仕事をしているようです。朋也との確執は当然ありますが、それほど無関心というわけでもなく、積極的に自分から話をしようという意思も垣間見えました。



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