バクマン。
2010年 全25話


評価 75点

作品解説

 バクマン。1stシリーズ DVD-SET 1 〈期間限定生産〉
ジェネオン・ユニバーサル (2012-04-25)
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中学3年生の真城最高は、クラスメイトの高木秋人から一緒に漫画を描こうと誘われたこと、片思いのクラスメイト亜豆美保と「漫画がアニメ化したら結婚する」と約束したことから、漫画家への道を志すことになる。


原作はデスノートの大場・小畑タッグ。この人達の作品を見ていると、原作者がいるとやっぱ話が面白いな〜と思わせてくれますね。
内容はデスノートから一転してバリッバリの青春もの。主人公も屈折したところの無い好青年です。いや〜今時、ここまで真っ直ぐな青春ものは逆に珍しいです。また、扱っているテーマは漫画(インドア系)だというのに、みんな真っ直ぐ夢に向かって熱いから、ノリはスポ根に近いものがありました。個人的には、こういうのは大好きですねw
作中では、漫画家だからこそ知り得るリアルさが随所に描かれています。例えば、週刊少年ジャック(ジャンプ)を舞台にしているということで、実際にジャンプで行われているシステム…アンケート至上主義について作中で取り上げられています。アンケートが出版社や漫画家にとって重要なものということはなんとなく知っていましたが、その仕組みの詳細をハッキリ知ったのはこの作品を見てからです。
また、連載までの道のりや編集者(担当)とのやりとり等、今まで一般的にはあまり知り得なかった情報を物語の中で詳細に描いているので、非常に興味深く見ることができました。主人公達のサクセスストーリーも見ていて気持ちよかったですしね。こういう風に漫画家になっていくんだなぁ…と。
設定面でさらに言うなら、主人公二人がエイジや平丸のようないわゆる「天才型」の漫画家ではないことが良かったと思います。なんとなく感性で描いた漫画がうけた…というのではなく、「計算型」だからこその様々な試行錯誤があった末、思い描いた結果に結びつけるという流れが面白かったですね。
ただ、一つだけ気になったのが恋愛模様…特に主人公とヒロインの関係性です。初っ端で主人公とヒロインの二人は、夢が叶ったら(漫画のアニメ化とヒロインがその声優になること)結婚するという約束をします。それ自体は、夢見がちなこの年頃によくある病気wということで納得できるのですが、夢が叶うまで二人はなるべく会わないってのはどうなんだ?まあ、大きな目標があって最後に“ご褒美”があった方が少年漫画的には盛り上がるとは思いますけど、年頃の男女(好き合ってる者同士)がデートもお預けでメールだけのやりとりなんて逆に不健全じゃないかい?
漫画家への道をリアルに描いているかと思えば、別のところでちょいちょいリアリティの無さ(いかにも2次元っぽい設定)があり、それらが混在しているのが気になりました。まあ、話自体は面白かったので、2期も期待しています。今後、1期後半で出揃ったライバル達(福田組)の活躍も楽しみだな〜。特に蒼樹さんとか(蒼樹さんかわいいよ蒼樹さんw)
余談ですが、作中で登場した漫画をスピンオフか何かで見てみたいですね。私が一番見たいのは、まだアニメでは登場していませんが、平丸氏の「ラッコ11号」w



主な登場人物と名言(?)

真城 最高(ましろ もりたか) 「その夢が叶ったら結婚してください!」
 愛称:サイコー。シュージンに漫画家になろうと誘われたこと、亜豆とアニメ化に成功したら結婚するという約束をしたことから、かつて憧れていた叔父と同じ漫画家を目指すことを決意します。漫画家としてのペンネームは亜城木夢叶、サイコーは作画を担当しています。

・高木 秋人(たかぎ あきと) 「俺と組んで漫画家になってくれ」
 愛称:シュージン。学年トップの成績を誇りますが、漫画家になりたいという夢を持っていて、サイコーを漫画家の道に誘います。亜城木夢叶としては原作を担当しており、いわゆる計算型の作家に当たります。特に邪道な物語を書かせると本領発揮するみたいですね。

・亜豆 美保(あずき みほ) 「絶対声優になって、真城君達のアニメに出る」
 サイコーが想いを寄せる少女。声優を夢見ており、真城とは彼の描いた漫画がアニメ化したらその声優をし、結婚するという約束をしてます。ただし、その夢が実現するまではなるべく接触を避け、メールで励まし合うだけという関係…サイコーが不憫だw

・見吉 香耶(みよし かや) 「ほんとに好きなら、夢が叶わなくたっていいじゃんよ」
 亜豆の親友。じれったいサイコーと亜豆の関係にヤキモキしつつ、お互いの情報を両方に流して二人の間を取り持つようなこともやってます。自分は勘違いからシュージンのことを意識するようになり、二人の仕事場にもちょくちょく顔を出すようになります。

新妻 エイジ(にいづま えいじ) 「僕が嫌いなマンガを一つ終わらせる権限をください」
 10年に1人の逸材と言われている天才漫画家。同年代ながら常にサイコー達の一歩先を行く、彼らの目標…良きライバルとも言える人物です。ただし、その性格には問題アリで、なかなかの変人っぷりを大いに披露してくれます。何か一つのことに秀でた天才っていうのは、得てしてこういう人種が多いのだろうか…?

・服部 哲(はっとり あきら) 「漫画家は必ず、編集の上をいかなければならない!」
 週刊少年ジャック編集者の一人で、亜城木夢叶の担当。二人に対して真摯に対応し、熱意を持って指導も行う「当たり」の編集者です。この人の仕事っぷりを見ていると、漫画作るのは作家と編集の二人三脚なんだな…と改めて思わされました。



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