スクラップド・プリンセス DVD-BOX 1【初回限定生産】
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角川エンタテインメント (2009-02-27)
売り上げランキング: 33482
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16歳になったら世界を滅ぼすと予言された廃棄王女・パシフィカは、暗殺者の追っ手から逃れるために、義兄シャノン達と共に故郷の村を出て旅に出るのだった。
人気ライトノベルのアニメ作品。原作は結構長いみたいなので、色々内容をカットして詰め込んだのかな？
まあ、全体的なシナリオは悪くなかったと思います。剣と魔法の王道ファンタジーな世界観を匂わせつつ、実は…というどんでん返しの展開が待っていました。ただ、この手のネタは一度でも何処かで見ていると新鮮味が無いんですよね。ということで、今となっては驚くべきストーリーというわけでも無いのですが、それなりに興味深く見ることができたと思います。
あと、ヒロインの設定がなかなか凄かったですね。世界を滅ぼす猛毒であり、人間にとっては敵という非常にシビアな設定…当然、物語はシリアスなものになっていました。とはいえ、途中息抜き的な日常描写なんてのもチラホラ挟んでいるので、終始重苦しいというわけではなかったです。その辺のバランスは良かったかな？
しかし残念なのは、いまいち盛り上がりに欠ける点でしょうか。
その一番の原因は戦闘描写。例えば、ガンダムなんかは戦闘中でも主人公と敵が会話をして幾度もやりとりしてますよね。そして、敵を倒す直前は攻撃と共に思いの丈も言葉に乗せ、敵も死ぬ寸前は少し大げさに最後の言葉なんか残したり…まあそれが基本になっています。
しかし、この作品は戦闘中にそういうやりとりが少ないものだから、敵を倒しても何か呆気なく感じてしまいました。終盤のボスクラスを倒しても、まるでその辺の雑魚を倒したのと変わらないテンションなんです。ここんところをもうちょっと上手く見せて欲しかったな。
また、ヒロインが受け身の立場であり、いつも周りの人達に守られているだけってのも…。もうちょっと、この子自身の戦う意志というのも見せて欲しかったかな？どうも、周りの状況に流されているだけって感じがして、いまいち感情移入がし難かったんですよね。
総評としては、途中良いエピソード（フューレ関係）があるものの、戦闘やラストのまとめ方など妙にあっさりしていて、盛り上がりきれなかった部分もあるって感じです。う〜ん、勿体無いなぁ。