めぞん一刻
1986年 全96話


評価 85点

作品解説

めぞん一刻 DVD-BOX
ユニバーサルJ
発売日:2005-06-29

変人ばかりが住むアパート「一刻館」…浪人生の五代は嫌気がさしてそこから出て行こうとするのだが、ちょうどその時、新しい管理人さんがやってくるのだった。


高橋留美子先生の「うる星やつら」に続くラブコメ作品。同じラブコメというジャンルですが、うる星がファンタジー要素ありのハチャメチャ系だったのに対し、こちらはリアルな設定の下での作品になっています。
主にギャグとシリアスなラブストーリーが混在した話になってますが、ある意味これは五代君の成長物語という風にもとれますね。彼はなかなかに苦難な人生を送っており、なんか応援したくなっちゃうんですよ。
そんな苦労人の彼と、アパートの管理人である響子さんの何年にも渡る長〜い恋の軌跡が描かれているわけですが、とりあえずこのアニメの半分は勘違いで出来ていました。作品の見所であるすれ違いは、全て誰かの勘違い(誤解)から発生してます。勘違いがさらなる勘違いを生み出す勘違いスパイラルw もう、その有り様がこちらを一々ヤキモキさせつつも楽しませてくれるんですよね。
そして、終盤はまさに感動の嵐です。駄目人間(←失礼w)だった五代君があんなかっこいいこと言う大人の男になって…なんか感慨深いものがありますよ。非常に長い作品ですけれど、これは今見ても十分に面白いですね。
登場する各キャラクターも非常に魅力的に描かれていて、いい味出てます。密かにヤキモチを焼く管理人さんにニヤニヤし、唯一の弱点である犬のせいで人生メチャクチャになる三鷹に笑い、さらに個性溢れる一刻館の住人達もGJです!
ただ、私は原作も知っているのですが、そちらに比べるとアニメは若干荒い展開が目に付くところもありました。幾つか変更点とかあるんですが、これは忠実に作ってくれてたほうが良かったのではないか…的なマイナス部分も目に付くんですよね。まあ、原作は最高すぎるんで、そこまで求めるのは酷ってもんだと思いますけど。
今の時代では、「CLANNADは人生」などというキャッチコピー(?)がよく使われていますが、80年代が青春だった人にとってはめぞん一刻こそ人生だ!w

ちなみに、劇場版めぞん一刻「完結編」というのもあり、そこでは結婚前夜のエピソードが描かれているのですが…これはそんな大した内容でも無いので、別に見なくてもいいかな。唯一の見所としては、大学生になった八神が堪能できますけどw



主な登場人物と名言(?)

・五代 裕作 「あなたもひっくるめて、響子さんをもらいます」
 一刻館5号室の住人。まあ、落ちこぼれ気味な人生を送ってるのですが、好きな人のために頑張ろうという心意気は悪くないかな。作中では結構情けない姿を見せていますが、ラスト付近ではかなりの名言を残すほどのイイ男になってます。途中、色々な誘惑がありながらも、何年も響子さん一筋を貫いたこいつはエライ!この手の主人公って、ふらふらするのが多いからなあ。

・音無 響子 「五代さん、がんばってくださいね」
 なんと未亡人ヒロイン!高橋留美子さんはやってくれますよ…まさか、未亡人に萌える日が来ようとは!(…と言っても、当時は「萌え」なんて言葉はありませんがw)。少年誌ではまずあり得ない設定ですが、原作が青年誌だからこそこういうのも許されたんでしょうね。この人はなかなかニブくて、周り(主に五代と三鷹)は何かと苦労してました。ちなみに、彼女は身に付ける「PIYO PIYOエプロン」はあまりにも有名w

・一の瀬 花枝 「いいじゃない酒の上のふらちだよ」
 一刻館1号室の住人。噂好きで詮索好きの典型的なおばちゃんですね。酒が大好きで、宴会の時はいつも扇子を持って踊ってましたw ちなみに、旦那さんは対照的に非常に影の薄いキャラで、多分数回程度しか登場してない気がします。

・四谷 「こういうのはこっそり覗くからこそ風情があるんです」
 一刻館4号室の住人。趣味は覗き、職業不詳の相当うさんくさい人物です(つか、本当に働いているのかどうかも不明)。五代君で遊ぶのを生きがいとしており、彼の弱みに付け込んでは何かとたかってました。ほんと駄目人間ですねw

・六本木 朱実 「こういう時は飲むのが一番」
 一刻館6号室の住人。いつもだらしない生活を送っていて、下着姿(スケスケw)で登場することが多かったです。スナックに勤める酒好きなんですが、酔っ払った末に起こした行動がとんでもない事態を引き起こしたことも…

・三鷹 瞬 「あなたの心を開くまで、僕は部屋を取り続けます」
 実家は金持ちで、ルックスも良いプレイボーイ。しかし、響子さんには真剣に惚れていて、強引なまでのアプローチを仕掛けていきます。五代君にとっては厄介な存在(ライバル)と言えますね。普通、この手のキャラってあまり好感は持てないんだけど、こいつはどっか三枚目な部分もあって憎めないんだよな…w 大の犬嫌いであり、そのせいで人生狂わされます。

・七尾 こずえ 「私…女…」
 五代君のガールフレンド。超が付くほどの天然で、場の空気をまるで読めていない言動が結構見受けられました(実際、こういう子がいたら扱い辛いだろうな…)。途中、何故かまったく出番が無い時期があり、それ故に五代君の三角関係キャラとしては、八神の方が印象に残ってるんだよなぁ(汗)

・八神 いぶき 「未亡人より女子高生の方が有利よ」
 恐れを知らぬ女子高生。その若さからくるパワーで、強引とも呼べるラブアタックを五代君に仕掛けてきます。こずえが五代君と管理人さんとの関係をまったく知らなかったのに対し、彼女は全部分かってる上でアタックしてくるんだから恐ろしい…。けど、ここまでのアタックをされたら普通おちちゃいますよ。女子高生の魅力におちなかった五代君の精神力は凄い!w

・九条 明日菜 「犬が懐く人に悪い人はいませんわ」
 名家のお嬢様。三鷹とお見合いをし、すっかり彼が気に入ってしまいます。ただ、彼女には三鷹から嫌われる大きな理由がありました。それは、彼女が大の犬好きだったということです。



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