GUNGRAVE(ガングレイヴ)
2003年 全26話


評価 85点

作品解説

GUNGRAVE(1)
ビクターエンタテインメント
発売日:2004-02-21

「ネクロライズ」という死者を復活させる技術によって甦ったビヨンド・ザ・グレイヴは、生前の恩人の忘れ形見・浅葱ミカを守るため、自分を殺したかつての親友と戦うことになる。


とにかく、シナリオとそこに漂う雰囲気がいい作品でしたね〜。
第1話は主人公であるグレイヴ(ブランドン)が復活するシーンから始まります。何故彼が死んだのか?ネクロライズとは一体何なのか?それらは第2話からの過去編で語られます。ここでは、只のガキだったブランドンとハリーが組織の中で成り上がっていく過程が描かれており、その中で一体いつブランドンが死んじゃうのかとハラハラしながら見ていました。
そして、ブランドンの死が近付いてきたのを感じた時は、ちょっと待ってくれよ〜って思いましたね。こうなるのは最初から分かっていたことなんですが、それでもこの事態は回避して欲しかったという気持ちが強く芽生えていたからです。訪れた“その瞬間”はもう緊張感漂いまくりで、瞬きもせずに画面を食い入るように見つめていました。ほんと、見せ方が上手かった。
けど、その過去話がちょっと長かったという気がしないでもありません。18話まで来て、ようやく1話目の話につながりますから。まあ、この作品は過去話が重要なんで、そこをさらっと流されたんじゃあマズイんですけどね。ベルセルクなんかを想像してもらえば分かり易いかもしれませんが、そういう深い過去があってこそ“今”が生きてくるんです。
後半は、いよいよ昔の仲間達との戦いになっていきます。彼らも復活したグレイヴに対抗するため、特殊な力を身につけて現れるのでした。そして、最後に相対するのはかつての親友ハリー・マクドウェル…う〜ん、ラストは良かったです。シビレます。まさに漢のアニメです。
トライガンのスタッフが製作に参加ということもあって、何処かそちらと似た雰囲気のする超人ガンアクションものになっていました。故に、トライガンがお気に入りの人なら、大体満足出来ると思います。



主な登場人物と名言(?)

・ビヨンド・ザ・グレイヴ 「俺に未来なんか意味ないんだ…俺はもう死んだんだ」
 本名ブランドン・ヒート。ネクロライズによって復活したさまよう死体(笑)。かつては、ミレニオンという組織の凄腕スイーパーで、ボスのビッグダディの厚い信頼を受けていました。しかし、親友のハリーがファミリーに仇名す行為に手を染めているのを知り、それを止めようとしますが…。無口で無愛想な男ですが、義に厚いという点は生前も死後も変わりません。

・ハリー・マクドウェル 「ならば、何度でもこの俺が殺してやる」
 ブランドンの親友。彼と共にミレニオンという裏の巨大組織に入り、めきめきと頭角を表していきます。しかし、彼の野心はあまりにも強すぎるものでした。ミレニオンのボスの座の簒奪を狙い、邪魔なものは排除していきます。そして、ついには親友であるブランドンも…!?後にミレニオンのボスとなりますが、グレイヴの復活によって徐々に厳しい立場へと追いやられていきます。

浅葱 ミカ 「私達、ファミリーだよね。これからもずっと…」
 ミレニオンの初代ボス・ビッグダディと、ブランドンが愛した女性・浅葱マリアの娘。組織から命を狙われて逃亡しますが、そのときグレイヴと出会うことになります。

・ベア・ウォーケン 「私は今日までの行動に一切後悔はない」
 ミレニオン四天王。忠義に厚い男ですが、自分の娘がハリーの妻になったことから、娘を悲しませないためにも、彼を守らなければいけないという責任が出来てしまいます。ブランドンにとっては師匠ともいうべき男なんですよね。

・九頭 文治 「なぁ兄貴…そろそろ終わりにしましょうや」
 ミレニオン四天王。かつてはブランドンの一番の舎弟を名乗り、共に危険な任務についたりしていました。しかし、そんな彼もグレイヴの敵となり現れます。彼に対抗するため、スペリオール技術で肉体を強化し、グレイヴに匹敵する能力を身につけました。彼とグレイヴの一騎打ちは、かなり見応えアリでしたよ。

・ボブ・パウンドマックス 「このビチクソがー」
 
ミレニオン四天王。こいつはありえないバカです。食べすぎ、太りすぎで死の危険に追いやられた彼は、自らの体に改造処置(スペリオール技術)を施すことで命を取り留めます。アホくさ…

・バラッド・バード・リー 「よくもです!よくも、よくも、よくもです!」
 ミレニオン四天王。ボブのために、自らの体をスペリオール技術の実験体とします。まあ、友情に熱い男なんでしょうが、友達の成人病のめんどうみるために、そこまでしなくてもよいのでは?



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