バトルアスリーテス大運動会(TV)
1997年 全26話


評価 85点

作品解説

バトルアスリーテス大運動会 TV-BOX 1 熱闘南極篇
ジェネオン エンタテインメント
発売日:2005-08-24

大学衛星で開かれる大運動会。これに優勝したものは、ナンバー1アスリートの証でもある宇宙撫子の地位を得ることが出来ます。伝説の宇宙撫子・御堂巴の娘である神崎あかりは、南極訓練校で仲間達と共に日々訓練を続けて、宇宙撫子を目指すのでした。


物語の方向性は、カレイドスターに近いものがあるかもしれません。そこで、この二つの作品のスポコン定番三要素(友情・勝利・努力)の比重を比較してみると…

・カレイド    努力>勝利>友情 『勝利(成功)は努力の結果』
・大運動会   友情>勝利>努力 『友情の果てに勝利がある』

と、このようになっていると思います。
まあ、この作品はスポ根ものには絶対必須の努力が足りてないですね(その分、友情には熱い作品になっていますが…)。結局、主人公が才能だけで何とかしちゃう感があるので、自分の中ではどうしてもカレイドには劣っているといった印象になってしまいます。
ですが、ストーリーの面白さに関して言えば、こちらも負けてはいません。特に前半〜中盤にかけてが良かったです。要所要所に用意されたシリアス話には思わず惹きつけられてしまい、気がつけばどっぷりと深みにハマっていました。
内容的には、訓練校編、大運動会編、超運動会編の三部構成に分かれており、多少駆け足感はあるものの、かなり上手くまとまっています。おそらく、この作品に関してはこれ以上の構成はないでしょう。
ただ、ラストの超運動会編の存在には賛否両論あります。たしかに、展開的にはこれまで積み上げてきたものを台無しにしてしまうようなところも若干ありますが、志半ばに無念のリタイヤをしていったキャラ達の復活という展開は見ていて心が湧き踊ってきました。あくまで、番外的なお祭りだと思えば悪くは無いでしょう。
しかし、こんな暴挙とも思える展開をやっちまった倉田さん、黒田さんは凄いね。思えばここから、この二人(スタジオオルフェ)の作品に注目し始めました。
あと、この作品は他にもOVAや小説、漫画等が存在し、全て異なったストーリーとなっています。このTV版も確かにおもしろいですが、最もいいのは小説版…これはマジで良かったです。TV版にはない努力の熱さがそこにはありました。もし、TV版を気に入ったなら、ぜひ小説版を読んでもらいたいですね。震えますよ!



主な登場人物と名言(?)

・神崎 あかり 「この先にはきっと何かある。私の知らない何かがきっとあるんだ」
 訓練校一のヘッポコ。辛いことや悲しいことがあれば、すぐに手製のあかりハウスへ引きこもりますw しかし、彼女の母親は伝説のアスリート御堂巴。すでに他界した偉大な母の名にコンプレックスを抱きながら、彼女は日々練習に励んでいくのでした。何をやってもダメ子ちゃんですが、その才能の片鱗を見せることもしばしば…

・柳田 一乃 「ウチはあそこへ行くんや。あそこに行けば一番になれるんや
 訓練校でのあかりの親友。引っ込み思案のあかりを引っ張っていってくれる姉後肌で、あかりが悩み苦しんだときも親身になって励ましてくれます。しかし、徐々にその才能を開花させていくあかりを見て、自分もそのうち追い抜かれていくのではという恐れが彼女の中に生まれてしまいます。自分の自信を取り戻すために、あかりに勝負を挑む一乃…それがきっかけで、二人の間に大きな溝ができてしまうとも知らずに…。

・クリス・クリストファ 「あかり、お前は宇宙で最高の友達だ。巡り会えたことを神に感謝している
 大学衛星で出会った月から来た少女。あかりに一目惚れしてしまいます。あかりと同じチームとなった彼女は、最初煙たがられましたが、次第に打ち解け、お互いがなくてはならない存在へと変化しました。アスリートとしての実力はかなりのものでミスターミラクルの指導の下、めきめきと力をつけていきます。一乃とはあかりを巡っての恋のライバル(?)。

・ジェシー・ガートランド 「私と勝負しなさい!そして私に示して、貴方の実力を!
 最初はただのいけすかない高慢ちきな女かと思っていました。でも、こいつはすんごくイイ。レイラさん然り、こういったタイプのキャラは自信に裏づいた影の努力があるんですよね。常にトップを走る彼女ですが、天才ではありません。これまで努力でナンバー1を掴み取ってきたのです。その努力ではどうしようもない本物が現れたとき、果たして彼女はどういう選択をするのでしょうか…?

・アンナ・レスピーギ 「ごめんなさい…
 あかり、クリスと同じチームの少女。おっとりしていていい子に見えますが、彼女の心の内には小さな黒いものがありました。大運動会本選で、ミランダに徹底的に痛めつけられ敗れますが、そのことでクリスの闘志に火が点くことになります。

・ラーリ・フェルドナント 「何故だ、戦っている時に、何故あんなに楽しそうに笑える?
 前回の宇宙撫子。大学衛星でナンバー1の実力を持っています。強くなるために全てを捨てて、一人ミスターミラクルの下へと赴き、今の地位を手に入れました。

・ミランダ・A・ヴァルター 「無様ね…
 かつてラーリと同じチームだった彼女は、自分を捨てて宇宙撫子まで上っていったラーリに復讐することを生きる目標としています。その実力はラーリに次ぐナンバー2。勝つためなら手段を選ばない危険な少女です。

・ミスターミラクル 「奴は天才を超えるもの…天然だ!
 あかり達のコーチ。これまで数々の奇跡を起こしてきた、ミラクルメイカーで、多くの宇宙撫子を生み出してきました。しかし、病魔に体を蝕まれ、チョコレートなしでは生きていけない体(?)になってます。マスクをして素顔を隠しており、その正体は驚くべきものでした。



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