化物語
2009年 全15話


評価 85点

作品解説

 化物語 Blu-ray Disc Box
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アニプレックス (2011-12-21)
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高校3年生の少年・阿良々木暦は、ふいに空から降ってきた同級生の戦場ヶ原ひたぎを受け止めるのだが、その時彼女にほとんど重さが無いことに気付くのだった。


原作は“会話”に定評のある西尾維新さん著のライトノベル。作中でもこの会話が物語の大半を占めており、余計な登場人物を極力排除した、主人公とヒロインによる一対一の言葉遊び(ボケとツッコミの応酬)が中心となって進んでいきます。
この言葉遊びですが、非常に楽しい!ヒロインはエピソード毎(2、3話)で変わっていくのですが、それぞれが個性的でいい味を出しています。ほんと、皆して強烈な魅力を放っているので、嫁選びに苦労するほどですよ(笑)。そんな彼女達が主人公と絡む時、各々がまったく別の楽しさを演出し、会話劇というある種特殊な設定の中でも飽きることなく視聴することが出来ました。
まあ、会話劇というだけあって基本的には動きが少ないのですが、シャフト独特の演出が効果的に使われているためにあまりそういう印象は受けませんでした。かつて、ここまでシャフト演出がマッチしている作品は見たこと無いですね。若干、演出がくどい部分も見受けられましたが、概ね良い方向に機能していると思います。
また、化物語というタイトルが示すように、作中では怪異という要素が登場しており、各エピソードの後半にはバトル展開もあったりなかったり…。そこんとこではバリバリ動いてましたよ。紙芝居なんて言わせねーよ…とばかりにw
あと、各エピソード毎にOPが変化しているのもポイント高いですね。質の高さもさることながら、このようにエピソード毎にアクセントを付けてくれると、新鮮な気持ちで見られるのです。OPの話が出たのでついでにEDも語っておきますが、こちらは歌が最高でした。しばらくの間は、マイi-podでエンドレスに流してましたよw
とりあえず、個性(アク)が強すぎる作品なので、合う合わないがハッキリ出ると思います。シャフトの演出にしてもそうだし、内容自体もまた然り。作者は自分が楽しいと思うものをそのままユーザーに提供しており、作者自身も楽しんで書いてるな〜ってのがこちらにも伝わってくるようでした。故に、原作者の考える“楽しさ”と波長が合えば、ドンドンのめり込んで行くことが出来るでしょう。マイナス点はアニメの仕事が遅かったこと。最終話がTVシリーズ終了から9ヶ月後に配信とか…(汗)
深いストーリー性には欠けますが、手軽な娯楽として見るなら抜群の作品です。DVD/BDも各エピソード毎にまとまっているので非常に見やすいですし、原作者脚本によるキャラクターコメンタリー(本編映像を見ながら、キャラクターが掛け合いを行う)も非常に面白い。この辺も、映像ディスクがバカ売れした要因の一つかな?
この後、続編も製作発表されましたので、ますます盛り上がっていきそうですね。



主な登場人物と名言(?)

・阿良々木 暦(あららぎ こよみ) 「戦場ヶ原、蕩れ」
 この物語の主人公。春休みに色々あったらしく、一部吸血鬼の特性を持っていたりします(この辺は前日譚である傷物語で描かれています。映像化も決定)。怪異との遭遇率が半端なく、次から次へと厄介ごとに巻き込まれていますが、それは主人公として絶対必要なスキルなのでスルーですねw 会話劇の中では、周りの個性的な連中のとんでも言動に対して、切れ味が良く痒い所に手の届く突っ込みをビシバシと決めてくれます。

・戦場ヶ原 ひたぎ(せんじょうがはら ひたぎ) 「戦争をしましょう」
 「ひたぎクラブ」のヒロイン。度肝を抜かされるような毒舌と、平気で人の口の中にホッチキスを打ち込めるような精神がステキw 自他共に認めるツンデレですが、デレが無いからツンドラ…また、ヤバイ行動を躊躇無く取ろうとするのでヤンデレにも分類されると思います。個人的には、彼女との会話劇が一番好きだったかも。

・八九寺 真宵(はちくじ まよい) 「失礼、噛みました」
 「まよいマイマイ」のヒロイン。小学生のロリっ子ですw 阿良々木とのやり取りにはいつもヤバイ部分が含まれており、しかも回を増すごとに過激さが増していった気がします。最早、小学生の胸を揉んだりなんて日常茶飯事ですね。変態紳士・阿良々木は何処まで行ってしまうのでしょうか?w

・神原 駿河(かんばる するが) 「私はレズなのだ」
 「するがモンキー」のヒロイン。学校の人気者でスターなんですが、その本性はエロで腐女子で百合…なかなかの猛者ですね。中学の頃から戦場ヶ原のことを深く愛しており、彼女と仲の良い阿良々木には複雑な想いも抱いていたようです。

・千石 撫子(せんごく なでこ) 「撫子のこと、ちゃんと見ててね」
 「なでこスネイク」のヒロイン。中学生のロリっ子ですw 純粋で恥ずかしがりやですが、大好きな暦お兄ちゃんの前だと大胆になることも…。ある意味、こういう子が一番怖いかも。ちなみに、彼女がヒロインであるエピソードのDVD/BDが他と比べてかなり売れてます。こういう形式だと、それぞれのキャラ人気が明確に分かるので面白いですね。

・羽川 翼(はねかわ つばさ) 「何でもは知らないわよ、知ってることだけ」
 「つばさキャット」のヒロイン。何でも知ってる巨乳委員長。一人だけ全てのエピソードに登場し、一人だけ個別エピソードの話数が長く、前日譚「傷物語」にも登場と明らかに別格感があるのですが…その扱い上、メインヒロインと言うわけではない?優遇されているようであり、ある意味では不遇なキャラかもしれません。

・忍野 メメ(おしの めめ) 「君が勝手に一人で助かるだけだよ」
 一見すると萌えキャラのような名前ですが、中身は素性不明の胡散臭さ漂う30代男性。怪異に対する専門家であり、阿良々木達が怪異関連の事件に巻き込まれた際は、適切なアドバイスをくれます。



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