ヒートガイジェイ
2002年 全25話+1話


評価 75点

作品解説

ヒートガイジェイ 1
バンダイビジュアル
発売日:2003-01-25

ジュドの街で激増する犯罪に対処するために特務課を設置したシュン・アウローラは、弟のダイスケ・アウローラをそこの準職員に任命する。そして、禁止されているアンドロイドを特例として認めて、彼のパートナーとして配属するのだった。


ズバリ、これは漢のアニメですよ。作中では、ジェイが漢というものの在り方についてみっちりと教えてくれましたw
まあ、タイトルに「ヒートガイ」という単語がきていますが、どちらかというと「熱い」って言うよりは「カッコイイ」って言葉の方が似合う作品でしょう。このカッコよさというのが、1話からラストまで通して描かれていたと思いますね。
物語は一話完結のオムニバス形式になっています。その中で、ショップエチゴというジュドの街を裏から支配する黒幕の存在に気付き始めたダイスケ達が、これまでに出会った仲間達と共にエチゴを追って行くという流れへと繋がっていきました。この仲間達も非常に味があって良かったと思います。特にケンちゃんがイイ…こいつ大好きだw
とりあえず、この作品を見たらビバップに近い構成だと感じることでしょう。詳しく話すと、一話一話の出来は良くて毎回新鮮な気持ちで楽しむことが出来るのですが、全体通してのストーリー性は薄めで、世界観等の設定面も少々掘り下げ不足なところがあると。故に、ストーリー重視の人には物足りない部分を感じるところもあるかと思いますので、そこんところは注意してください。
それで、この作品における一番の注目点は、やはりジェイの漢語録でしょう。こいつは毎回、漢について何らかのウンチクを語ってくれます。アンドロイドのジェイが、人間であるダイスケに漢を語るという構図がなかなかに面白い…しかも、ジェイはアンドロイドのくせに漢ってものが意外によく分かってるんですよね。
彼の語録を一つ一つメモっていけば、それはもう男塾の教科書としても使えますよ(笑)



主な登場人物と名言(?)

・ダイスケ・アウローラ 「男は言葉で語るんじゃない。ハートで語りかけるのさ」
 都市安全管理局中央司令部特務課(…長い)に所属する職員。幼い頃に天上人の母親は故郷に帰ってしまい、父親もアンドロイドに殺されてしまいますが、それほどひねたところもなく真っ直ぐに育ってます。相棒のジェイと共に街を脅かす犯罪者に挑んでいきます。

・ジェイ 「男には戦うべき男がいる
 ダイスケのパートナー。アンドロイドが禁止されているジュドの街で、唯一特例として認められて製造されたオヤジ型アンドロイドです。見た目がシブけりゃ、言うこともシブい!毎回、「男は〜」とジェイ独自の男理論(?)を語ってくれます。その戦闘力はズバ抜けており、自慢の全開パンチで全てを粉砕します。また、一方では父性的な面も持ち合わせており、アントニアやモニカからはパパ的に慕われていました。

・シュン・アウローラ 「私は人を許せるのか?
 ダイスケの兄。都市安全管理局中央司令部本部長(汗)です。ダイスケとは違い自分達を捨てた母を恨んでおり、父の死後その心が壊れてしまいます。現在は持ち直したかのように見えますが…。

・キョウコ・ミルシャン 「グッドラック!あたしのヒートガイ
 ダイスケの同僚で、特務課の事務的な作業の全てをまかされてます。見た目しっかりものって感じですが、自分だけ美女カード(街のかわいこちゃんを盗撮したカード)にならないと嘆き、化粧して盗撮されに街に出向くというかわいらしい面も…(笑)

・ケン・エジムンド 「俺が〜お前のぉ……お、お父さんになってやるぅ!
 ケンちゃん凄くいいよ、さいこ〜!この人の絡んだエピソードには、漢の哀愁漂う何かがある!あの顔で「愛」について語りだした時は思わず吹き出しちゃいましたね(笑)。警察局の人間で、事件が起こるとよくダイスケと鉢合わせたりしてましたが、まあお互い何だかんだで情報交換したりして助け合ってました。

・ボマ 「ウサギ…俺のウサギを知らないか…?」
 神出鬼没の獣人。過去に重い罪を犯したため、顔を獣に変えられてしまってます。かなり強い奴で、アンドロイドのジェイとも互角に戦ってたりしてました。彼の目的はウサギ(妹)を見つけること。ウサギを追い求めてあちこち彷徨ってますが、どうも彼女に関する記憶がはっきりとしていないようです。

・モニカ・ガブリエル 「世の中カネだろ?
 酒びたりでだらしないお母さんの代わりにお金を稼いでいる健気な勤労少女…と言えば聞こえがいいですが、その実体はかなりの守銭奴。この歳でカネカネ言ってたら先が思いやられますよ。

・アントニア・ベルッチ 「相棒を助けてあげて
 ジェイを開発した美人科学者。ちょいとファザコン気味で、パパもどきのジェイ以外にはあまり興味ありません。ダイスケが好意を抱いていますが、気付いてないんでしょうね…。

・クレア・レオネリ 「花火だ!
 つって、手榴弾投げるキ*ガイです。この坊ちゃんには困ったもんですよ、ほんと人の迷惑省みずに…。しかしそんな彼にこれまでのツケが回ってきます。裏切りによって、裏社会のボス「バンパイア」の地位を奪われ、なんと廃人化することに!?



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