X -エックス-(TV)
2001年 全24話


評価 60点

作品解説

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CLAMP

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人類の存続を求める天の龍と、地球を汚染する人類抹殺を図る地の龍。地球の運命を賭けた終末の戦いが今始まる。


CLAMP作品といえば、皆さんは何を連想しますか?レイアース、CCさくら、ツバサ、ホリック…アニメ化して長続きしたものも幾つかあるので、どれかは皆さんの記憶に残っていることでしょう。ただ、私個人として一番印象深いCLAMP作品は、このエックスなんです。
パッと見は、エスパーもどきの美形男女が敵味方に分かれて、能力バトルを繰り広げるいかにも厨二くさい内容に見えますが…まさにそのまんまの作品ですw いや〜リアル中二の頃にハマってたんですよね、これが。まあ、私がハマっていたのは原作であり、TVアニメ版は放送当時見てなかったのですが、放送終了から約9年経ってようやく視聴を終えました。
何故、もっと早くに手を付けなかったのか…?実はこの作品、とある事情で原作が完結してないまま放置されているのです。先に言ったように、私は原作にハマっていたクチなので、アニメは原作終わってからと決めていたのですが…その決心から早10年、ちっとも再開の目途が立っておらず、もう原作が完結するのは諦めてアニメでラストを見ることにしたのです。
ただ、アニメはいまいち盛り上がらなかったんですよね。私自身が話の展開を知っていたというのもあるかもしれませんが、何かエックスの雰囲気があまり出てないというか…どうも演出がしょぼいんだよな。原作では、ページをフルに使った圧倒的美麗な一枚絵で世界観を表現し、見る者を魅了してくれたのですが、アニメで動かしてみたらそこらに転がってる普通の作品になっちゃった気がします。
ストーリーも、世界の終末の戦いを描く壮大なものを匂わせているのですが、実はそれほど大した中身ではないということがアニメではバレちゃってます。こちらも、原作の方では印象的な絵で上手く誤魔化しているところがありましたからね。そして、私が最も気になっていたラストですが…まあ、無難な展開で特に驚くべき点はなかったです。
ということで、このTVシリーズは少々不満の残る内容であり、今回あまりいいことは言ってませんが、それでも以前に製作された劇場版よりは随分マシなもんです。
TVシリーズの唯一良かった点は、各キャラの背景をちゃんと描いているところにあります。そうすることでキャラに愛着が湧いて感情移入もできるってものですよ。しかし、劇場版は尺の都合でそれができず、キャラが登場すると同時に死んでいくという悲惨な内容ですからね…。こんなの見せられて一体どうしろと!?って思ったので、そこから比べると進歩はしてます。
ちなみに、TVシリーズと劇場版はラストが違います。まあ、両方最後はオリジナル展開ですからねえ。原作休載の理由は、リアルでの大震災や猟奇的事件の影響と言われているので、今や再開は非常に難しいかもしれませんが、いつか真のラストを我々に見せてくれることを期待したいです。



主な登場人物と名言(?)

・司狼 神威(しろう かむい) 「俺の未来は、俺が決める」
 ツンデレ主人公w 初めは短気で粗暴な性格に見えましたが、それは自分の置かれている過酷な運命に、大切な人達を巻き込みたくなかったことが理由でした。定められた運命により凄まじい力を持つ彼は、天の龍と地の龍のどちらにもなり得る可能性を秘めており、この選択が地球の未来の鍵を握ると言われています。

桃生 封真(ものう ふうま) 「お前に何かあった時は、必ず俺が守るって」
 神威の幼馴染。寡黙ですが、友人や家族思いのいい青年であり、神威も心の中では彼のことを大切に思っています。しかし、神威の覚醒と共に彼自身にも僅かな変化が生まれていき…

桃生 小鳥(ものう ことり) 「まだ、未来は決まってないって」
 神威の幼馴染で封真の妹。夢で見たことが現実でも起こるという不思議な力を持ち、彼女も世界の終末に関する戦いに巻き込まれていきます。

有洙川 空汰(ありすがわ そらた) 「わい、姉ちゃんに決めた」
 天の龍の一人で、高野の坊さん。高野山の開祖に匹敵する力を持つと言われていますが、本人は芸人気質のノリを持つ少年であまりそういう風には見えません。子供の頃、星見の予言で自分は女のために死ぬと言われていますが、どうせなら綺麗な女の人のために死にたいと開き直っています。

鬼咒 嵐(きしゅう あらし) 「誰も自分の定めからは逃れられない」
 天の龍の一人で、伊勢の隠し巫女。ウブで真面目な性格であり、空汰から「運命の女性」として好意を持たれていることを煩わしく思っています。

猫依 護刃(ねこい ゆずりは) 「お前が見えない人とはお付き合いしないことにしてるから」
 天の龍の一人で、三峰神社の孫娘。いつも一緒にいる「犬鬼」は彼女にしか見えず、小さい頃はうそ吐き呼ばわりされていました。初めて犬鬼が見える他人(草薙)に出会って好意を持ちますが、彼が地の龍だということを護刃は知りません。

皇 昴流(すめらぎ すばる) 「たった一人を想い続けることは、病んだ心にしかできない」
 天の龍の一人で、陰陽師の最高峰・皇家当主。私、この作品を見る前から彼のことは知っていました。CLAMPさんの作品の中に「東京BABYLON」という漫画があるのですが、昴流はそちらの作品の主人公…いわゆるスターシステムってやつが使われているんですよね。東京BABYLONは個人的に好きだったのですが、昴流と星史郎の物語としては決着が付いていませんでした。その二人が天の龍と地の龍という立場に別れて再びあいまみえる…それだけでテンション上がりましたよw

丁(ひのと) 「全てが今、動き始めた」
 国会議事堂の地下で暮らしている夢見姫。盲目で言葉を話すこともできませんが、夢で未来の出来事を見ることができます。地球滅亡を防ぐため、天の龍を集めます。

庚(かのえ) 「欲しいものは何でも手に入れたくなるの」
 丁の妹。他人の夢に入り込むことができるので、姉の夢を見て彼女も世界の終末のことを知ります。彼女は地の龍を集め、姉に対抗するのでした。



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