真月譚 月姫
2003年 全12話


評価 60点

作品解説

真月譚 月姫 1 初回限定版
ジェネオン エンタテインメント
発売日:2003-12-10

遠野志貴は幼い頃に一度死にかけたことにより、あらゆる物体や事象を殺すための線が見えるようになる。この「直死の魔眼」という力を得たことで、彼の運命は変わっていくのだった。


PCでヒットした同人ゲームが原作のアニメ…なんですが、そちらと比べてシナリオがかなり変更されています。そもそも、1クールでやる内容の作品じゃありませんからね。これでまとめろって方が無茶ですよ。
なんか、原作の色んなルートの話を無理矢理つぎはぎしているのですが、それがかな〜り中途半端に見えました。色々と気になるような部分がチラホラと見受けられるのですが、それに対して掘り下げを行う尺も無いので基本スルー。本当はかなり分厚い設定があるのに、このアニメ版ではその上っ面を軽くなぞっただけなんです。
おそらく、そういうところが批判の対象とされているのでしょう…この作品、原作プレイ組からの評判がすこぶる悪いです。かく言う私も原作プレイ済みなんですが、確かにこれは何だかなあ…という感じに見えました。原作の深さの半分も出せていませんから、このアニメだけでは分かりにくい部分や解明されていない謎が多すぎです。
まあ、個人的には色々と不満点があるものの、原作シナリオが優れているだけあり、根本となっている話はそこまで悪くないように見えます。原作知らない人がこれ単体で見る分には、そこそこ楽しめる話になっているのではないでしょうか?
ただ、これにはもう一つ大きな欠点があって、戦闘シーンが微妙なんですよね。動きも少ないし、なんだか呆気無い感じで戦いが終わってしまうので、どうにも盛り上がりに欠ける印象なんです。アニメとしては、シナリオ云々よりもこっちの方が致命傷になりかねませんね。
ということで、なんだか残念な出来だという印象が強く残りました。原作はかなり好きなんですけどねえ。



主な登場人物と名言(?)

・遠野 志貴 「それじゃあ、尚更ほっとけないだろ」
 モノの死を見ることの出来る少年。街を騒がしてる殺人鬼騒動に巻き込まれ、アルクェィドと共にその退治を行うことになります。こいつは体が弱いのでよく倒れていた印象があるんですが、そんな軟弱体質なのにバリバリ化け物と戦ってましたね…ほんと、無茶すぎですよ。ちなみに、女性に対して鈍感という最強の特技を持ち合わせており、こいつの周りでは密かにハーレムが出来上がってましたw

・アルクェイド 「見つけた」
 真祖と呼ばれる吸血種で、初っ端から主人公に問答無用で17分割されて殺されちゃったヒロイン。これにはちゃんとした理由があるのですが、そこんところが特に語られていなかったので、志貴がマジで殺人鬼と思われてもおかしくないですね。おそらく最強キャラのはずなんですが、弱っている印象ばかり強くて戦闘ではあまり活躍していませんでした。

・シエル 「私が必ずあなたを処断します」
 志貴の先輩。しかし、彼女には何やら秘密があるようで、どうもアルクェィドとも顔見知りのようです。夜な夜なコスプレ(笑)して現れる彼女の目的とは一体!?それにしても、シエルと言えばカレー、カレーと言えばシエル、そんなイメージが既に構築されているのですが、まさかそこにまったく触れていないとは…こんなの原作レイプですよw

・遠野 秋葉 「いつまでも子供じゃありません」
 ツンデレ妹。普段は気の強いしっかりした姿を見せていますが、実は何よりも兄さんのことを大事に思っています。まあ、それがいき過ぎてて少々ブラコン気味にも見えるんですけどね。シエルとは絶対的に相性が悪いらしく、あからさまにいがみ合ってました。まあ、それは遠野の血に関係してのことなんですけどね。

・翡翠(ひすい) 「私ではご不満でしょうか」
 志貴付きのメイドさん。主人思いのとってもよく出来た子で、翡翠タンにご不満なんてありませんよw 同じくメイドである琥珀の双子の妹で、担当は食事を除く家事全般です。

・琥珀(こはく) 「では志貴さんでよろしいですか?」
 秋葉付きのメイドさん。このアニメ版では、あくまで琥珀さんは普通にいい人でしたね。そう、誰からも好かれるような感じでした。けど、そんなのは彼女の魅力の氷山の一角に過ぎません。彼女の真の姿を知れば、今よりもっと好きになれる…か、もしくはアンチと化すか(笑)

・弓塚 さつき 「またピンチになったら、遠野君が助けてくれるって」
 なんと、さっちん死亡フラグを回避!ビックリしました…原作ではこの子、あっさり死んじゃうんですよ。まあ、生き残ったところでその後に何か活躍を見せるわけでもないんですが、原作知ってる私にとっては生きてるという事実自体が驚愕に値する出来事でしたね。

・乾 有彦 「はっきりしろよ、いい加減」
 志貴の悪友。ちゃらんぽらんで適当な性格に見えますが、結構周りが見えていて、志貴のこともよく理解しています。

・ネロ・カオス 「人間風情が私に刃を向けるとは」
 「混沌」の名を持つ死途。アニメでのあまりの不遇ぶりに泣いた…なんとまあ呆気なく敗れ去ったもんですよ。ほんとはこいつ、かなりの強敵なんですよ。間違っても、そんな簡単に倒せる敵ではないはずなんです。



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