夏雪ランデブー
2012年 全11話


評価 65点

作品解説

 夏雪ランデブー 第1巻 初回限定生産版【Blu-ray】
東宝 (2012-10-19)
売り上げランキング: 5570

花屋でアルバイトをしている青年・葉月は店長の六花に恋心を抱いていたが、彼女の病死した元夫の幽霊が葉月の恋路を邪魔するのだった。


幽霊を含む三角関係を描いた作品。前半は面白いなぁ…と思って見ていたのですが、途中からがイマイチでしたね。
前半ですが、幽霊である島尾くんが、主人公・葉月くんと元嫁である六花ちゃんの恋路を邪魔するというスタンスで話が進んでいき、その描写がコメディタッチで凄く面白かったです。葉月くんと六花ちゃんの二人が真剣なやりとりをしている中、六花ちゃんには見えてないけれど旦那も普通にその場にいるというシュールさが笑いを誘いました。特に、葉月くんが六花ちゃんにキスしようとした時、幽霊の島尾くんが二人の間に割り込んでそれを阻止するところが面白かったです。今まさにキスしようとする葉月くんの見つめる先にあるのは、六花ちゃんではなく旦那の顔…このシチュは絶対萎えるw そういった六花ちゃんを巡るやり取りなんかは非常に楽しかったです。
まあ、旦那ウゼェー!と思うこともありましたが、そういったお馬鹿なやり取りの裏には切ない感情もあったりするんですよね。幽霊になってしまって、もう愛する人と触れ合うことも話すこともできず、彼女が新しい恋に歩みだそうとしても見守ることしかできない…そんな元旦那の心情を考えると、切ないものを覚えてしまいます。その辺の表現もしっかり行われていたので、ウザイながらも旦那に感情移入できるところがありました。
とまあ、前半は面白くなりそうな要素が色々見受けられたのですが、途中からはそういった部分が完全に死んでしまい、何だか非常につまらなくなってしまうんですよね(汗)
軽くネタバレになりますが、後半は旦那が葉月くんの体を乗っ取って六花ちゃんと交流を持ちます。その間、当の葉月くんの方はというと、よく分からないファンタジー世界(精神世界?)に迷い込み、何かよく分からないことをしているのですが、その演出がとにかくクドくて退屈。全体的にテンポも非常に悪くなって冗長に感じられました。
また、島尾くんはどんどんウザい奴になっていくし、六花ちゃんも自分の気持ちがはっきりしてなくて鬱陶しい…そんな二人が物語を動かしていくものだから、イマイチ好意的には見れなくなってしまいました。後半、もうちょっと主人公の立ち位置を何とかしてほしかったです。
ということで、前半だけなら名作、後半を合わせると凡作以上良作以下くらいの評価になってしまいました。自分の中の心情的にも、前半で期待値が大きく高まっただけに、後半での失速感は半端なかったですね。



主な登場人物と名言(?)

・葉月 亮介 「奥さん、そのうち寝取りますから」
 この作品の主人公。花屋・SHIMAOの店長に一目惚れし、彼女の店でバイトを始めます。幽霊である島尾の姿を唯一見ることができ、そのせいで彼から様々な妨害を受けるのでした。無愛想で目付きが悪く、一見怖い人にも見えますが、恋に関しては一途で店長のことだけをずっと想っているようです。

・島尾 六花 「そのうち葉月くんとセックスしたりするのかなぁ?」
 花屋・SHIMAOの店長。3年前に夫と死別した未亡人です。葉月が現れたことで徐々に新しい恋へ踏み出そうとしていますが、亡くなった旦那のことも忘れられません。ちなみに、未亡人ヒロインってこれの他にはめぞん一刻くらいしか思いつかないので、やっぱレアなんだろうなぁ…。まあ、大抵の漫画・アニメヒロインって処女性が求められているような気がするから仕方ないのか。

・島尾 篤 「僕も驚いている。君には僕が見えるんだから」
 3年前に病死した六花の旦那。未だ成仏ができずに幽霊としてSHIMAOに住み着き、六花ちゃんを狙う葉月に対して様々な妨害を実施します。また、現世で六花ちゃんと交流を持つため葉月の体を狙っているようで、体を貸してほしいということをしきりに提案してくるのでした。



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