魍魎の匣
2008年 全13話


評価 65点

作品解説


互いに孤独だった楠本頼子と柚木加菜子は、どんどん親交を深めていく。ある日、二人は最終電車に乗って湖を見に行こうとするのだが、加菜子は何者かにホームから突き落とされて列車に轢かれてしまうのだった。


この作品の欠点はズバリ中だるみでしたね。
話の主軸となる部分やオチはまあまあ面白かったのですが、途中ストーリーの流れが完全に途切れて、ダラダラとどうでもいいようなウンチクを垂れ流してるだけの期間がありましたからねぇ。そのせいか、物語のテンポが非常に悪く感じられました。ぶっちゃけ、この内容に13話も要らなかったような気がするんですよね(汗)
作中では「女学生殺人未遂事件」と「バラバラ殺人事件」の二つがピックアップされています。与えられたバラバラの事象が、どう一本の線に繋がっていくか…?ここんところをすっごく期待していたのですが、両者は途中全然絡んでいません。終盤になるまでパズルのピースがまったく組み合わされず、事件の大枠が一向に見えてこないもんだから、中盤の見所が一層少なく感じられるんですよね。視聴者の興味を惹くためにも、もう少しヒントを小出しにしてもよかったのでは…?推理ものの醍醐味である“真実が徐々に解き明かされていく快感”というのも得られ難かったです。
まあ、推理ものとは言いましたが、純粋にそう言えるか…?というと少し疑問点もあります。作中では「魍魎」とか「陰陽師」とか、いかにもうさんくさい要素が前面に出てきますからね。また、現実的にはあり得ないだろう要素も重要ポイントに含まれていたので、最後まで見て「なんじゃそれ!?」という突っ込みはしないようにw あくまで、ベースはこの世界観での疑似科学設定ということを念頭に置いて視聴ください(それ故に、トリックはなかなか斬新ではありましたけど)



主な登場人物と名言(?)

・京極堂 「この世にはね、不思議なことなど何一つ無いのだよ」
 一応主人公…だと思うのですが、登場は5話のラストと1クール作品にしてはかなり遅め(汗)。刑事とか探偵とかではなく、こいつ自信は陰陽師らしいですよ。なのに、やたら頭が回るもんだから、作中で登場してる探偵やら刑事やらが途中からまったくの役立たずに…w とりあえず、こいつは話好きだなぁ…ウンチク長すぎるよ。

・榎木津 礼二郎 「僕は探偵です」
 人の名前を覚えられない探偵。こいつが事件の真相を暴いていくのかと思っていたのですが、そんな活躍してない気も…(汗)。他人の記憶が見えるという特殊能力を持っており、そのせいで自分だけ納得しちゃって勝手に話進めていっちゃうんですよね。ちゃんとこっちにも説明してくれぃ!

・関口 巽 「私は恐れている。物語を終わらせる者の登場を」
 小説家で中禅寺の学生時代からの友人。昔、鬱病にかかってたらしく、現在も若干精神不安定になってるように見える時があるかな?

・木場 修太郎 「これは俺のヤマだ」
 こわもての刑事。けど、手帳に女優のブロマイド入れてるなんてミーハーで可愛いとこもあったり…w ちなみに、その女優こそが柚木加奈子の母親だったりします。ということで、彼女のために結構頑張ってんですよね。いつの時代も、熱狂的ファンってやつは怖いなw

・楠本 頼子 「私、あなたになら殺されてもいい」
 鷹羽女学院中等部に通う14歳の少女。クラスに友達もいませんでしたが、「自分たちは互いが互いの生まれ変わり」と言う加菜子と出会うことで、彼女と親密な仲へなっていきます。まあ、友達というよりは憧れ…崇拝に近い感情を抱いているように見えますね。

・柚木 加菜子 「君は私の前世で、私は君の前世なのさ」
 才色兼備で美少女。けど、時折電波なことを口走って、純粋な頼子をたぶらかしちゃいますw 彼女の家庭環境については、どうも謎が多いようですが…



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