プリンセスチュチュ
2002年 全26話


評価 80点

作品解説


バレエ科の落ちこぼれ生徒・あひるは、謎の老人・ドロッセルマイヤーから授かった力でプリンセスチュチュに変身して、憧れの王子である“みゅうと”の心のかけらを取り戻していくのだった。


バレエを題材とした異色のアニメ。細かいところまで丁寧に作られており、非常に良質な作品でしたね。
内容は2部構成になっていて、1〜13話は「卵の章」、14〜26話は「雛の章」とサブタイトルが付いています。「卵の章」では、みゅうとの失われた心のかけらを取り戻していくという話で、後半の「雛の章」は心を取り戻していったみゅうとに新たな問題発生!?という話になっています。
まあ、基本的にはお子様でも楽しめるようなメルヘンで童話チックな物語なので、あまり激しい展開は期待しないほうがいいかと思います。後半は少し流れが変わって意外性も出てくるのですが、途中話の流れが結構単調で少々ダレを感じるようなところもありました。
ただ、この作品は演出面がなかなか興味深いんです。バレエ・クラシック音楽という特殊な素材が作中の至る所で使われているのですが、それらが非常に面白く作用しており、この作品ならではの独特の世界観を築き上げていました。そこが良かったと思いますね。
あと、サトジュン監督は相変わらず女の子主人公の描き方が上手い!元気に動き回る主人公・あひるは見ていて楽しいですし、自分の正体が動物の“アヒル”であることから、王子様とは絶対に結ばれないというジレンマの描き方も良かったです。
そして、終盤は結構感動出来るシーンもあって、一時の中だるみを帳消しにするくらいの盛り上がりも感じることが出来ました。ラストのまとめ方は当初予想していたものと大分違っていたのですが、これはこれで良かったかも…ていうか、今やこの終わり方以外には考えられませんね。他の視聴者の方がどう思うかは分かりませんが、個人的にはベストエンドだと思います(敢えて、ハッピーエンドとは言わないでおきましょう)。



主な登場人物と名言(?)

・あひる 「あたしの物語は、あたしが作るんだから」
 金冠学園バレエ科に通う女の子。あひるという名が示すように、その本当の姿は動物のアヒルなんです。ドロッセルマイヤーからもらったペンダントのおかげで人間の女の子の姿になり、さらにプリンセスチュチュにも変身出来るようになるのでした。みゅうとの笑顔を取り戻すために心のかけらを集めるのですが、彼とは結ばれることは無いという宿命を背負っています。

・みゅうと 「別に…」
 童話の中から出てきた王子様。かつて、大鴉を封印するために自らの心臓を砕いたため、一切の感情を失ってしまうのでした。しかし、チュチュの活躍によって失われた心のかけらを取り戻していきます。そうすることで、王子は感情を取り戻していくのですが…

・ふぁきあ 「お前は、俺の言うことだけ聞いていればいい」
 ツンデレ騎士。ふぁきあ可愛いよふぁきあw いつもみゅうとと一緒にいて、彼のことを無理やり縛り付ける嫌な奴に見えましたが、それもみゅうとのことを守るためなんです。2部になってから騎士として役立たずの烙印を押され(涙)、その役割どころが大きく変化することになり、彼だけが持つ特殊な力が明らかにされます。

・るう 「私のこと、好きって言って」
 みゅうとの恋人で、感情の無い彼に寄り添って愛を囁かせています。今の関係が失われるのを恐れ、みゅうとが心を取り戻していくことを快く思ってないようです。実は、その正体は大鴉の娘・プリンセスクレール…チュチュが心のかけらを取り戻す邪魔を行うのでした。

・エデル 「運命を受け入れる者に幸いあれ〜」
 オルゴールの音と共にふいに現れ、あひるにアドバイスをしてくれる謎の人形。1部で残念ながら退場してしまいますが、2部では装い新たに復活ずらw

・猫先生 「私と結婚してもらいますよ」
 バレエ科の先生。何故か猫です(汗)。事あるごとに結婚を口走り、ほとんどギャグキャラ的な扱いなんですが、生徒達に対し意外と面倒見のいいところもあって、たまにいいことも言ってくれます。

・ドロッセルマイヤー 「さあ、お話を聞かせておくれ」
 物語の語り手である謎の老人。あひるにペンダントを渡し、プリンセスチュチュに変身させるのですが、その目的は…



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