満月をさがして
2002年 全52話


評価 90点

作品解説


歌手を目指す12歳の少女・神山満月は、病気のため余命1年と知りつつも、死神タクトの力を借りて16歳の少女の姿に変身し、「フルムーン」として芸能界デビューを果たすのであった。


ラストで号泣(涙)…そして、綺麗で気持ちのいい終わり方…それがこの点数の全てです。
しかし、ちょっと評価高すぎるって気がしないでもありません。確かに終盤の出来は非常に良かったのですが、そこへ辿り着くまでに我慢の時期がありましたから。ぶっちゃけ、52話は長かったかな?まあ、色々なものが積み重なってラストに繋がっているわけですから、そこんところも無下に否定は出来ませんが。
簡単に流れを説明すると、まず1クール目は主人公の芸能活動開始ということで、毎回何か問題が起こったり悩みができたりします。ただ、それらの問題はその回のうちにあっさり片付いて万事上手くいくので、多少ご都合主義に見えてしまうところもありました。まあ、それなりにいい話もありましたけどね。
2クール目からはライバルキャラも登場し、長丁場のドラマっぽい展開にシフトチェンジします。前半にはなかったドロドロ感情も渦巻き、このライバルの存在は見ているこっちを存分に腹立たせてくれましたw まあ、アイドルものだったらこういう展開は欠かせませんね。
3クール目、この辺から残りわずかの命というのがピックアップされるようになり、徐々にシリアスになってきます。3人目の死神も出てきて、いよいよ物語が動き出すぞって気配が感じられました。
そして最後の4クール目…ラストスパートに向けて話が一気に盛り上がります。一時は生きる目的を失ってしまう満月ですが、それでも最後の日まで歌い続けることを決意します。そして、それをサポートするねぎラーメン(タクト・めろこ)の二人も非常に良かったですね。特に最終話でのめろこは最高!予想以上の感動がありました。
ただ、この作品の弱点は後半まで見ないと良さが見えてこないところなんです。尻上がりに面白さを増していくタイプであって、序盤は引きが弱く、なかなか50話も見ようという気は起こりにくいと思います。
しかし、ここで視聴を打ち切ってしまっては非常に勿体無い…ぜひとも最後まで頑張ってみてください。原作とは大分違う内容になっていますが、波長が合った人にはクリティカルヒットきますよw
ちなみに、声優に関してはスルーで…主人公の声はそのうち慣れますから。あと、タクトの声が斎藤恭央(現:桜塚やっくん)というところは驚きましたね。あの人、昔はこんな仕事してたんだ。



主な登場人物と名言(?)

・神山 満月(こうやま みつき) 「私、死んじゃうとかよりも、歌えなくなる方が凄く怖いです」
 喉の病気を患う少女。突然現れた死神に余命1年と宣告され、残された時間を歌手として生きることを決断します。しかし、12歳ではオーディションを受けることが出来なかったので、タクトの神術によって16歳の女の子へと変身するのでした。昔、離れ離れになってしまった英知くんのことをずっと想っており、彼に自分の歌声を届けるために歌い続けます。ちなみに、ドリル(縦ロール)を装備してますw

・タクト・キラ 「誰もあいつの運命を変えられないなら、俺が変えてやる」
 満月の死の運命が変わらないよう、監視するためにやってきた死神。彼らの役割は期限通りに死を迎えさせることで、それが早まっても遅くなっても駄目みたいです。満月の一途な想いに共感し、規則違反ながら彼女に神術を使ってフルムーンに変身させるのでした。普段は満月にしか姿は見えませんが、人形形態(ネコ)になると他の人間にも見えるようです。

・めろこ・ユイ 「タクトはあたしのだよ。絶対渡さないからね」
 タクトとコンビ(ねぎラーメン)を組む死神。タクトのことが大好きで何十回と告白しているようですが、そのほとんどをスルーされています。能天気のいい加減な性格で、彼女がしゃしゃり出てくることで事態が悪化することもしばしば…。そういうこともあってか、得意の変身能力を使って、よく満月の影武者として家に居残りさせられてました。タクトと同じく、人形形態(ウサギ)になると他の人間にも視認出来るようになります。

・桜井 英知(さくらい えいち) 「満月、約束して。今度会うまでに、今より夢に近付いてるって」
 名前だけはやたらと出てくる満月の想い人。回想では度々登場しますが、現在の詳しい行方は不明です(アメリカにいるらしいのですが…)

・若王子 圭一(わかおうじ けいいち) 「それが僕の使命だ」
 満月の主治医。昔、彼女の父親とバンドを組んでいたらしく、満月の父親代わりとして親身になって接してくれます。プライベート、仕事の両面で満月を支えていきました。

・大重 正実(おおしげ まさみ) 「こうなったら、満月ちゃんを応援するよ」
 フルムーンのマネージャー。元はこの人もアイドルだったらしいのですが、今は裏方に回ってサポートを頑張っています。この人や若王子さんの大きな協力があればこそ、満月はアイドルとして活動していけたんだと思いますね。

・若松 円(わかまつ まどか) 「あんたなんかに負けてたまるもんですか」
 フルムーンのライバルであるアイドル。しかし、こいつ一々ウザイよ。要領が良く、色々な顔を使い分けて周りの目を欺き、自分はうまうま〜ってな感じでおいしいところを横取り。その裏には、過去自分が辛い目にあってきたというのがあるのですが、だからといって他人に同じようにあたってもいいはずないでしょ。ただ、物語後半ではその性格にも変化が…

・神山 文月(こうやま ふづき) 「大切にしているものに限って、この手から、離れてしまう」
 満月の祖母。しかし、満月が駆け落ちした娘の子供ということで、まだお互いの間には距離があるように見えますね。音楽が嫌いで、満月がそれに触れようとすることも禁じています。

・いずみ・リオ 「めーちゃんを虐めていいのは…僕だけなんだから」
 かつて、めろことコンビを組んでいた死神。かなりサディスティックなところがあって、他人を困らせては楽しんでいます。しかし、単なる嫌な奴かと思いきや、最終話では意外なグッジョブが…



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