Fate/stay night
2006年 全24話


評価 65点

作品解説

 Fate/stay night Blu-ray BOX <期間限定生産>
ジェネオン エンタテインメント (2010-09-23)
売り上げランキング: 180

七人の魔術師達が、サーヴァントと呼ばれる使い魔と契約して挑む聖杯戦争…彼らは聖杯と呼ばれる大いなる力を手に入れるため、最後の一組になるまで戦い続けるのである。正義の味方を目指す衛宮士郎は、その聖杯戦争に巻き込まれていくのだった。


原作ゲームプレイ済みで内容も全て知っていたのですが、それなりに楽しめました。やっぱり、バトルロイヤルものは私の趣味に合ってるようです。
とは言いましたが、原作と比べると大分物足りなさも感じられます。所々、あれ?ここってこんなものだったかな〜と、それほどテンション上がってない自分がいたりしましたし…まあ、これはある意味しょうがないのかもしれませんね。尺の都合のせいで、それほど深いところまでは見せきれなかったのでしょう。
しかし、アニメ版ならではの良さというのも存在しています。原作では省略されていたアーチャーvsバーサーカーが描かれていたのはよかったと思いますね。今回のシナリオでは見せ場が少ないアーチャーのための計らいでしょうが、その戦いだけは特別熱かったように感じられました。14話は原作プレイ者も必見です。
あと気になったのが、原作未プレイの方は分かりづらい部分があるのでは…?というところです。この独特の世界観を構築する細かい設定面の解説が割愛されてて、ぶっちゃけ説明不足の感は否めません。それに、TV版ではセイバールートしか放送されていませんので、未解決のままの謎も幾つか残っています。実際は、その他に凛ルートと桜ルートがあるわけで、つまりアニメは作品の3分の1しかやってないってことですよ。(まあ、アニメ版では他ルートのネタも結構散りばめてますけど)
てなことで、この下のキャラ紹介はゲーム版の内容も補足した反転ネタバレ付でお贈りします。興味ない人はスルーしちゃってください。
とりあえず、アニメ版は先に書いたとおり未完成で粗い部分がありますので、そこを考慮に入れるとそれほど高い評価は付けられませんね。原作は名作だと思うし、個人的にも大好きなので残念です。OVAかなんかで、Unlimited Blade Works(個人的にはこのシナリオが一番好き)の補完とかは…やっぱ難しいのかな?

追記:Unlimited Blade Worksがまさかの劇場化!おめでと〜


〜おまけ1「各シナリオ解説」〜

・セイバールート(Fate)
 アニメでやった部分です。マスターである士郎が、サーヴァントの一人「セイバー」との関わりを通じて、お互いの存在の大切さに気付きながら、聖杯戦争というものに挑んでいくというシナリオです。ここは最初のシナリオということで、ある種正当なバトルものでしたね。まあ、この部分があるからこそ、後の2つのシナリオが生きてくるんだという感じです。

・遠坂凛ルート(Unlimited Blade Works)
 セイバールートとは表裏一体のシナリオで、あちらで謎のまま終わった部分が明らかになっていきます。つか、別名アーチャールートと呼ばれるほど彼が目立ちまくった熱い話です。ここでは、士郎君の理想と信念がテーマとなっており、彼がこれから歩むべき道というものに対して言及されていきます。また、サーヴァントのマスターが途中で交代するなど、セイバールートに比べて敵味方の関係性がどんどん変化していく変則的なところも特徴です。この作品は、セイバールートと凛ルートの二つに触れることで始めて、真の魅力が現れるという仕組みになっています。

・間桐桜ルート(Heaven's Feel)
 新キャラ、間桐臓硯と真アサシンが登場し、これまではあまり深く関係してこなかった「間桐」が物語に関わってくることになります。それに伴い、今まで隠されていた桜のある秘密も明らかにされます。聖杯とは何か?というこの物語の根幹の謎に迫っていくシナリオなんですが、前2シナリオと比べてかなりダークな雰囲気なので、肌に合わない人が多いかもしれません。また、凛ルート以上の変則的なバトルとなり、ずっと味方であったセイバーが完全に敵に回るなど、色々と趣向も凝らされています。


〜おまけ2「サーヴァント一覧」〜
ネタバレありです。アニメでは明かされてない部分が多いですから。
反転(Ctrl+A)でネタバレ情報が見れます

サーヴァント 真名 マスター 宝具
セイバー アーサー王
(アルトリア)
衛宮士郎 風王結界(インビジブル・エア)
約束された勝利の剣(エクスカリバー)
全て遠き理想郷(アヴァロン)
アーチャー エミヤ
(衛宮士郎)
遠坂凛 無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)
※宝具ではありません
ランサー クーフーリン 言峰綺礼
(バゼット)
刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)
突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)
ライダー メドゥーサ 間桐慎二
(間桐桜)
騎英の手綱(ベルレフォーン)
自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン)
他者封印・鮮血神殿(ブラッドフォート・アンドロメダ)
バーサーカー ヘラクレス イリヤスフィール 十二の試練(ゴッド・ハンド)
キャスター メディア 葛木宗一郎 破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)
アサシン 佐々木小次郎 キャスター 燕返し
※宝具ではありません
アーチャー(前) ギルガメッシュ 言峰綺礼 王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)
天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)
真アサシン
※アニメでは未登場
ハサン・サッバーハ 間桐臓硯 妄想心音(ザバーニーヤ)



主な登場人物と名言(?)

〜反転(Ctrl+A)で原作ネタバレ情報が見れます〜

・衛宮 士郎 「トレース、オン」
 正義の味方に憧れる青二才。人間でありながら、後先考えずサーヴァントに立ち向かって行ったりするもんだから、セイバーも冷や汗もんですよ。せめて、実力が伴っていればそれもいいんですが、本人は至って半人前の魔術師なんです。ほんと、あまりにも無謀すぎるわ…(汗)。特技は日曜大工で、物の構造を把握するのが得意なようですが、それは彼の持つ“ある能力”の副産物だったのです。以下ネタバレ
アニメ本編では、投影魔術(宝具の複製)のことが注目されてましたが、彼の本当の力はもう1個上のレベルで、「固有結界」と呼ばれる彼自身が作り出した空間内において、あらゆる武具を無限に複製出来るというものなんです。しかし、この力の本質に気付いたものがいなかったため、力の使い方について誰も正しい指導が出来ませんでした。唯一アーチャーだけが、彼に正しい助言を出来たのですが、その理由はというと…

・セイバー 「問おう…あなたが私のマスターか?」
 使えないマスター(士郎)に召喚されてしまった、セイバーのクラスのサーヴァント。どうやら、前回の聖杯戦争でも召喚されていたらしいですね…それも、死んだ士郎の養父「衛宮切嗣」に。小柄な少女ですが、燃費が悪く大飯食らい。本人曰く、それは士郎からの魔力供給不足を補うためらしいのですが、本当のところは怪しいもんですw …てゆーか、このやりとりがアニメでカットされてたのはいただけません。セイバーの「食」に対するこだわりと言えば、彼女の魅力の中でも大きな部分を占めているんですから。まったく…そこんところの描写を疎かにして、セイバーの一体何を魅せるっていうんですか!?笑

・遠坂 凛 「当然でしょ、ヘッポコ」
 容姿端麗、頭脳明晰、おまけに魔術師としても超優秀…けど、ここ一番のところでポカをやらかすという厄介な欠点を持っています。一応そういう設定なんだけど、アニメでは特にそんな事実は語られていなかった気がしますね。これこそが遠坂凛という少女を表す端的な特徴だと思うんですけど、そこも割愛されてしまったみたいです。ツンデレ属性保有者で、何だかんだ文句を言いながらもヘッポコな士郎の面倒を見てくれてました。

・間桐 桜 「おはようございます、先輩」
 良く出来た後輩です。毎朝ご飯作りにきてくれる癒し系少女でその上巨乳ときたら、スペック高すぎますよ。けど、この子にはアニメで明かされなかったとんでもない秘密があるんです。桜萌え〜大好き〜って人は絶対に読まないでください。いいですね?絶対ですよ!!以下ネタバレ
実は彼女、ライダーの真のマスターです。兄の慎二にその権利を譲与してるんですよね。つーわけで、こいつは全てを知っときながら、士郎の前ではすっとぼけてたわけです。ちなみに、桜は間桐家には養子に出されたのであって、実際はなんと凛の妹なんですよ。そして、ここからが不幸なとこなんですが、彼女は養子に出された子供の頃から、間桐のジジイと慎二に調教…というか陵辱されてます。もう相当凹みますよね〜。当然、そんなことがあったんだから、彼女の心の中(笑顔の裏)には『黒桜』なる闇の部分が眠ってます。ゲーム版最終シナリオである桜ルート(Heaven's Feel)では、もう黒さ全開!桜さん壊れまくりの暴走しまくりでマジ怖いです…ある種ホラーですよ。正直プレイするんじゃなかったって思いましたね。知らずに済んだなら、どれほどよかったろうか…

・アーチャー 「無意味な理想は、いずれ現実の前に敗れるだろう…それでも振り返らず、その理想を追っていけるか?」
 凛に召喚されたアーチャーのクラスのサーヴァント。自分の真名を忘れたとか言って、最後まで明かさなかったせいで、結局ハッキリとは正体が分からずじまいでした。にしても、こいつの後ろ姿は「漢の背中」って感じでかっちょいいな〜。最強のサーヴァントであるバーサーカーを”5度”殺したというツワモノですが、果たしてその正体は…?以下ネタバレ
彼の真名はエミヤ…そう主人公である衛宮士郎が、この先の未来で英霊化した姿なんです。凛が彼を召喚したのは偶然ではなく、士郎を救ったあのペンダントが触媒となったんですね。しかし、昔(今の士郎)と比べて性格はかなり変わってます。士郎の未来には色々あったようで、彼は昔の自分の理想に絶望しています。だから、士郎が気に喰わないような態度を取ってたんですね。ゲーム版では、凛ルートで彼の正体が明かされるのですが熱い兄貴でしたよ。

・イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 「生かすも殺すも私の自由なんだから
 最強のサーヴァント「バーサーカー」のマスター。只のちびっ子に見えますが、本人も強い力を持った魔術師であり強敵です。とは言いましたが、ぶっちゃけロリ萌え妹キャラってことでファイナルアンサー?以下ネタバレ
実は彼女、士郎の養父「衛宮切嗣」の娘です(ホムンクルスですけど)。ですから、イリヤが言っていたように士郎は「お兄ちゃん」なんですよね。ちなみに、彼女の体は聖杯となるための器として作り出されたものです。聖杯戦争が進むことで、死んでいったサーヴァントの魂が彼女の中に取り込まれていき、その器の容量が一杯になってくると、人としての機能が徐々に失われていきます。

・藤村 大河 「タイガー言うなー!!
 極道の娘で教師…ってヤンクミかい!保護者気取りで士郎の家に入り浸ってて、いつも食事をせしめています。どっちが保護者なんだか…(汗)。しかし、所詮は一般人なので、戦いが激化してくる中盤以降は存在感が薄くなります(涙)

・間桐 慎二 「止めてほしかったら、土下座くらいするのが筋ってもんなんじゃないの?」
 お前は死ね!!もうこいつの顔見ただけで虫唾が走ります。まあ、アニメ版だけなら「かなり嫌な奴」程度ですが、原作知ってる人なら、皆さん明確な殺意を覚えているでしょうね…こんのカスは史上最低最悪のクサレ外道ですから。もう一度言いますが、お前は死ねっ!!とっとと死んでしまえやゴルラアァァッ!!ww

・言峰 綺礼 「明確な悪がいなければ、君の望みは叶わない」
 凛の兄弟子で後見人ということですが、何処か胡散臭い神父です。かつて聖杯戦争に参加した経験があり、現在はその監督人としての役割を担っていますが…



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