No.1 「自称・萌え作品」には注意! 




 初めに、誤解の無いよう言っておきますが、私は「萌え」が嫌いではありません。むしろ、あればいいものだと思っています。では、何処に引っ掛かっているのか…それは、「萌え」部分をウリにして、「萌え作品」を謳っている作品には要注意ということです。細かいですが、私の中ではここ重要なとこですから。

 どういうことか説明しますと、昨今のアニメにはそのほとんどに大なり小なりの萌えが含まれています。と言っても、「萌え」の属性というのが主観的なものであるから、あくまで人それぞれであって一般的に定義付けることは難しいですね。Aさんにとっては「萌え」を感じない作品であっても、Bさんには十分萌えられる…そんなことは普通にありえることですから。
 故に乱暴な言い方をすれば、どんなジャンルの作品であろうと、全ての作品が「萌え作品」だ!と言ってしまうことだって可能ではないでしょうか?だって、人によって「萌え」のポイントなんて多種多様なんですから、誰も何処から何処までが「萌え」とかいう線引きは出来ないはずです。
 「萌え」というものは最早、アニメーションというもののアイデンティティの一つを形成していると言ってもいいくらいですね。

 ここで、様々な女の子達を登場させ、「萌え」をウリにしている「自称・萌え作品」を考えた時、ある違和感を覚えます。

 さっきも言ったとおり、「萌え」は人によってツボが違うんだから、どんな作品だって自分にとって萌えられる要素が存在する可能性があるのです。そんな状況の中で、わざわざ何処にでもありふれてる「萌え」を強調してるというのは、逆に考えると他には何もウリが無いってことではないでしょうか?

 普通の作品が、独自の魅せるポイント+「萌え」もある中で、「自称・萌え作品」ってやつは「萌え」にしか力を入れていないものが多く、ストーリー性も乏しいように感じられます。
 確かにこれらは、大多数の人が「萌え」とするような「妹」、「ツンデレ」、「幼馴染」などの要素を広く取り入れ、なるべく多くの人が萌えられるようには作られていると思います。しかし、だからと言ってそれが自分のツボにハマるかと言えば、そうとは言い切れない…本来「萌え」ってのは、そんな簡単に型にはめられるようなものでは無いはずです。

 ですから、この手の作品は「萌え」のツボさえ外してしまったら、一瞬にして何の見所も無いヘボ作品へと早変わりしてしまう危険性を含んでいるのです。

 最近では「自称・萌え作品」の中でも、ストーリー性を重視する動きも出てきていると思います。「萌え」以外でも注目すべき部分があるならば、それはそれに越したことはありません。「萌え」られようが「萌え」られまいが、作品として楽しめればこっちとしては何の文句もありませんから。
 つまり、私的な見解から言うと、「萌え」はあくまで副産物であって、内容が伴わないのにそこだけ追求したって意味はないということです。「自称・萌え作品」の中には、そこんとこをはき違えて安易な「萌え」のみに走っているものも多いので、そこは十分見極めなければならないですね。

 また、「萌え」が絡んだ評価というのは、他のジャンル以上に大きくその人の主観に左右されているので、世間の意見ほどあてにならないものは無いと思っています。何を言いたいかと言うと、ぶっちゃけこのサイト内でいくつか書いている、それ系の作品に対する私の評価もあてにはならないということですよ(爆)

 まあ、評価の際にはなるべく萌えとか関係なく、話の面白さ重視で採点してますが、自分にとっての萌え要素がその作品内にあれば、それは大幅な+αになりえますからね。



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