タッチ
1985年 全101話


評価 75点

作品解説


幼馴染である上杉兄弟と朝倉南は、揃って明青高校に入学します。そこで弟の和也は、小さい頃からの南との約束を守るため、野球部で甲子園を目指します。しかし、兄の達也は野球とは関係のないボクシング部へと入部してしまうのでした。果たして、三人の恋の行方は…?


タイトルだけなら誰もが聞いたことあるでしょう青春系野球アニメの有名作品。そして、それと同じくらい和也が×××することも有名になっています。
懐かしのアニメ名場面とかの番組があると、いつもこのネタバレが出てくるので、内容を詳しく知らない人でも、このことだけは知ってるって人も結構いるでしょう…まったく困ったもんです。
かくいう私も、何処かでこのネタバレ知識を植えつけられた後に、この作品を通して見ました。出来ることなら、その部分の記憶を完全消去して、まっさらな気持ちで見てみたかったですよ。そうすれば、もっと純粋に物語を楽しめることが出来たと思うのに、まったく残念でたまりません。
要らぬ知識があったばかりに、その瞬間はいつくるんだ?もうそろそろか?と構えてしまって、どうにも前半は集中して見れなかった気がします。今思い返してみると、前半は何をやっていたのかいまいち印象に残ってないんですよね…(汗)
まあしかし、分かっていても“例の瞬間”は惹き込まれるものがあったし、その後も十分面白かったので文句は言いません。もう昔の作品になってしまいましたが、野球と恋愛のバランスが上手く取れていて、今見ても結構面白い青春アニメだと思いますよ。アニヲタではない、一般の人にもオススメ出来るようなる作品だと思います。
ちなみにアニメ版と漫画版では、ちょびっとだけラストが違ってました。実写版は知りませんけど…。
あと、スペシャルとしてアニメの続編が二度ほど放映されてましたが、はっきり言って見る価値なしですね。完成されたストーリーに無理矢理付けたしを加えても、蛇足以外の何物でもないよ。



主な登場人物と名言(?)

・上杉 達也 「上杉達也は、世界中の誰よりも…朝倉南を愛しています」
 タッちゃんいい男です。馬鹿でお調子者でちょいとスケベなところもありますが、いい兄貴をやっています。ただ、和也に遠慮してなのか、誘いを受けつつも野球はやらずにボクシング部に入ります(しかも、結構強くなった)。そのままボクシングをやってても、そこそこ面白かったのでは?と思えるようなところもありましたが、一応「南を甲子園に連れてって」ってのがメインテーマであり、さすがに主人公がそれを無視する訳にはいかないので、途中色々な諸事情から和也と「タッチ」して野球部に入ります。彼には野球の才能もありましたが、それだけで勝ち進むのではなく、キチンと努力しているところが良かったですねー。高校二年の夏の大会では、途中力及ばず敗退しますが、最後の夏には才能だけでなく、きっちり力もつけて望みます。これを見てたら、高校三年間ってまさに青春だな〜って感じがしましたよ。

・朝倉 南 「南を甲子園に連れてって」
 彼女が言った上記のセリフで、男二人の運命は決定されてしまいました。80年代、当時の男性諸君を虜にしたスーパーアイドル南ちゃん。この頃は、彼女が理想の女の子として見られてたようです(現在はどうか知りませんが)。彼女のいいところは、最初からタッちゃんを選んでいたところですね。彼が活躍しだしてから、そっちに乗り換えたなんて言ったら、もうそれは大ブーイング。和也の影に隠れて、目立っていなかったタッちゃんのいいところをしっかりと気付いていたところがポイントが高いのです。さらに、家事全般はパーフェクトで、だらしない幼馴染の面倒もしっかりと見てくれます。まさに幼馴染万歳!

・上杉 和也 「才能あるよ兄貴は。ちょっと練習すれば、凄い選手になるよ」
 達也の双子の弟。南ちゃんのことが好きで、彼女の夢を叶えるためにも甲子園を目指しています。そして、それを可能にするだけの力も持っていました。しかし、途中ある事情により物語から退場してしまいます。この出来事は視聴者に強烈なインパクトを与え、今尚語り継がれる伝説のシーンとなっております。

・新田 明男 「上杉、お前の本当の力を見せてくれ!」
 ライバル校、須見工の天才4番バッター。野球でのタッちゃんのライバルとして立ち塞がりますが、恋のライバルとしても名乗りを上げます。ただ、一途な南ちゃんは外見のカッコよさでコロッといってしまうような尻軽女ではないんで、そう簡単には落ちないんだな、これが…。

・松平 孝太郎 「まさかお前と一緒にここまで来れるなんてよー
 タッちゃんの女房役。初めは彼を受け入れられずにバカ兄貴と毛嫌いしていましたが、彼の頑張る姿を見て、次第に打ち解けていきます。ちなみにこの人の声優は林家こぶ平ですよ。

・原田 正平 「最後はあいつが決めることだよ」
 ボクシング部のホープ。タッちゃんとはそのときからの縁で、以降何気に仲良くやってます。喧嘩ばかりやっており一見怖そうですが、きちんと筋は通った男です。南曰く、顔に似合わず優しい男。たしかに面倒見がよく、とってもグッジョブな男でした。

・柏葉 英二郎 「お前らん中にいると…俺がただの馬鹿に見えてくるぜ」
 鬼監督。病気で入院した監督の代行としてやってきます。かつて明青野球部を追い出された彼は、野球部自体に強い恨みを持っており、そのせいからなのか部員に対して鬼のシゴキを実行します。実は彼は目が悪く、すぐに手術をしないと、失明の危険があるものでした。両目に包帯を巻いた彼に、タッちゃんがさりげなく『リンゴ』を渡したシーンはとてもよかったですね〜。

・新田 由加 「その程度の関係か」
 新田明男の妹。明青学園に入学し、偵察のためと称して野球部のマネージャーとなりますが、彼女の本当の狙いはタッちゃんでした。南ちゃんの対抗馬として現れた彼女ですが、その実体はなんとツンデレ娘!まさかここで、理想の女の子キャラとは相反しながらも、何処か魔性の魅力を秘めたツンデレ娘を投入してくるとは…さすが巨匠あだち充!たしかに、南ちゃんはいつもあまりにも優等生過ぎるんで、良いとは言っても時々つまらなく感じることもあるんですよね。なんかたまには別の刺激が欲しいってゆーか…そこで、彼女のこのツンデレっぷりですよ。心の隙間を埋めるように、彼女の魅力が浸透してきます。南ちゃんがイマイチって人は、ほぼ例外なく由加にハマることでしょうw



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