TEXHNOLYZE(テクノライズ)
2003年 全22話
作品解説 | ||
絶望と暴力に支配され荒廃した都市、流9洲(ルクス)。この街で生きる為に賭けボクシングを行う櫟士は、ヤクザ組織に逆らったために手足を切り落とされてしまうのであった。 この狂気と混沌に満ち溢れる雰囲気…カルト的な要素も含まれており、多分一般的には相当受け入れ難い作品になるでしょうね。だから、まったくオススメは出来ません(汗) けど、個人的には割りと気に入っています。内容云々というよりも、なんかこの世界観に強く引き込まれてしまったんですよね。同キャラデザ作品であるlainや灰羽なんかもそうなんですが、これらの作品は世界観を楽しむという意味合いが強いアニメなんでしょう。 暴力的で結構エグイシーンも多く、ほんと取っ付きにくい作品とは思いますが、ストーリー性がある分、むしろlainなんかよりは個人的に見やすいと思うんですけどね。まあ、最初は訳分かんないと思いますが、しばらく見続けると面白くなってきますよ。ヤクザ、宗教組織、不良少年グループ等が集まるルクスという街…彼らが紡ぎだす抗争という名の物語が非常に味わい深い。 特に吉井さんがいいんだよな〜。ルクスに混乱をもたらすイレギュラーという扱いであり、この人がなかなかにキレてて面白い人なんです。 また、地上世界と地下世界との対比という部分も面白かったと思います。物語の舞台となるのは地下世界(ルクス)なのですが、その上にはまったく価値観の違う人々が住んでいる…先の吉井さんも地上の人間であり、そこに絶望して地下へ降りてきたらしいのです。物語後半で訪れることになるこの地上世界という場所が非常に興味深く、また何処か不気味であり、いい味出ていたと思います。 そしてラストなんですが、見終わった後しばし呆然…久しぶりにこんな救いの無い結末を見ましたね。まあ、ある意味ではこの作品らしいとも言えるかもしれませんが、何ともやりきれん気持ちになりますよ。このルクスという世界はほんと地獄だな… |
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主な登場人物と名言(?) | ||
・櫟士(いちせ) 「正直、よく分からない」 究極の無口主人公。序盤は1話の中で1言か2言話す程度…あとはハァハァ言ってるだけですw とりあえず、こいつが何を考えて行動しているのかがよく分かりませんでしたね。多分、自分でも分かっていないんでしょうw ・蘭 「見えたよ」 狐のお面を付けた、未来を視ることの出来る少女。同じく狐のお面を付けた親衛隊(笑)が存在しています。一応ヒロインなんですが、こいつもあんまり喋らないんだよなぁ。途中出番もあんまり無いし、結構印象は薄いかもしれません。 ・大西 京呉 「そんなに戦争がしたいか?」 ヤクザ組織・オルガノの幹部。街の「声」を聞くことが出来、無駄な争いを防ごうとしています。櫟士がよく分からない奴だったので、ある意味この人が物語を引っ張って行った感もありますね。とりあえず、この人はとてもかっこいい人でした。 ・ドク 「あなたは私の最高傑作」 ドSの女医さんw テクノライズ(義肢)の研究を行っており、手足を失った櫟士に手術を施します(実験的な意味合いで)。ある意味、蘭よりも櫟士との絡みが多く、何かこの人の方がヒロインっぽく見えた時期もあったり… ・吉井 一穂 「半端はダメだ」 地上からルクスに降りてきた男。一見、人当たりがよく無害そうな印象なんですが、彼はルクスに混乱を起こすことを目的としています。「祭り」と称し、各所に火種を撒き散らしていくという相当な困ったちゃん。この人が動き出してから、物語は面白くなります。 ・シンジ 「俺達は何にも属さない」 不良少年グループ・ラカンのリーダー。多くの少年を率い、自分達の思うように行動しています。オルガノとは対立しており、しばしば衝突することも…。 ・遠山 治彦 「次は、本当に殺す」 オルガノに所属する少年。櫟士と行動を共にしていましたが、あんな無口で向こう見ずなのと組まされたら色々大変だろうな〜w とりあえず、こいつの父親は重度の変態でした…ホモで近親相姦って(汗) ・伽ノ(かの) 「僕は誰よりも正気なのさ」 ルクスにおける貴族的存在であるクラースの首領。誰よりも正気なんて言ってますが、こいつは相当ヤバイ思考の持ち主だと思いますよ(汗) |
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