宝島
1978年 全26話


評価 80点

作品解説

 宝島DVD-BOX
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ハピネット・ピクチャーズ (2006-09-29)
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母親と共に宿を営むジムの下に、ビリーという海賊が客としてやってくる。さらに、ビリーの持つ“何か”を目的とする海賊達も次々と現れるのだった。


こちら70年代のアニメになりますが、この時代のアニメって何だか夢とロマンに満ち溢れているものが多いような気がします。見ていてワクワクドキドキしてくるような高揚感…今の萌え主流の流れしか知らない現代っ子に、こういうアニメを見ていただきたいですね。大人も子供も楽しめる、まさに良作のお手本のような作品です。
物語は、主人公の少年ジムが未知なる宝を求め、大人たちに混じって冒険の旅に出るというお話です。しかし、海賊達も同じように宝を狙っているので、彼らとの激しい戦いが繰り広げられることになります。そんな中で、少年が見せる勇気・男気が好印象に描かれていましたね。
また、この作品には主人公ジム以上に魅力的であり、まさに影の主人公とも言えるジョン・シルバーという海賊が登場します。海賊ということなので、もちろんこいつは敵側のキャラクターであり、嘘も吐くし人も殺します。しかし、なんというのでしょう…豪快でダンディでユーモアでクレバーな彼の人柄とその美学には、今の時代ではすっかり忘れられた漢としてのカッコ良さが滲み出ているのです。ジムにとっても、何だかんだでシルバーは憧れの存在であり、「俺のシルバー」とまで言わせてますからね。彼との交流によって、少年は男へと成長していくことになります。
このシルバーの魅力こそが、作品最大の見所といっても過言ではないでしょう。私も彼が大好きです。これまでも…そして、これからも決して男としての輝きを失わないであろう彼の生き様は、ほんとカッコいい!
ちなみに、原作の宝島ではシルバーがこんなにカッコ良くないらしいですね。そちらがどんなものかは知りませんが、どう考えても作品自体の魅力ガタ落ちな気がするのですが…(これは、珍しくアニメが原作を超えたパターンなんですかね?)



主な登場人物と名言(?)

・ジム・ホーキンズ 「俺、海に出たいんだよ」
 母親と二人、宿屋を営んでいる少年。ひょんなことから、大海賊フリントの財宝の在り処を示した地図を手に入れ、冒険の旅に出ることになります。勇敢で活発な性格であり、子供ながら海賊達と戦いを繰り広げます。

・ジョン・シルバー 「その気になりゃあ、俺達はまだまだ飛べるんだ」
 遠眼鏡屋という宿屋の主人。一本足であり、いつも杖をついて歩いています。今回の航海では料理長として船に乗り込み、ジムとは気の合う一番の仲間といった感じですが、その正体は…!?って、普通に上の方の解説でネタバレしてますね、私w

・リブシー 「医者として患者の秘密は守るつもりだよ」
 医者であり治安判事。長い冒険においては、医学的知識を持つ人の存在は何かと重宝されます。頭も切れて理知的な判断が出来、メンバーの中でも中心的人物と言っていいでしょう。

・トレローニ 「男のロマンだよ、ロマン」
 ヒスパニオラ号のオーナー。丸々太って、いかにもお金持ちですよ〜って身なりですが、それでも財宝には興味津々のようですね。まあ、ただのデブではなく、意外と銃の腕は優れているようです。

・スモレット 「君が我々の同士であることを私は誇りに思う」
 宝島を目指すヒスパニオラ号の船長。規律に対して非常に厳しい物言いをしますが、意外と人情家な面もあります。

・グレー 「シルバー…お前ならこんな時、どう切り抜ける?」
 ナイフ使い。海賊達と戦うジム側の中で最も強く、頼りになる男です。シルバーとも何度か拳を交え、ある意味では彼のライバルともいえるキャラかもしれませんね。

・カモメのパピー 「お前、やっぱり子供やな」
 海賊…ではないのですが、ジム達の敵側に付く裏切り者。しかし、お調子者で何処か憎めない雰囲気があります。

・ビリー・ボーンズ 「おめえを男と見込んで頼みがある」
 ジムの家の宿屋へとやってきた海賊。財宝を示す宝の地図を持って逃げているため、他の海賊仲間から追われています。



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