東京マグニチュード8.0
2009年 全11話


評価 80点

作品解説

 東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第1巻 [BD] [Blu-ray]
角川エンタテインメント (2009-10-28)
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夏休み初日、弟と共に東京のお台場へロボット展を見に来ていた小野沢未来は、突然大きな地震に見舞われるのだった。


まず初めに、この作品は冒頭のテロップでリアリティを追求〜とか何とか表示されます。これを見たとき、危機感を促す真面目な防災アニメなのか…と理解し、災害に対してどれだけ現実的な視点から描かれているのかと身構えて視聴していたのですが…。ぶっちゃけ、後半は地震そのものよりもドラマ部分の方がメインになっていたように感じました。
ただ、それが駄目かと問われると私的には決して悪くは無く、むしろ堅実な防災アニメを作られるよりも記憶に残りやすく、インパクトのある作品に仕上がったのではないかと考えます。ということで、初めのテーマがどうあれ物語的には満足な出来だったので、結果オーライとしましょうw
作中でのリアリティについては、実際に震災を体験してない自分が何を言ったところで想像の範囲内を超えないので、特別突っ込んだりすることはしません。この辺で、体験者であるか無いかというところの違いが出るかもしれませんね。知らない人があっさり流すシーンでも、体験者には矛盾が感じられる…とか。まあ、リアリティを自負する以上、体験者に矛盾を感じさせるようなシーンがあったら不味いと思いますが…。
そして、私が地震のリアリティよりも評価している後半部分のシナリオですが、はっきり言ってそこにリアルさはありません。しかし、物語を盛り上げるための演出がかなり素晴らしく、結末が見えていても泣けます。ラストがこのような形でのお涙頂戴劇(こう書くと安っぽく感じるな)になるとは思っていませんでしたよ。
評価は迷いましたが、8.0だけに80点で(まあ、それは冗談ですがw)。とりあえず、震災シミュレーションとしての評価ではなく、震災の中での人間ドラマとして評価をしています。だって、どう見てもそれがメインになって描かれているんだから、そこを評価するしかないでしょう。冒頭のテロップのせいで、そうは見れなかった人も多いと思いますけど…(もう、あのテロップは削除したほうがいいだろ)。
前半〜中盤は割と想像通りの地震アニメであり、特別見所になるようなところもなかったので期待はしていませんでしたが、後半は視聴者をグイグイ引きつける要素があってそこにやられてしまいました。つか、中盤を一部カットして、劇場版でやっても良かったのではないかなって思いますね。で、「火垂るの墓」みたく教材としても活用とw



主な登場人物と名言(?)

・小野沢 未来 「いっそのこと、こんな世界壊れちゃえばいいのに」
 まさに現代っ子。常日頃から何か言いようのない不満を抱えていて、こんな世界なんて壊れちゃえばいいと思っています。ただ、地震によってそれが実現してしまった時…彼女は何を思い、どう行動していくのでしょうか?

・小野沢 悠貴 「おねえちゃん、あのね…」
 反抗期の姉に比べ、この弟は思いやりがあってとてもいい子です。この子の提案で、二人はお台場のロボット展へとやってきたのですが、突然の地震によって離れ離れになってしまうのでした…。

・日下部 真理 「いいお姉ちゃんね」
 小野沢姉弟が被災地で偶然知り合った女性。困っていた未来を助け、両親の下へ帰ろうとしている彼女達を支えてくれます。彼女自身も一児の母親であり、家に残している子供のことが気にかかっているようです。



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