地球少女アルジュナ
2001年 全13話


評価 80点

作品解説

 EMOTION the Best 地球少女アルジュナ Director's Edition DVD-BOX
バンダイビジュアル (2010-04-23)
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バイクでツーリング中に事故に会った有吉樹奈は、生死の境を彷徨う最中で、クリスという少年の意識に触れる。「もしも…お前がラージャと戦い、清め、未来を開くのならば、今一度お前に命を授けよう…」 彼女はその言葉を受け入れ、ラージャと呼ばれる謎の敵と戦うことになるのだった。


いやはや…まったく新しいタイプのアニメーションでした。
ズバリ、テーマは現代社会の歪みについて。特に地球の環境汚染を通じて、現代人が抱える「食」に対する様々な課題に深く鋭く切りこんでいきます。その課題に対し、独自の哲学的解釈を展開させていったこの作品は、ある意味問題作と言えなくもないですね。その解釈は頷けるものもあったり、説教臭くもあったり…どう判断すればいいのか難しいところです(汗)
まあ、内容の方は一先ず置いといて、私はこれをDVD(ディレクターズエディション 5.1ch環境)で視聴したのですが、TVシリーズとは思えないクオリティの高さにびっくりしました。映像おそろしく綺麗です。序盤に出てくる森や、自然の描写なんかはジブリ作品(もののけ姫)を連想させるほどでした。
そして音楽…菅野よう子サウンドは神の領域です。5.1ch万歳!
しかし、はっきり言ってこの作品は人気がありませんw
中身がそんな感じに、一方的に地球の危機を訴えかけている深刻なものなので、お気楽な気分で見れるものじゃないし、視聴者へのメッセージを強調するがあまり、物語としては少々エンターテイメント性に欠けるものとなっています。ということで、万人に受け入れられる作品ではないでしょうね。
けれど、間違いなく見所はあります。とりあえず、この作品を最後まで見れば、何か心に引っ掛かる部分がきっとあるように思います。娯楽としてのアニメを楽しむのもいいですが、たまにはこういう作品を視聴してみて、考えを巡らせてみるのもよいのではないでしょうか?
私的には、もう少し評価されてもいい作品だと思うんですけどね…



主な登場人物と名言(?)

・有吉樹奈 「きっと心の底で感じてたんや。この星の痛みや悲しみを…」
 臨死体験〜クリスとの出会いの際、地球の悲鳴を聞き、ラージャと戦う使命を帯びた少女。しかし、始めはそれらのことについて何も分かっていません。自然と触れ合うことで、自分の一部となる食べ物のありのままの姿の大切さを理解しますが、今度は逆に加工された食べ物に不信なものを覚え、現代社会の歪みについて考えるようになります。

・大島時夫 「…いただきます」
 一応樹奈の彼氏。ですが、現代生活に不信を表し始めた彼女に対して、どう付き合っていったらいいか迷います。そんな悩み多き少年に忍び寄る魔の手が…!?時夫くん、さゆりちゃんに狙われてるよー!

・クリス・ホーケン 「何故戦う…?何故殺す…?」
 ラージャを封じることのできる能力者。自らの体が傷つき、その役目を果たせなくなったので、その後を樹奈に託します。いつも唐突に現れては、意味深なことを言って樹奈を困らせます。

・シンディ・クライン 「今頃気づいても遅いわ!」
 人の心が読める少女。クリスの意思を彼に代わって伝えてくれます。クリスのことを崇拝しているので、彼が選んだ樹奈には何かと突っかかってきます。

・白河さゆり 「なぁ…今晩うち来る?」
 樹奈と時夫の友人のメガネっ子。密かに時夫のことを想っています。彼らの仲を心配していますが、二人が上手くいっていないのを見ているうちに、徐々に彼女の中の時夫への想いが抑えきれなくなり、モーションかけだす怖い子。



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