ドラゴンクエスト ダイの大冒険
1991年 全46話


評価 75点

作品解説


魔物達が住むデルムリン島に勇者を目指す一人の少年がいた。彼の名はダイ…アバンによって師事を受けた彼は、強敵達との戦いを経て勇者として成長していくのだった。


燃えあり、感動もありの優良ドラクエアニメ。ある種ベタな王道的展開かもしれないけど、そこが少年心に火を点けるような作品に仕上がっています。
中身はドラクエの名を借りたバトルアニメなんですが、この作品は単純な戦いだけではなく、キャラクターの成長という面もしっかりと描いているので、なかなか見応えがあると思います。故に、ドラクエファンの人もそうでない人も楽しめるのではないでしょうか?
まあ昔の作品らしく、冒頭での前回までのあらすじとかがちょっぴり長く、さらに回想等であからさまな時間稼ぎも目に付くのですが、要所での盛り上がりはやっぱり熱いんです!強敵に立ち向かっていく勇気、仲間のピンチに駆けつける味方、竜の騎士覚醒、等など男子なら燃えること間違いなしのシチュエーションが満載。数多くの魔法や必殺技なんかも華を添えています。
ちなみにこの作品、ドラクエファンは若干違和感を覚える設定になっているかもしれません。単体・全体魔法の区別が特に無く、何故かギラ系魔法が優遇されています。例を挙げると、ベギラマがメラゾーマより強い?みたいな感じすらあるんですよね。印象としては、ギラ>イオ>>メラ=ヒャドといった感じになってます。まあ、メラ、ヒャド系が弱く見えるのにはある理由があるんですけど…(TVはメドローアが出てこなかったので、分からないと思いますが)
あと、この作品には残念ながら大きな欠点があります。それは、途中で終わってること!(しかも、かなり中途半端なところで)。原作だとこの後(バラン編)からさらに熱くなってきて、私の大好きなポップも大きく強く成長していくというのに、それを見せてはくれないのです。ハドラーも小者のままで終わっちゃうしなぁ…こいつも原作終盤は相当熱い武人だったのに。
原作が好きな作品なので、もしちゃんと最後まで放映されていたらもっと高い評価(85点くらい?)を付けていたかもしれません。まあ、途中までとは言え、ここまででも十分面白いので、見て損は無いでしょう(つか、こんなところで終わられたら、絶対にコミックで続きを読みたくなるよ)



主な登場人物と名言(?)

・ダイ 「大地を斬り…海を斬り…空を斬り…そして全てを斬る」
 デルムリン島でモンスターによって育てられた少年。アバンと出会い、その教えを受けることで勇者としての素質を開花させていきます。普段はほとんど魔法を使うことが出来ませんが、額に紋章が浮かぶと圧倒的パワーと共に強大な魔法も使いこなせるようになります。必殺技・アバンストラッシュはあまりにも有名…少年時代に真似した人も多いのでは?(笑)

・ポップ 「俺の仲間を傷つける奴は、絶対に…絶対に許さねえぞおっ!」
 臆病ものの魔術師。多分、こいつの軟弱っぷりに最初は苛々した人も多いはず。しかし、実は彼こそが原作者が最も描きたかったというキャラクターなのです。ダイのような特別な存在ではなく、只の人間でも勇気を持って努力し続けることで成長していくんだということを表現したかったのらしいです。その試みはおおむね成功で、ポップはこの作品の中でも一番好きなキャラクターになりました。キルバーンも認める成長度ナンバー1の男ですよ。まあ、TVで描かれているところまででは、まだその良さは伝わりにくいと思いますが、クロコダインとの決戦で勇気を振り絞るシーンは良かったと思いますね。けど、やっぱメドローア見たかったな…

・マァム 「あなたに助けられてばかりじゃあ、申し訳ないもの」
 ダイ、ポップと同じくアバンの使徒の一人。僧侶としての呪文に加え、アバンから授かった魔弾銃によって攻撃呪文を繰り出すことも出来ます。ただ、どっちの能力も中途半端なので、途中で転職を決意します。まあ、それでも原作終盤での評価はポップやヒュンケルには及ばす、パーティ内での存在価値は微妙なところに見えました。もう、お色気要因でいいのでは?w

・アバン 「勇者の意志は永遠に消えはしない!」
 勇者の家庭教師を名乗り、各地で弟子の育成を行っている人物。その実力はかなりのもので、剣技・魔法ともに常人を遥かに超えるレベルにあります。元祖・アバンストラッシュの使い手であり、彼が生み出したアバン流刀殺法はダイ達に受け継がれて、魔王軍との戦いに大いに役立っていきます。

・レオナ 「メソメソしてばかりいると、嫌いになっちゃうぞ」
 パプニカのおてんばお姫様。賢者としての素質があり、攻撃魔法はしょぼいものの回復はベホマまで使えます。ダイとは良き友人であり、恋愛感情があるかどうかは微妙に見えましたが…実際はどうなんだろ?

・ハドラー 「俺の部下になれ!そうすれば、世界の半分を与えてやるぞ」
 昔、アバンによって倒された元魔王。しかし、大魔王バーンの力によって復活し、魔軍司令としてダイ達の前に立ちはだかります。ぶっちゃけ、強大な敵というよりは中間管理職の情けなさの方が目立っているパッとしない小者なんですが、実はこの後(原作で)熱い漢として名を轟かせるのです。その武人っぷりはマジに感涙もので、敵ながらポップの次に好きなキャラかもしれません。まさか、こいつがあんなにかっこよくなるとはね…

・クロコダイン 「負けるなよ…勇者は常に、強くあれー!」
 魔王軍百獣魔団長。このオッサンは、一々言うことが熱いですな…名言製造ワニだw アニメだとそれなりに活躍していた印象ですが、原作でのその後は強さのインフレに追い付いていけず、悲しいかな戦力外通告をなされますw

・ヒュンケル 「正義そのものが俺の敵だ!」
 魔王軍不死騎団長。アバンの最初の弟子ながら、彼への復習のため魔王軍に身を投じます。魔法は使えませんが剣の腕はダイを上回るほどで、さらに闘気を扱うことにも長けており、グランドクルスという一撃必殺の技を持っています。おまけに魔法を無効化する鎧なんてものを装備しているから、ほんと死角がねえ!

・フレイザード 「メ・ラ・ゾ・オ・マ」
 魔王軍氷炎魔団長。ハドラーの禁呪によって生まれた氷と炎の生命体で、その性格の悪さは典型的な悪者といった感じですね。メラゾーマを五本の指から同時に打ち出すフィンガーフレアボムズに衝撃を受けた人も多いのでは?この技、なんか好きなんですよね。あと、氷炎爆花散もボス敵の技としてはどこか馬鹿馬鹿しくて好きですw

・バラン 「親が子供をどう扱おうと勝手のはず」
 魔王軍超竜軍団長。一応、ハドラーの部下ってことになってますが、この人の方が多分圧倒的に強いでしょうね。ダイがライディンでの魔法剣を使うのに対し、こいつはギガディンでの魔法剣なんてとんでもないものを使ってきます。ドラゴニックオーラで呪文や中途半端な攻撃は無効化するし、間違いなく最強クラスのキャラの一人。



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