少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録
1999年 劇場版


評価 85点

作品解説


鳳学園へと転校してきた天上ウテナは、偶然手に入れた「薔薇の刻印」のために、姫宮アンシーという少女を巡る決闘ゲームに巻き込まれていきます。初めは彼女のことが気に入らないウテナでしたが、徐々に心を開いて、お互いのことを分かり合っていくのでした。


さすがに劇場版というだけあって、映像面等のクオリティはTV版より格段にグレードアップしてますねぇ。というか、舞台である学園の描写も相当凄くなっており、どこのラストダンジョンだ?っていうくらいの迷宮と化してました(笑)
で、この中身はと言うと、少々難解な部分があったTV版の内容を明確にし、短く再構築し直したものです。一応これを見れば、ウテナという作品の世界観がどういうものかっていうのは掴めるんじゃないでしょうか?(けど、この劇場版だけで理解できる人は少ないだろうな〜)
まあ、確かにテーマについてはあちらよりも分かり易くなってると思いますが、ストーリーについては益々おかしなことになってるような気もするんですよね…(汗)。少し百合の香りなんかも漂ってるし、かなりぶっとんでます。やりたいことは分かるんですけど、そこまでするのか…!?って感じですね。
後半、カーチェイスし始めたときは、さすがに唖然としました。いや、分かるんですよ…その意図するところは。けど、問題なのは何故そういう表現方法を選んだのか!ってとこですね。製作者の趣味なんでしょうか…?
つーか、もう突っ込んだら負けのような気がします。ぐだぐだ言わず、何も考えずに楽しみましょう。
とりあえず、TV版と比べると、設定やら何やら結構変わっているところもありますので、既にそちらを見た人でも十分楽しめると思います。いや…むしろ、ネタの散りばめ方とかを考えると、TV版を見た人向けに作ってあるって気もしますね。それに展開もかなり速いんで、ある程度知ってる人じゃないとおそらくついていけません。ということで、視聴の際はぜひTV版からお先に…



主な登場人物と名言(?)

・天上 ウテナ 「行こう、外の世界に」
 髪も短くなり、より男装してるって感が強くなってます。しかし、幼馴染の冬芽に想いを寄せており、そのことで結構感情的になるという乙女の部分も垣間見せていました。ちなみにウテナマシン(笑)はサイバーフォーミュラに出てきてもおかしくないような形状ですね。あの細長いフォルムは、なんかシュティールを彷彿とさせました。

・姫宮 アンシー 「私は薔薇の花嫁。エンゲージした人の思うがままだから…」
 やっぱり、こいつだけは何を考えているのかがよく分かんねえ。TV版に比べ、妙な色気が加わってさらにパワーアップ?って感じです。物語後半は完全にこいつの一人舞台で、その華麗なテクニック(何の?)を思う存分見せ付けてくれます。つか、こいつらって一応中学生だよね。その年齢であのテクを持ってることはどう考えてもおかしいでしょ。

・桐生 冬芽(きりゅう とうが) 「デュエリストは…志が高いのさ」
 と、冬芽君…TV版とは全然役どころが違うね。まあ、プレイボーイは変わってないんだけど、どうやら壮絶な過去があるようです。

・西園寺 莢一(さいおんじ きょういち) 「現在の決闘の勝者である僕の…所有物だあっ!」
 やっぱり劇場版でも一番最初にやられる三枚目の役ですね。けどまあ、ヘタレ具合がそれほど出てなかっただけマシか。

・薫 幹(かおる みき) 「いつだって僕は、より強い力をこの手にしたいと思ってます」
 ミッキー、妹と一緒に風呂に入ってます(爆)。まあ、彼は中一というまだまだお子様な年頃なんだけど、普通その歳なら妹(双子の)と風呂に入るのは、さすがにもう無しでしょ。まあ、この世界においては、「普通」という言葉ほど虚しい単語も無いんだけど…

・有栖川 樹璃(ありすがわ じゅり) 「私は全てを断ち切るために力が欲しいんだ」
 学園の王子様と呼ばれてる超人気者の…女性(汗)。しかし、枝織には「あいつ」呼ばわりされてるうえに、気持ち悪いとまで言われてます。まあ、彼女からすれば樹璃さんってやっぱキモイのかなぁ…

・鳳 暁生(おおとり あきお) 「いいえ、それほどでもありませんよ」
 王子といえばミッチーだ!ということで、声優は王子様こと及川光博です。でも、キャラ自体はTV版のあの怪しいオーラは何処かへいってしまい、どうも只のヘタレっぽいです。



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