翠星のガルガンティア
2013年 全13話


評価 75点

作品解説

 翠星のガルガンティア (Gargantia on the Verdurous Planet) Blu-ray BOX 1
バンダイビジュアル (2013-08-28)
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遠い未来、宇宙に進出した人類は宇宙生命体「ヒディアーズ」と争いを続けていた。人類銀河同盟の少尉レドは、ワームホールを使って作戦宙域から撤退する際に転移事故に巻き込まれ、未知の世界へと飛ばされてしまうのだった。


1話でロボットに乗った主人公が宇宙生命体とバリバリに戦闘していたので、そういう作品なのかと思いきや、蓋を開けてみれば戦闘よりも異文化交流に重点を置いた内容でしたね。
価値観や常識の異なる民族相手に、ガチガチの軍人思考のレド君が色々やらかしてしまいながら成長していくという流れは好きでした。言葉が段々上手くなっていく演出も、それだけレドがガルガンティアに馴染んでいっているということを表現していて良かったと思いますしね。
ただ気になったのは、尺が短かったというところですね。1クールで、異文化交流→ヒディアーズの謎→レドの苦悩→最終決戦という駆け足の内容。ガルガンティアに住むサブキャラクター達の掘り下げも浅かったので、せめて1クール分ぐらいみっちりと異文化交流を見せた後、2クール目以降からシリアス話へと以降していっても良かったんじゃないかな?と思います。もうちょっと、レドが色んな人と絡んでお互いを理解し合っていくところを見たかったですね。
サブキャラについては、魅力的に描かれていたのはピニオンくらい?あとのキャラは話の都合上、後半登場の機会自体が減ってしまったのでイマイチ活躍出来ていなかったですね。メインヒロイン(多分w)であろうエイミーですら…(汗)。ただし、この作品で一番の功労者は、主人公レドではなくサブキャラ(?)だったりします。最終回…もうあいつが全て持っていっちゃいましたね。そう!主人公の相棒であるロボット・チェインバーが!!
いや〜、チェインバーはほんといいキャラ(ロボ)でした。戦闘用ロボットでありながら、前半はガルガンティアの住人とレドを繋ぐ役割を担い、後半では本来の役割でレドを大いに助けました。また、レドの命令を聞くだけの従順なロボットというわけではなく、時には己の意思のようなものを持って行動し、ラストでは泣かせる演出まで用意してくれていました。このサポートAIは、ちょっとサイバーフォーミュラのアスラーダっぽくもあったかな?ロボットを単純に支配するというのではなく、パートナー的な関係性を築き上げているところなんかが似ていました。
総評としては、悪くは無いんですけど、異文化交流を行う中でのドラマをもっと見てみたかったという気持ちがありますね。あと、ヒロインであるエイミーに明確な役割を作って欲しかった。恋愛フラグも微妙でしたし、立ち位置としてはちょっと中途半端だったかな?ちなみに、チェインバーの扱いに関しては完璧でした。作品の細かい粗はもう度外視で、こいつの存在がそのまま高評価に繋がっていますw



主な登場人物と名言(?)

・レド 「俺は、どれほど虚しくて、空っぽのものを信じてたんだ」
 転移事故に巻き込まれて地球に飛ばされた少年。初めはガルガンティアの住人達と言葉も通じず、チェインバーによる通訳でコミュニケーションを取っていましたが、彼らとの交流を通じて言葉を覚えていきます。生まれた環境のせいで根っからの軍人気質であり、ガルガンティアの住人達とは大きく価値観が異なる部分があるため、お互いの理解はなかなか大変ですね。

・エイミー 「だから帰ってきて!あなたが守ろうとしてくれた場所に、私達のガルガンディアに!」
 ガルガンティアでメッセンジャーをしている女の子。レドに興味を持っていて、船団の皆が彼のことを訝しむ中で積極的に関わろうとしています。病気を患っている弟がいて、大切にしています。

・チェインバー 「その命に最大の成果を期待する
 レドの愛機。パイロット支援啓発インターフェイスシステムを搭載しており、パイロットを様々な面でサポートを行います。地球の技術を遥かに超えるテクノロジーで作られており、戦闘においてその他のマシン(ユンボロ)は相手になりません。ただ、そんな高性能マシンが、焼肉を焼くためにボディを使われてたのにはワロタw

・ピニオン 「もう二度と放しゃしねえ。誰にも渡しゃしねえんだ」
 ガルガンティアで機械の整備や修理を営む青年。その腕前は確かなものであり、未知のテクノロジーの武器に対しても何だかんだで順応していたように見えます。お調子者っぽいところがありますが、責任感は意外と強く、最終決戦では自分の行った行動に対してのケリをつけるべく行動して男を見せていました。



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