ストロベリー・パニック
2006年 全26話


評価 60点

作品解説

 ストロベリー・パニックDVD-BOX
メディアファクトリー (2009-02-25)
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聖ミアトル女学園に編入してきた蒼井渚砂は、そこで美しい女性に出会う。彼女に見つめられるだけで動けなくなる渚砂…そして、いきなりキスをされた渚砂は気を失ってしまうのだった。


ここは、その特性上マリみてと比較していくのがいいかもしれませんね。この作品がやってることは、ほぼあちらと同じ…女の子同士のラヴラヴですから。
ということで両者を比べてみると、マリみてより表現はかなり露骨に思えました。あちらがしょ〜もないようなことで一喜一憂しながら、あくまでプラトニックな関係を続けているのに対し、こちらはズバリ直球です。性的なものを匂わせている部分すらありましたし…(汗)
というわけで、マリみての世界が限りなくLOVEに近いLIKE…百合という境界のグレーゾーンを歩んでいるとしたら、こちらは疑いようの無い…完全なるLOVEの世界です。最早、ライトではない正真正銘の百合ですね。
しかも、この作品では男キャラは一切登場しません。それに伴ってか、恋愛といえば女の子同士でするのが当たり前みたいな、独特の世界観が構築されていました。こんなものを目の当たりにすると、何か一般的な倫理観というものが、とってもむなしく感じてしまいましたね(笑)
そういうわけで、女の子同士のマジ恋が許せる人なら、このストパニは楽しめるものとなっているでしょう。しかし、個人的には皆が皆ガチでレズり、果てには肉体関係にまで及んでしまう生々しい部分とかは、ちょっと引いてしまうものがあったかも…。悪い作品ではないんですが、世界観が自分とは合いませんでしたね。
故に、私としてはマリみてくらいの方が好きだなぁ。あちらは完全なLOVEではないからこそ表現される、あの姉妹という関係性がもどかしくもあり、また絶妙でもあるんですよね。肉体的な繋がりが許されないからこそ、精神的な部分での深い繋がりを大切にしているところが、とても好ましく感じられるのです。
あとこの作品、舞台となる学校が3つくっついているということもあって、複数のドラマがあります。そのため登場人物は多くなっているのですが、なかなか魅力的なキャラも一杯で、それぞれいい具合になっているのではないでしょうか。個人的には、主人公渚砂が属するミアトル関連の話よりも、スピカの話の方が好きだったりしますしね。
ただ、可哀想なことにル・リムだけは扱いが他と比べて悪い。この学校だけはほとんどピックアップされず、ル・リムキャラも明らかに活躍してなかったです。千華留さんも良さげな感じのキャラだったんだけどな〜



主な登場人物と名言(?)

【聖ミアトル女学園】

・蒼井 渚砂(あおい なぎさ) 「ヤダ…まだドキドキしてる」
 ミアトルへの転校生。静馬に見つめられると骨抜きになってしまうので、いっつもキス寸前までいってます。初めのうちは、一応抵抗を試みてはいたようなんですが、その表情だけ見ていると満更でもなさそうなんですよね。いくら超絶美人が相手だからって簡単に落ちすぎだよ。もうちょっと玉青ちゃんの愛にも気付いてやってください。

・花園 静馬(はなぞの しずま) 「怖がることはなくてよ」
 下級生のかわいい女の子を見つけると、所構わず食っちゃうキス魔w。しかしてその正体は、三つの学園の代表であるエトワール。多くの生徒から慕われる皆の憧れ的な存在…なのですが、本人にエトワールとしての自覚が無く、面倒事からは逃げていつも遊び歩いてるんですよね。んで、女の子をつまみ食いと。

・涼水 玉青(すずみ たまお) 「渚砂ちゃんの全てのデータは、私の大切な宝物なのですから」
 渚砂ちゃん大好きっ子。いわゆる知世ちゃんですね。静馬の毒牙から渚砂ちゃんをガードします。けど、基本的に彼女の愛は報われてね〜のが痛い。渚砂ちゃんは静馬さましか見えてませんからねえ。この子はとってもいい子なのに不憫でたまらん。

・月館 千代(つきだて ちよ)  「…すいません」
 渚砂と玉青の部屋のお部屋番となった少女。簡単に言うならばプティ・スールですw。かなりドジっ子レベルが高く、何かとやらかしてましたね。こいつも激しく渚砂ラヴ!

・六条 深雪(ろくじょう みゆき) 「手違いです」
 ミアトルの生徒会長。エトワールの静馬がかなりちゃらんぽらんな奴だから、何かと苦労が多いようです。いつもその尻拭いをさせられてますからね。しかし、彼女らは昔からの知り合いであり、なんか特別な関係にも見えます。

【聖スピカ女学院】

・此花 光莉(このはな ひかり) 「遠くから見ることが出来るだけで…」
 スピカの聖歌隊に所属するウブで奥手な少女。天音に憧れていて、彼女に密かな想いを寄せています。しかし、根っからの「受け」気質であるこいつは、色んな奴から迫られてましたね。常に貞操の危機が!?

・鳳 天音(おおとり あまね) 「私の本当の想いをやっと伝えられる」
 白馬の王子様。いや、マジで白馬に乗っちゃってるんですね、これが(汗)。お姫様のピンチに白馬で駆けつけるもんだから、笑っちゃいますよ。そのルックスから女生徒の人気は抜群。最近では、光莉のことが気に掛かってるご様子で…

・南都 夜々(なんと やや)  「見つからなければいいの。んふっ」
 光莉の友人で、いつも彼女と一緒にいます。光莉が天音に憧れているのも知っており、そのことでよく相談を持ちかけられたりもしてました。しかし、彼女自身にも何やら秘めたる想いがあるようで、そのことで度々思い悩んでいます。玉青ちゃんと似た立ち位置のこいつは、報われないとこまで似てやがるよ。

・奥若 蕾(おくわか つぼみ) 「ええ、馬鹿ですから…」
 光莉達と同じく聖歌隊に所属する1年生。しっかりものなんですが、なかなか素直にはなれないツンデレ系ですね。こいつも光莉狙い…に見えたんですけど、実は!?

・剣城 要(けんじょう かなめ) 「月がとっても綺麗だから」
 スピカの副会長であり、天音と同じようなかっこいい系の少女。天音に対し何やら思うところがあるようで、彼女をエトワール戦に出させないために色々暗躍しています。ある意味、この作品を盛り上げるのに最も貢献した人物と言えるかもしれません。ちなみに、いつも唐突にとっても面白い「例え話」をしてくれるのが笑えますw

・鬼屋敷 桃実(きやしき ももみ) 「ミツバチは花粉を届けたご褒美に蜜をもらえるのよ」
 要の愛人…というかミツバチ(笑)。この二人、間違いなく爛れた肉体関係がありますね。要と共に色々暗躍しています。こいつらがいるから、スピカ編のドロドロに拍車が掛かって面白いんだよな。

・冬森 詩遠(とうもり しおん) 「私は諦めはしない」
 スピカの生徒会長のおでこちゃ〜ん。ミアトルに対して敵対心剥き出しで、次のエトワールを何とかスピカから出すんだと考えているようです。特に、絶大な人気を誇る天音に目を付けて、何とかエトワール戦に出そうと画策してますが、なかなかいい返事がもらえていません。

【聖ル・リム女学校】

・源 千華留(みなもと ちかる) 「これも予定通り」
 ル・リムの生徒会長。見かけはお嬢様って感じですが、なかなかの曲者みたいですね。ミアトル、スピカに対しては中立の立場を取っており、渚砂に対しても光莉に対してもいいお姉さんしてました。学校では、変身部部長として微妙に影の薄い3人組とよく行動を共にしています。



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