STAR DRIVER 輝きのタクト
2010年 全25話


評価 70点

作品解説

 STAR DRIVER<スタードライバー>輝きのタクト 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]

日本南方に浮かぶ島・南十字島に泳いでやってきたツナシ・タクトは、綺羅星十字団を名乗る謎の組織と戦うために自らのサイバディ・タウバーンで戦いを挑む。


90年代アニメに詳しい人なら、この作品を劣化ウテナと言えばどんなものか一発で理解できると思います。
脚本はどちらも榎戸洋司氏。そこが両者の似た面を演出する要因となっているのは間違いないでしょう。両者の違いを挙げるなら、向こうは生身の戦いで、こちらはロボットでの戦い…向こうは百合っぽい匂いが漂い、こちらはBLっぽい匂いが漂うってことくらいですかw
知らない人にこれらの作品がどういうものかを説明すると、日常パートでは少年少女達の恋と友情を時に生々しい感情も交えつつ描くと同時に、非日常(戦闘)パートでは独特の演出とケレン味を全面に押し出して見る者を世界観に惹き込む…といったものです。展開的には基本同じことの繰り返しで、前半でキャラクターの紹介→後半で主人公との対決という流れになっています。
まあ、毎回同じ流れなので飽きる人は飽きるかもしれませんが、しっかり各キャラにスポットを当てて感情の揺れ動きを丁寧に魅せてくれるので、個人的にこのスタイルは嫌いではありません。また、BGMやビジュアルで表現される過剰なまでの演出もいい味出てますしね。
ただ…このスタイルでは既にウテナという名作があるので、どうしてもそちらと比較してしまいます。私的には、ウテナを超えるものを作ってほしいと思っていたのですが、先に書きましたようにこいつは只の劣化版。勝っている点が作画くらい(向こうは10年以上前なので比べるのもどうかと思いますが…)なので、先にあちらを見ていて衝撃を受けた私にとっては、特に凄いものとは思えなかったですね。まあ、あちらよりアクが薄いので、一般人はこちらの方が見易いのかもしれません。
キャラは結構いい奴等がいました。人妻とか好きでしたしねw ただ、ヒロインの魅力の無さ(普通さ)が全てを台無しに…。あの男共はワコの何処に惚れた?こんな平凡なヒロインを王子様二人が取り合う構図って無理があるでしょ。
シナリオ的には、日死の巫女(双子姉妹)編が割と好きかな?というか、純粋に話が面白かったのってここしかないのでは…あとはケレン味だけで押し切ってますからね(汗)
私の中でこの作品は、ちょっと他とは毛色が違うけど名作にはなりきれないネタアニメって位置付けになるかな?そこを打ち破るためにはもう一つ何かが足りないんですよね。目玉である「綺羅星」も途中で飽きてきてたし…う〜〜〜ん、どうすれば良かったんだろ?



主な登場人物と名言(?)

・ツナシ・タクト 「颯爽登場!銀河美少年、タウバーン!」
 青春を謳歌(?)するイケメン王子様…通称、銀河美少年w 自分を捨てた父親を捜すために南十字島へやってきた彼は、明るく前向きな性格とスマートな容姿で一躍学園の人気ものとなります。サイバディ・タウバーンとアプリボワゼし、綺羅星十字団のサイバディとの戦いに挑みます。

・シンドウ・スガタ 「与えられた役割を演じるのが得意なんだ」
 南十字島の名家・シンドウ家の後継者。クールで知的、端麗な容姿から女生徒からの人気は高く、タクトとは違った魅力を持つ王子様。王のサイバディとアプリボワゼする資格を持っていますが、その第1フェーズの能力を使用すると昏睡状態に陥ってしまう危険性を伴っています。

・アゲマキ・ワコ 「ひみつ」
 サイバディの封印を担う四方の巫女(よものみこ)の1人・皆水(みなみ)の巫女。東京へ出て歌手になるのが夢ですが、自身のサイバディの封印を解かない限り、一生島の外へ出ることはできません。幼馴染で許婚のスガタのことを大切に思っていますが、同じくらいタクトのことも気になっている様子。

・ヘッド 「綺羅星!」
 綺羅星十字団第2隊「バニシングエージ」の代表。第1隊が現在空席のため、綺羅星十字団の実質的なリーダー的な存在です。大人びた雰囲気を持っているように見えましたが、ぶっちゃけ後半は小物臭がプンプン漂ってましたね。なんつーか、いい大人が情けない…て感じw

・ニチ・ケイト(イヴローニュ) 「私の銀河には今、最高の綺羅星が輝いている」
 綺羅星十字団第3隊「ブーゲンビリア」の代表。ワコやスガタとは幼馴染で幼少の頃はよく一緒に遊んでおり、昔はワコと一緒にアイドルを目指していたようです。現在は昔のように親交が深くありませんが、スガタに対してはずっと好意を抱いています。

・ワタナベ・カナコ(頭取) 「あなたもガラス越し、アリな人?」
 綺羅星十字団第4隊「おとな銀行」の代表。15歳とは思えないほど艶かしい雰囲気とボディを持っています。ちなみに人妻…夫は大財閥グラントネール財団の総帥のレオン・ワタナベです。ただし、最近はタクトのことがお気に入りみたいですね。

・シナダ・ベニオ(スカーレットキス) 「チュゥーチュゥ」
 綺羅星十字団第5隊「フィラメント」の代表。キスをした人間を操る力を持っており、自身の能力で虜にした男子達の写真をコレクションにしています。次のターゲットはお気に入りのスガタ君?学園では、タクト達の住む学生寮の寮長をやっています。

・ヨウ・ミズノ 「ボクが大丈夫の呪文教えてあげる」
 学園きっての不思議ちゃんで、通称魔女っ子。タクトに一目惚れし、彼らの所属する演劇部に入部します。周りには秘密にしていますが、実は四方の巫女の1人である日死(にし)の巫女。

・ヨウ・マリノ(マンティコール) 「ほんとあんたって、あたしが付いていないとダメダメなんだから」
 ミズノの双子の姉。天才スポーツ少女であり、妹とは違い学園の人気者。一時休養をすることになったヘッドの代行として、バニシングエージの代表を務めます。



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