人造昆虫カブトボーグ V×V
2006年 全52話


評価 80点

作品解説


ボーグバトルが大流行する現代。天野河リュウセイは次々と現れる強敵を相手に、友人達と共に日々戦い続けるのだった。


一言で言うならば、超展開アニメ。ほんと、こいつは”いい意味で”最低の脚本だな…w 突っ込んだら負けという言葉がこれほどしっくりくる作品はありません。つか、ネタアニメとしては100点をあげたいくらいですよ。
第1話を見て最初に思ったのが、「えっ?もしかして巻数を間違えて借りてきた?」ということです。一応、話数を確認してみましたが、どうやらこれが正真正銘1話の様子…けど、内容的にはどっかの大会の決勝戦が舞台で、明らかにラスボスっぽい敵との対決、さらに驚くべきその正体が明かされ、主人公覚醒して決着…という流れで、どう見ても最終回でした。なんという第1話w
その後もやたらとテンションの高い話が多く、毎回の無駄な熱さと異様な盛り上がりに驚かされました。はっきり言って無茶苦茶な展開ばかりなんだけど、何だかよく分からんうちに惹き込まれていっちゃいましたね。
それで、この作品のとんでもないところを挙げていくと、まず肝心要のボーグバトルそのものの説明が無しで進んでいくところです。ルールなどは毎回見ているとなんとな〜く分かってくるのですが、結局どういう仕組みでボーグが動いているのかが最後まで分かりませんでした。あの自由自在な動きと発生するオーラ…どう見ても念動力で動いているとしか思えませんでしたよw
さらに、物凄い引きで終わった話を予告であっさりまとめて、呆気なく終了させちゃうところも凄かったです。
例えば、第14話…何の前触れも無く、いきなり現れた悪の組織によって世界が滅亡(笑)するのですが、全てが未解決のまま『完』…これ次回に続くんじゃないの?と思っていたら、なんと予告でその後の顛末が語られてあっさりと万事解決。で、次回は何事も無かったかのようにボーグバトル全国大会編に突入〜とか言われたときは、開いた口が塞がりませんでしたよw
もう一つ、第21話…ラストであるメインキャラが死亡して終わるのですが、予告で「奇跡的に一命を取り留め、いつもの日常に戻った〜」とか言って、またしても何事も無かったかのように次回は別の話に以降しちゃうわけです。なんだよそれは…(汗)
まあ、後半になるとそんなささやかなフォローすら無くなり、適当に投げっ放しにされるんですけどねw
そういえば、この作品では決まったヒロインというのが存在しません。毎回、ヒロインが変化していくという無茶な手法が使われており、巷では”使い捨てヒロイン”というピッタリの呼び名で親しまれていました。ほんともう、このアニメは色々と好き勝手やりたい放題だ!
一応、元は子供向けおもちゃの販促アニメのはずなんですが、明らかに色々間違ってますね。凄まじくぶっ飛んだ話ばかりで、何度も目を疑う光景に出くわすでしょう。つか、そういった内容面が問題視され、なんとテレビ東京側から放送を拒否されてます。地上波でこの作品はやってません(汗)
ということで、子供向けアニメに興味無いっていう人も、ある意味では凄く楽しめる作品だと思いますよ(つか、これを子供向けアニメに分類していいものなのか…?)。私としても、他には無い無謀さ・斬新さが気に入りました。



主な登場人物と名言(?)

・天野河 リュウセイ 「俺は一分一秒、そしてこの瞬間にも成長している!」
 基本的には熱血少年…なんですけど、かなり無茶苦茶なことを言って、いつも荒唐無稽な道理を相手に突きつけています。しかも、それによって勝利を得ている時もあるんだから、ある意味では問題児とも言えなくないですねw 愛機は「トムキャット・レッド・ビートル」で、主な必殺技として「レッドアウト・ゴールデンマキシマム・バーニング」等があります。

・松岡 勝治 「僕はカブトボーグのためなら、死んだっていいんだー!」
 病弱な天才キャラ…ということで、彼の場合は病気ネタがすっかり定番になってますね。病気のために何度も死にかけており(いや、実際死んだ時もあるんですけど…)、第2話から既に死亡フラグがガンガン立ってました。愛機は「エレクトリカル・スピードワゴン」で、主な必殺技として「デンジャラス・サンダー・アルティメット」等があります。

・龍昇 ケン 「ありがとう友よ!ありがとう親友よ!」
 中華料理店「昇竜軒」の息子。そのせいか、こいつのエピソードはほとんど実家絡みの料理ネタばかりでした。毎回のように近所にライバル店がオープンし、何故か営業権を賭けてのボーグバトルというのが定番化しています。愛機は「キー・オブ・ザ・グッド・テイスト」で、主な必殺技として「チャイナクック・マーベラス・チャーハン」等があります。

・ロイド安藤 「奏でるぜ…俺の魂のブルースを!」
 ボーグショップLOID'S PARTS SHOPの店長。リュウセイ達三人は、いつもこの店にたむろしていました。バトルの解説や話の締めが主な役割ですが、かつてはこの人自身もボーガーであり、たまに自分自身が戦うこともありました。普段は片言の日本語を話すちょっぴりウザイ外人ですが、メガネを外すと性格が変わって荒々しくなります。

・ビッグバン総帥 「最強の称号を手に入れるため、私は過去を捨てた」
 ボーグバトル500戦無敗。第1話から登場する悪の組織のリーダーです。裸マントでさらに仮面で顔を隠しているという変態男のような出で立ちですが、なんとその正体はというと…あまりにもベタすぎる展開だったので、逆に笑えました。



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