地獄少女
2005年 全26話


評価 70点

作品解説

地獄少女 2
アニプレックス
発売日:2006-02-22

地獄通信…午前零時に憎い相手の名前を書き込むと、どんな恨みも晴らしてくれるというサイト。恨みを持つ人々は、このサイトにアクセスして地獄少女と出会う。


物語は1話完結のオムニバス形式で描かれています。ここでは、負の感情が入り乱れるどろどろした陰鬱な話が繰り広げられるんですよね。
毎回、何らかの不幸を背負った人物が出てきて、追い詰められた彼らが相手に復讐するためにサイトに名前を書き込むという流れへとなります。そして、その呪いが発動したら、閻魔あいとその仲間達がこれでもかというくらいに復讐対象を苛め抜いてくれます。ここんところの演出は必殺仕事人みたいでなかなか楽しいものでした。
けどこれは、恨みを晴らしてスッキリ〜って作品ではありません。人を呪うには代償が必要であって、本人自身も手痛いしっぺ返しを喰らうことになります。そういうわけで、話自体はなんか後味が悪い!オチに大した救いがありませんから、どうしても素直にハッピーエンドとはいかないんですよ。
まあ、私的にはこの何とも言えないやるせなさが、段々とたまらないものになってきたんですけどね(笑)。アニメといったらご都合主義が当たり前になってますが、たまにはそう簡単に幸せにはなれない展開ってのも乙なもんですよ(つか、鬱展開に快感を覚えるようになってきたら末期だな…)
とは言え、不満点もあります。一つ一つのエピソードを個別で注目すると、それらはなかなか興味深いものがあるのですが、大きな視野で物語全体を眺めて見ると、基本的に同じような展開を毎回繰り返しているだけというのがどうにも気になってくるんですよね。
故に、こればっかり続けて見ていたら段々飽きが感じられるようになってきました。多少、趣向を変えてくることもありましたが、大まかな流れは終盤までずっと変わりません。その点、もう少し何らかの工夫が欲しかったと思いますね。
この作品には続編がありますが、そちらはどうでしょうか?



主な登場人物と名言(?)

・閻魔 あい 「いっぺん、死んでみる?」
 地獄少女。依頼を受けると、その人物の下に出向いて契約の証であるわら人形を渡します。依頼者がそのわら人形に結ばれている紐をほどくと、彼女と正式に契約したことになり、そこからは彼女達のおしおきが始まるって寸法になってます。そして、最後に彼女が発する上記の決めゼリフ…いや〜この瞬間、ゾクリとしますね。やっぱ、決めゼリフがあるのはいいもんだ。この子が一体何者なのかというのは、物語終盤まで謎になったままです。

・輪入道 「恨み、聞き届けたり」
 閻魔あいお付きの三妖怪の一人。あいがターゲットの元へ向かう際、車のような形態に変化して彼女を送り届けます。普段は爺さんの姿をしていますが、こいつの場合はわら人形になってるときの方が多いよな。

・一目連 「お嬢にはでっかい借りがある」
 閻魔あいお付きの三妖怪の一人。あらゆる場所に「目」を飛ばすことが出来、色んなものを覗き見ることが可能です。普段はカジュアルな服装の若い青年の姿をしています。髪の毛の感じがまるで鬼太郎みたいw

・骨女 「なかなかしぶといねえ」
 閻魔あいお付きの三妖怪の一人。一目連と共によく人間社会に紛れ込んで、ターゲット身辺をうろついていることが多いです。普段は和服姿のお色気お姉さんの姿をしています。

・きくり 「地獄は本当にあるよ」
 閻魔あいお付きの三妖怪の一人。一目連と共によく人間社会に紛れ込んで、ターゲット身辺をうろついていることが多いです。普段は和服姿のお色気お姉さんの姿をしています。

・柴田 一(はじめ) 「復讐は何も生まない」
 地獄少女が現れる至る所に出没するフリーの記者。まるで、いつも事件に偶然遭遇する某少年名探偵みたいですねw けど、こちらには一応その理由付けがちゃんと存在してます。復讐など馬鹿げたことがと主張し、地獄少女と契約しようとする者達にその間違いを説いて、復讐することを止めさせようとしてます。

・柴田 つぐみ 「はじめちゃん、また見えた」
 はじめの娘。この子は、お父様をはじめちゃん呼ばわりしてます。何故か閻魔あいと意識がシンクロする時があって、彼女の見ているものをたまに自分も見ることがあります。それによって、地獄少女が現れる場所を特定してるんですよね。父親とは違って、この子は地獄少女肯定派であり、復讐によってどうしようもない思いが報われることもあるのだと考えています。



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