涼宮ハルヒの消失
2010年 劇場版


評価 85点

作品解説

 涼宮ハルヒの消失 限定版 [Blu-ray]
角川映画 (2010-12-18)
売り上げランキング: 13

クリスマスが間近に迫ったある冬の日。学校に向かったキョンは、いつもの日常と違うことに気づくのだった。


8回×20分=160分もの無駄時間を費やした魔のエンドレスエイトを経て、私の中で大きく評価を下げてしまった涼宮ハルヒシリーズ。今回の劇場版も放映時間が160分の長尺と聞き、大丈夫かなぁ…などと密かに心配もしていましたが、終わってみるとまったく長く感じませんでした。それだけ物語にのめりこんでいたのでしょう。今回はシリーズ最高エピソードと名高い「消失」の映像化ということですが、これは原作を完全再現したと言ってしまってもいいんではないでしょうかね?
なんでしょう…これまでのような、小手先の演出に頼った面白味ではなく、ガッツリ骨太のストーリーを展開して、キャラの魅力とSFとしての魅力の両面を十分に引き出していたという印象を受けました。特に、時間移動や未来改変といったジャンルが好きな人にはオススメですね。
少々ネタバレになりますが、「消失」のサブタイトルが示すように、SOS団が存在する今までの世界は消失します。最早、別世界といっていいような場所に放り出されたキョン。彼の痛々しいまでの困惑っぷりと元の世界の名残を見つけた時の嬉しそうな表情が印象的です。この辺の心情の見せ方が上手かったな。自分自身も異世界に迷い込んだかのように、キョンに感情移入して見ることができました。
また、そのような世界の中で唯一の癒しとなる長門…もう、すんげえ可愛いの!今回は長門メインの話ということで、ある程度目立っているだろうとは予想していましたが、まさかここまでとは…。あの長門が怯え!あの長門が照れ!あの長門が泣く!私だったら、こんな長門のいる世界もいいな〜とか思っちゃいそうですねw
そんなこんなで、今回のテーマは改変された世界を元に戻すこと。…いや、自分が望む世界の選択ってところでしょうか。当然、一体誰がどういう理由で世界を変えてしまったのか…というのが焦点になってくるわけですが、こんなことをできる人物は限られています。やはり、世界の中心であるハルヒなんでしょうか…?
ちなみに、これまでのTVシリーズが伏線となっているようなところもありますので、未見の人がいきなりこれを見るのはおすすめしません。まあ、そんな人はほとんどいないでしょうけど。



主な登場人物と名言(?)

・キョン 「何が起こってるんだ!?」
 こんだけ喋って自己主張してるキャラなのに、視聴者が感情移入できてしまうとこが凄い。突っ込み役の主人公って何処かカッコつけ…というか、斜に構えてる部分が見え隠れするもんですが、今回は彼の本音の部分を色々垣間見ることができてよかったと思います。SOS団の存在を楽しく思う…こいつの視点はまさに我々のソレと同じなんですよね。

・涼宮 ハルヒ 「団員の心配をするのも団長の務めなんだから」
 ぶっちゃけ、今回はあまり目立ってません(汗)。まあ、でしゃばり過ぎるとウザさが出てくるキャラなので、控えめの方がいい結果に繋がるのかもしれませんね。そういう中で、デレというか団長らしいところを見せてくれたのが良かったと思います。

・長門 有希 「ありがとう…」
 今回のヒロイン。可愛さ爆発で、長門ファンはさぞかし満足だったことでしょう。ノーマル長門とメガネっ子長門のどちらがいいかという議論は、黄金聖闘士同士が戦うことで生じると言われる千日戦争(ワンサウザンドウォーズ)状態に陥りますね。ちなみに、私はキーボードで「ながと」と打って変換しようとすると、「長門」だったか「長戸」だったか一瞬分からずに考えてしまいます。似てますが、長門と長戸じゃエライ違いですよ。…ほんと、どうでもいいことでしたねw

・朝比奈 みくる 「知らない人です」
 ノーマルの朝比奈さんは大した活躍はしてないかな。一番の見せ場(?)は、いつもは優しい朝比奈さんがキョンを思いっきり拒絶するとこ。これによって、いつもの日常では無いということを決定付けてくれました。そして、今回は大人版の朝比奈さんも出てきますよ。さらに、まさかのダブル朝比奈さんも…w

・古泉 一樹 「あなたを羨ましく思ってるんです」
 えと…こいつこそ、今回何かやったかなぁ?短パン半袖の姿とリンゴ剥いてる姿くらいしか思いだせん(汗)



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