ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日
1992年 全7話


評価 70点

作品解説


国際警察機構のエキスパート・草間大作は、父の形見であるジャイアントロボを操り、人類の未来と平和のためにBF団と戦うのだった。


とにかくキャラが多いんだけど皆濃い!味方側の「エキスパート」に「九大天皇」…敵側の「エージェント」に「十傑集」…これだけでもうかなりの数です(九大天皇は、全員が登場してるわけではありませんが…)
とりあえず、この作品の魅力は超人キャラ達のぶつかり合いでしょうね(ロボットはそっちのけでw)。戴宗(若本さん)vsアルベルト(秋元さん)とかもうたまらんシチュエーションですよ。まさに夢の競演と呼ぶに相応しいものです。
その他にも豪華な部分が色々と目に付き、ほんと極上の素材が使われている作品に思えました。
ただ、1話4、50分という長丁場の中で、前半〜中盤は戦っているシーン以外のところが結構淡白に感じられたんですよね。過去の回想なんかもくどく流されており、それが物語のテンポにブレーキをかけてて、いまいち盛り上がってはいけなかったように思えます。どうも、この素材を生かしきれていないという感じがしたんですよね。
しかし、後半になって個性豊かな十傑集が大量に登場し始めてからは、こちらもグンとテンション上がってきましたよ。彼らが大暴れをする様は、見ていて素直に面白く感じられました。ここで九大天皇も出てきていたら、さらに熱くなってたかもしれませんね。
ちなみに、この作品はスターシステムが取られていて、横山光輝作品のキャラが多数登場しているらしいです。故に、それらを知っている人ならば、このお祭り的要素はさらに楽しめるかもしれませんね(残念ながら、私はほとんど知らなかったのですが…)
それでラストなんですが、何か思いっきり『続く』という形で、後に物凄く期待をかけるような感じで盛り上げつつ終わってしまいました。けどまあ、それもお遊び的な演出の一つなんでしょうね。この「地球が静止する日」というエピソードは完結されてるので、それほど問題は無いと思います。



主な登場人物と名言(?)

・草間 大作 「砕け!ジャイアントロボ」
 地上最強のロボ・ジャイアントロボを唯一動かせることの出来る少年。自身に特別な力はありませんが、このロボの存在によってエキスパートとして活躍することになります。ちなみに、このロボの動力源は今や過去のものとなってしまった原子力であるため、そのことが役立ったり危険視されたりしてました。

・銀鈴 「私もお父様を信じているの」
 エキスパートの一人。男臭いこの作品における唯一の華です。そのせいかは知りませんが、やけに魅力的に見えましたね。瞬間移動能力というレアな力を持っていますが、それは自分の体に大きな負担をかけるものでした。役所としては、悲劇のヒロインに近い立ち位置にも見えます。

・黒旋風の鉄牛 「言っただろ、これからは俺が守ってやるってな」
 エキスパートの一人。図体のでかい怪力男。ロボの力に頼るだけの大作が気に喰わないみたいで、何かと彼につっかかっていました。銀鈴さんに惚れてるみたいですが、彼女からは馬鹿牛呼ばわりされることも…w

・神行太保・戴宗 「俺達はエキスパートだったんじゃないのか?」
 九大天皇の一人。ということで、戦闘能力は他の奴らよりも多分上なのでしょう。あのアルベルトと互角に戦っていたことからもそれが窺い知れます。とりあえず、アニキかっちょいいです!

・智多星の呉用 「私は何という大事なことを見落としていたのでしょう」
 エキスパートの一人。こいつは、なんて頼りにならない参謀でしょう。いっつもいっつも悔やんでばかりの気がします。何か非常事態が起こるたびに、自分のせいだ〜と嘆いていましたよ。まあ、それがこいつのキャラ付けなんでしょうけどね。

・不死身の村雨健二 「俺は死ねない男なんだ」
 エキスパートの一人。主に潜入活動なんかをメインとしているようです。不死身ということで、自分の命を顧みない無茶な行動をやってのけます。銀鈴さんとは恋人関係にありました。

・公孫勝・一清道人 「今こそ欲するわが正義〜」
 エキスパートの一人。やたらとテンションの高い坊さんで、戦闘時には激しく動き回っていましたね。何やら怪しげな術の使い手であり、それで味方の支援なども行っていました。

・青面獣の楊志 「世界の命運、この一線にあり」
 エキスパートの一人。戴宗の妻で青い肌の姐さんです。この人はほんと、男勝りって言葉がピッタリのかなり豪快な人ですね。ある意味、戴宗よりも強そうに見えるよw

・静かなる中条 「我々はいつもそうだ。何もかも遅すぎる…」
 九大天皇の一人。国際警察機構の長官でもあります。静かなる〜のあざなは、最後の最後まで動かないことが由来みたいですね。この人が動くのは、もうどうしようもない場合…その時こそ、己の命と引き換えの「ビッグバン・パンチ」なる起死回生の切り札を発動させるのです。

・幻夜 「やめてくれえええっ〜!!」
 BF団エージェントの一人。孔明の後ろ盾などもあり、十傑集を差し置いて作戦の指揮を取っています。しかし、彼の内心では父親の復讐のために動いているという気持ちが強くありました。こいつこそ、今回の物語の中心人物とも呼べる存在ですね。ちなみに、黒ビキニがとってもお似合いですw

・オロシャのイワン 「傑作じゃないか!」
 エージェントの一人。アルベルトの部下であるハゲですw 前半ではウラエヌスというロボットを操り、ジャイアントロボと戦いを繰り広げてました。

・衝撃のアルベルト 「違うか?違うか?違うかあああっー!」
 十傑集の一人。スパロボ知ってる人には、もうお馴染みの人かもしれませんね。そう、かのマスターアジアを連想させる破天荒な人物です(声も同じ人ですし)。なんと、超級覇王電影弾並の物凄い動きも披露してくれますw とにかく、最初から最後まで熱い人でしたよ。ちなみに、九大天皇の戴宗とは因縁があって、彼に右目を奪われたそうです。

・混世魔王・樊瑞(はんずい) 「諸君、これでよいのか?」
 十傑集のリーダー。無謀な作戦を押し通そうとする幻夜、孔明に不振を抱くのですが、そこにはビッグ・ファイアの意思も介入していると知り、何も出来なくなってしまいます。

・呼炎灼(コ・エンシャク)
 赤い仮面とマントに身を包む剣士。一切の言葉を話さない謎の多い人物で、さらに不死身を思わせるような部分すらあります。こいつには、多くのエキスパート達が苦しめられることになります。

・策士・諸葛亮孔明 「全ては、ビッグ・ファイアのご意思である」
 BF団の参謀。つか、こいつは一体何を企んでいるんだーーーーー!!意味深なものをこれでもかというほど匂わせておいて、肝心な部分はまるで明かしていませんからね。ほんっっっっと、気になるわ。GR計画とは何ぞや?

・ビッグ・ファイア
 BF団のボス。今回、一言も話をしてくれないので、何を考えているのかはまったくの不明。ちなみに、その正体は横山光輝作品の中でも結構有名なキャラでした。



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