舞-乙HiME
2005年 全26話


評価 85点
舞-HiMEとの相乗効果による加点あり

作品解説

 舞-乙HiME COMPLETE [Blu-ray Disc]
バンダイビジュアル (2010-03-26)
売り上げランキング: 1231

母の手掛かりを探すためにヴィントブルーム王国にやってきたアリカ・ユメミアは、そこで一人の乙HiME(オトメ)と出会う。華麗に戦うその姿に憧れた彼女は、乙HiME養成学校ガルデローベに入学し、自分も乙HiMEを目指すことを決意する。


美少女変身アクションもの…ということですが、前半の舞台は女子校であって、マリア様がみてる的な“お姉さまLOVE臭”があったりします。上級生のお姉さまのお部屋係なんてほとんどスール制だし、こういう制度流行ってるんですかね(笑)
それはともかく、今回の舞-乙HiME…話的には前作(直接的な繋がりは無いけどキャラが共通)よりも面白かったと思います。美少女ものながら、バトル面で盛り上がれるというところは共通ですが、加えてこちらの方がストーリー性が増しており、意外と泣けるような部分もあったりしました。マシロちゃんの成長物語という視点でも、なかなかいいシーンがありましたしね。
ただ、様々な国家の存在、数多くのキャラクター達と世界観を広げすぎてやることが多かったため、中盤〜後半にかけて展開が速いというか、所々端折った部分が多少目に付きました。う〜ん、ちょっと残念ですかね。しっかりと見たい部分とかもありましたし…まあ、前作のメインキャラほぼ総出演+新キャラなんてことをやってたら、尺も足りなくなりますわな。
…とは言っても、この新旧多くのキャラが入り乱れての最終決戦はガッツリ燃えちまったんですね、これがw
それにしても、この舞-HiMEシリーズは毎回17話で大きな転機を迎え、そこから一気に話が面白くなります。前作はそこでHiME同士の戦いが幕を開けましたが、今作でもここから二人のメインキャラ、アリカとニナの道が分かれることになります。あと、第21話などは舞-HiMEの「黒き君、目覚めるとき」というサブタイトルに対し、舞-乙HiMEは「白き姫、目覚めるとき」など、何か対応させた部分がありました。
一応、前作を見ていなくても話にはついていけますが、見ていると相乗効果でおもしろさアップは間違いないです。基本的なキャラクターの造形は既に前作で成されているので、こちらでは最初から彼女達に感情移入して見ることが出来ました。あのキャラがこちらではこんな風になっているのか…という楽しみ方も出来ますしね。故に、なるべく前作から視聴した方がいいでしょう。
続きのOVAも凄い楽しみです。ここでは、本編でいまいち活躍出来なかったキャラとかがはっちゃけてくれるのだろうか?



主な登場人物と名言(?)

・アリカ・ユメミヤ 「あたしオトメになる、絶対なってみせる」
 アリンコと名付けられた今作の主人公。恋と乙HiMEの在り方について悩める14歳です。最強キャラ…というわけではないのですが、ちゃんと「主人公」としての役割は果たしているので問題はありません。自分の中で渦巻いていた迷いにもちゃんと自分なりの答えを出して、そのための決戦に挑む姿は凛々しくもあり、まさに主人公のそれでした。母の形見「蒼天の青玉」を使いマイスターローブを装着します。ちなみにマスターはマシロちゃん。

・ニナ・ウォン 「あなたのためなら、例え世界を敵にまわしても、私は…」
 成績ナンバー1のコーラル乙HiME。血の繋がらない父、セルゲイに対して淡い恋心を抱いています。アリカ、エルスティンとはルームメイトで、彼女達の間にはいつしか友情が芽生えていました。しかしあることがきっかけとなり、彼女達は別々の道を歩むことになります。物語後半、ナギから「漆黒の金剛石」を授かると、彼の乙HiMEになってアリカの前に立ち塞がります。

・セルゲイ・ウォン 「でも君は、夢を追うんだろ?
 ニナの義理の父親。かつて憧れていたレナの娘と思われるアリカに対しては思うところがあり、彼女の後見人(足長おじさん or 紫のバラの人)となって影から支えとなってくれます。ナギに使えて裏では色々と暗躍していますが、アリカとの出会いやニナに対する想いなどから悩み苦しんでいるようです。

・エルスティン・ホー 「ただ、戦いが無ければ…皆と、ずっと一緒に…」
 アリカとニナの友達でとってもいい子です。しかし、彼女は己が背負った運命から逃れることが出来ずに、悲しい結末を迎えてしまうことになります。ちなみに、やたら巨乳というところがピックアップされていましたね(笑)。

・トモエ・マルグリット 「もうトキメキで胸が張り裂けそうなの。だって、私ずっっとあなたのこと…だあいっ嫌いだったんですもの!」
 悪です。もう極悪!優等生は仮の姿。その正体は影から人を操り、アリカに嫌がらせをする陰険女です。どうやら、大好きなシズルお姉さまに気に入られているアリカが気に食わないようです。その歪んだ想いは、彼女を誤った道へと歩ませるのでした。後半の暴走具合は、前作のシズルに近いものがあるように思えますね。シズルとの「プレイ」内容については私も興味津々ですよ(笑)


〜おまけ「舞-HiME、舞-乙HiMEキャラ比較」〜

 この作品はスターシステムにより、前作のキャラが多数出てきます。しかし、その性格や役割などは異なるものも多いので、それらを比較してみたいと思います。

・風花真白→マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム
 今回の彼女は王女様。お偉いさんという立場は前作と一緒ですが、性格が反転しちゃってマス。「あの有名なセリフ」を言ったことからも、おそらくモデルはマリー・アントワネットでしょうね…そのわがままぶりをいかんなく発揮してくれちゃいます。しかし、後半様々な困難に見舞われ、そこから真の王としての在り方を学んでいくことになります。

・炎凪→ナギ・ダイ・アルタイ
 こいつはあまり変わりません。どちらもひねた性格の悪ガキで、陰謀企ててます。

・鴇羽舞衣→鴇羽舞衣
 
性格的にはほぼ一緒…ですかね。ただ登場が遅かったので、あまり活躍の場がなかったです。まあ、あくまで『前作の主人公』なんで、アリカ達のいい先輩役といった程度の出番のほうがいいんでしょう。キラ君のようにでしゃばられたりしたら、たまりませんからね(笑)

・美袋命→ミコト
 
何故かネコに!と思いきや、人間バージョンの本体(?)もちゃんといました。最強キャラらしいのですが…。

・玖我なつき→ナツキ・クルーガー

 
生徒役から先生役へと変わり、少し落ち着いた雰囲気に…と思いきや、根本的な部分は変わってません。なつきと言えばヒッチハイクですな(笑)。

・藤乃静留→シズル・ヴィオーラ
 女の子好きは一緒(笑)。でも以前のような危うさは無くなったかな?しかし、あいかわらず彼女の周りは百合百合な雰囲気ですな〜。

・杉浦碧→ミドリ
 正義の使者の碧ちゃんが悪の頭領に…?と思いきや、やっぱり彼女は最高でした。ガクテンオーもあいかわらずかっこいいぜ!にしても、永遠の17歳ネタが今回はやけに重かったなぁ。

・結城奈緒→ジュリエット・ナオ・チャン
 自由奔放な性格はそれほど変わっていませんが、以前のようなトゲトゲしさが消えて好印象です。今回は色々と活躍の場が多し!宿敵(?)なつきとのコンビもいい感じでしたしね。

・日暮あかね→アカネ・ソワール
 あいかわらず、こいつの頭の中はピンク色ですな。テメエはカズ君とラブラブするしか脳がないのか!

・宗像詩帆→シホ・ユイット
 かわいい(?)妹キャラはなりを潜め、黒系まきまきキャラに(汗)。なんかもう、おかしなことになっちゃってます…。

・尾久崎晶→尾久崎晶
 前作と同じです。巧海LOVEです。

・深優グリーア→ミユ
 スナフキンみたいな格好して放浪してます。でも戦闘モードに入った時の彼女は超かっこいいー!このミユさんは、前作の深優さんと同一人物っぽかったですけど…。

・神崎黎人→ラド
 サイボーグになってミドリちゃんに従っています。

・鴇羽巧海→鴇羽巧海頭忠頼
 あいかわらず病弱キャラです。とある国の王様になっちゃってます。



[ランキングへ戻る]

[HOME]

ブログパーツ
inserted by FC2 system