妄想代理人
2004年 全13話
作品解説 | ||
妄想代理人 BOX 【初回限定生産版】 [Blu-ray] posted with amazlet at 11.06.11 角川書店 (2011-08-24) 売り上げランキング: 144 ある夜、鷺月子は謎の通り魔・少年バットに襲われる。それ以来、少年バットは次々と人々を襲いはじめ、市井の人々を恐怖へと陥れていくのだった。 この作品、途中まではすごく楽しめました。オムニバス形式で毎回主観となるキャラが変わっていき、様々なドラマが繰り広げられるわけなんですが、ちょっとずつ関連のある人物のエピソードになっているところなんかが面白かったですね。 例えば、2話で脇役だったキャラが3話の主役になっていたり、3話でちょっとだけ出てきたキャラが4話の主役だったりとか。 そして、これら全てのエピソードに共通しているのは、そこに謎の通り魔・少年バットが関わっているという部分です。メインとなるキャラが精神的に追い詰められた時、この少年バットは何処からとも無く現れて、次々と被害者を生み出していきます。しかし、その正体は謎に包まれている…盛り上げ方はバッチリでしたね。 ただこれ、後半が酷い。途中まで面白かろうが、謎解きをメインとする作品でこんないい加減なまとめ方をされると高評価はつけられませんよ。ラストはもう推理する余地なんて無いとんでも展開で、ミステリーとしてはどうしようもないほどグダグダでした(汗)。むしろ、前半がなかなかいい感じだった分、その落胆も非常に大きかったですね。 あくまでエンターテイメントの一つとして割り切るなら、この無茶そのものを楽しむという見方も出来るかもしれませんが、物語に推理ものらしい辻褄とかキチンとした答えを求めている人は、これは見ない方がいいかもしれません。おそらく、ラストに納得は出来ないでしょうから。 |
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主な登場人物と名言(?) | ||
・鷺 月子(さぎ つきこ) 「欲しいです、魔法」 人気キャラ・マロミを生み出したデザイナー。しかし、現在は次のキャラの案がなかなか思い浮かばず、さらに会社ではぶられているなど、あまり立場はよくないみたいです。そんな時、彼女を襲った少年バット…事件はここから始まることになります。 ・マロミ 「月ちゃんは変わっているから」 月子がデザインしたキャラクター。彼女はいつもこのぬいぐるみを持っているのですが、二人きりの時だけ月子に喋りかけたりもしてました。そう、ぬいぐるみのくせに何故か意思があるんです。 ・猪狩 慶一(いかり けいいち) 「ったく、最近の若い奴はなぁにを考えてんだか…」 少年バットの事件を追う刑事。昔ながらのデカって感じで、多様化してくる犯罪になかなか馴染めないようですね。最近は特に、時代の流れを感じてるみたいで、自分の居場所というのを見失いつつもあります。 ・馬庭 光弘(まにわ みつひろ) 「奴は一人であって一人でない」 猪狩の部下の刑事。一見まともそうに見えるんですが、物語が進むにつれてどんどん壊れていきます。この人は、一体どんな毒電波を受信しちゃったんでしょうね? ・川津 明雄(かわず あきお) 「本当にいたの?通り魔」 ガマガエルのようなイヤラシイ顔付きのルポライター。事故を起こしたせいで、賠償金を求められて苦労しているようです。月子の事件に何か不審なものを感じ、彼女を追いまわします。 ・鯛良 優一(たいら ゆういち) 「イケてる、俺!」 勉強もスポーツも一番で、クラスでも人気者の小学生。ただ、少年バットと外見的特長が似ているということから、急に周りからは白い目で見られるようになります。なんとか自分が少年バットではないと証明しようとしますが… ・蝶野 晴美(ちょうの はるみ) 「私は誰?」 二重人格の女性。昼間は大学の研究室で助手を務めていますが、夜はマリアという別人格が出てきて風俗稼業を行っています。結婚が決まり、本来なら幸せの真っ只中にいるはずなんですが、この病気のせいで悩みは尽きないようです。 ・蛭川 雅美(ひるかわ まさみ) 「俺のことは、お父さんと呼べ」 交番勤務のお巡りさん。ただし、こいつ自身は小悪党でヤクザから金をたかっています。しかし、大物が出てきて逆に金をたかられることに…どうしようもなくなったこいつは、警官ながら犯罪に手を染めていくのでした。 ・狐塚 誠(こづか まこと) 「聖戦士だあっ!」 自称・聖戦士の少年。と言っても、別にダンバインとは何の関係もありませんよw 現実と仮想がごっちゃになっているようで、常にゲームの世界に居るみたいな感じでした。少年バットの容疑者として捕まることになります。 ・老婆 「孫に会いたいなあ…」 最初の事件が起こった現場の傍に住んでいる、背の小さなホームレスの婆さん。事件の直後に姿を消します。 ・謎の老人 「ウザギとダンス…」 ボケて、地面に謎の数式を落書きしている老人。物語のキーパーソンを匂わせていましたが、結局どういう存在価値があったキャラなのかまるで分からなかったんですけど…これは私がキチンと作品を理解出来ていないせいか? |
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