機動戦艦ナデシコ
1996年 全26話


評価 65点

作品解説

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木星トカゲと呼ばれる謎の兵器は、火星を制圧して地球にも現れ始める。火星からの唯一の生き残りであるテンカワ・アキトは、偶然ナデシコという新造戦艦に乗り込むことになり、再び故郷の火星へと向かうことになるのだった。


とにかくライトなSFでした…この作品はそれに尽きると思います。一応人が死んだりもするのですが、全編通じて重たい雰囲気はほとんど無く、ハーレム的ラブコメ要素の方が全然際立ってましたね。
ただ、そのライトな面ですが、これが長所としても短所としても働いているように思えました。
まず長所としては、誰もがお気楽に楽しめる雰囲気になっているというのが挙げられると思います。SFというジャンルは、なかなか敷居の高いものが多いのですが、その中でもこれはかなり入り易い部類ではないでしょうか?それに、登場キャラには特徴的な魅力を持った女の子も多いので、オタク受けもバッチリですしね。
逆に短所は、あまりにも雰囲気が軽すぎるので、シリアスなことをやってもイマイチ乗り切れないという部分です。毎回、何か馬鹿騒ぎをやっているという印象がかなり強くて、どうにも真剣に戦争をやってるようには見えにくかったです。実は、至って真面目な設定も用意されているのですが、そこんところがあまり生きてないんですね。
とりあえず、色々な要素を取り入れている作品なんで、見る人がどの部分に比重を置くかでも評価は変わってくると思います。まあ、個人的には色々ごちゃ混ぜ過ぎで、作品そのものが少し中途半端に見えてしまったのですけどね…(汗)
ところで、作中で度々ピックアップされていた架空のアニメ・ゲキガンガー3…ただのお遊びかと思いきや、後半になるにつれ、その存在がかなり大きくなってきたのは驚きでした。
皆してゲキガンガー祭りなんてやってた時には、ルリじゃないけど「バカばっか…」と思っていましたが、木星陣営との戦いを通じて正義の在り方について考えられた時、お互いの陣営によるこの作品の捉え方がキーポイントとなったのを見て、このアニメの存在って意外に深いとこにあったんだな〜なんて思わされましたよ。このゲキガンガーは、単独でOVAにまでなっちゃってますしね。
ちなみに、この作品はいくつかの謎が未解決のままで終わっています。一応続編の劇場版もありますが、そちらでも特に謎の解明は行われず、純粋にストーリーを楽しむといった作品になっていました。



主な登場人物と名言(?)

・テンカワ・アキト 「これはもう僕達の戦争なんだよ!」
 見た目はちょっと頼りなさげなんですが、何処か母性本能くすぐられそうなタイプ。しかし、その心には熱いものも持っています。かなりのモテモテ君で、色々な女性キャラとの間に浮き名を流してきましたw コック志望でしたが、パイロット不足のためにやむなくそちらをやらされます。ガイに影響されてか、アニヲタという面を開花してゲキガンガー3に並々ならぬ情熱を注いでいました。

・ミスマル・ユリカ 「みなさ〜ん、わたくしが艦長で〜す。ブイ!」
 アキトの幼馴染。能天気でお気楽な艦長ですが、戦略シミュレーションでは学生時代敵無しのつわものだったそうです。といっても、作中でそのことが生かされるような艦隊戦は、「かんなづき」との戦いの一回くらいでしたけどね…。恋のライバル達と争いながら、大好きなアキトに猛烈アプローチをしていました。

ホシノ・ルリ 「バカばっか…」
 90年代後半…綾波レイとこのルリルリと言えば、当時のアニメ界における伝説的アイドル!そう、萌え文化の火付け役なんです。彼女達のように無口で無愛想なキャラが時折見せる可愛らしい姿に、アニヲタ達は心を鷲掴みにされてしまったんでしょうね。そんな無愛想な彼女ですが、いいお兄さん的存在であったアキトに対しては、他の人間よりも心を開いているように見えました。

・メグミ・レイナード 「それって早い話、誰だっていいって事ですね」
 元声優さんのオペレーター。ちなみに彼女もアキト君狙いです。様々な手を使い、アキト君の気を引こうとする彼女は見かけによらず策士でしたね。さらにユリカに対しては、牽制の意味を込めてしっかりと攻(口)撃も行っています。けど、男だったら、ころっとこんな子の方へ転がっていちゃいそうだよな〜w

・スバル・リョーコ 「女泣かすなよな、アキト…」
 エステ三人娘の一人。三人の中では唯一マトモ(?)なキャラです。男勝りな性格ですが、乙女心なるものも持ち合わせており、密かにアキト君に惚れていました。その性格からか、素直にそれを表現することはあまりありませんでしたが、周りにはバレバレのようでしたね。

・アカツキ・ナガレ 「どんな人間にも立場があるように、それぞれの正義を持っているものさ」
 元大関すけこまし(笑)。補充のパイロットとしてナデシコにやってきますが、彼の本当の姿はパイロットとは別のところにありました。かなり現実的な思考を持っていて、青臭い言動を取るアキト君とは度々衝突することになります。

・エリナ・キンジョウ・ウォン 「ハ、ハダカで迫らないでよっ。朴念仁!」
 ネルガル会長秘書。アカツキと共にナデシコに乗り込むことになります。キツイ性格ですが、実は彼女もアキト君のことが気になっている様子…母性本能くすぐられたのか?いつも高圧的な口調で相手と話す彼女は、今思うとツンデレ要素が備わっていたんですね。当時は、そんな言葉(ツンデレ)無かったからなぁ…

・ダイゴウジ・ガイ 「ダイゴウジ・ガイは魂の名前、真実の名前なのさ」
 ということで、本名はヤマダ・ジロウさん。究極のゲキガンマニアです。けど彼、なんと第3話で死んじゃいます。ほんの少しの登場ではありましたが、印象にはかなり残っているんですよねぇ(そこんとこは、彼のそっくりさんである白鳥の存在も影響しているのでしょうが…)。ちなみに、スパロボでガイが生き残るルートがあるのは、もはや定番。だって彼がいないとアキトとの合体攻撃(ダブルゲキガンフレア)が使えないんだも〜んw

・イネス・フレサンジュ 「説明しましょう」
 説明大好きお姉さん。火星で出会い、そのままナデシコのクルーとなります。物語後半で明かされた彼女の過去には、アキトにも関係しているある秘密がありました。それが分かった時には、彼女までアキト争奪戦に参加か!?と思わず考えてしまいましたよ。



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