巨人の星
1968年 全182話


評価 90点

作品解説

巨人の星コンプリートBOX Vol.1
ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006-09-08

父、一徹の指導の下、日々苦しい特訓を続ける星飛雄馬は、ライバル達との戦いを通じてさらなる成長をしながら、満天の空に輝く巨人の星を目指すのだった。


これぞ、漢の生き様!もう、みなぎるパワーが溢れ出さんばかりの作品であり、私は完全に打ちのめされましたよ。最初は面白半分で見始めたのですが、あまりの凄まじさにそんな気持ちはすぐに吹き飛ばされてしまいましたね。
確かに古臭い部分も多々ありました。しかし、ドラマの演出方法というのですかね?昨今のアニメでは絶対に使われないような“とんでも表現”の数々にビビらされましたよ。今のアニメは規制規制で、色んな意味で温くなってるんだなってw ただまあ、この過剰なまでの演出はちょっとやりすぎな部分もあって、ヘタすりゃ三文芝居っぽく映ってしまうかもしれませんけど、それもまた別の意味で(ネタ的に)面白いんですw
ほんと、こんな馬鹿をここまで臆面も無く貫いてくれると、こちらはもう何も言えずにただ脱帽するだけですよ。まさに、高度経済成長期のこの時代ならではの勢いが、アニメにも宿っているという感じですね。現代アニメばっかり見ていた私は、ずっと「デカルチャー」って連呼してました(笑)
キーワードは「友情」「勝利」「努力」。ジャンプ等の少年漫画ではお約束のテーマですが、この作品以上にこの3つを熱く、激しくピックアップしている作品は無いでしょう。これらの要素が見事に調和しており、熱いわ、感動するわ、笑えるわwでもう大変!
見たことない人は、ぜひ一度は見てほしいものですね。昔のアニメも捨てたもんじゃないと思い知らされます。そして、現代人が忘れてしまった、古き良き時代の美徳というものを思い出させてくれます。努力…根性…友情…最近では、こういう泥臭いのはかっこ悪いと軽視されがちかもしれませんが、この作品ではそれらの素晴らしさというものを改めて教えてくれるでしょう。これを見て心を揺り動かされない男は、もはや男じゃない!
ちなみに、その後の話として「新巨人の星」、「新巨人の星U」というのがテレビ放映されていますが、それらは蛇足ですね。見る必要はなし!
あと、私は特別野球が好きなわけでも、巨人ファンでもありませんので、そういうの関係なく楽しめると思いますよ。



主な登場人物と名言(?)

・星 飛雄馬 「俺の父ちゃんは日本一の日雇い人夫だ!」
 巨人の星になることを夢見て、幼いころから父親に厳しい訓練を受けさせられています。大リーグ養成ギブスなんか付けられた日にゃあ、トラウマになって野球嫌いになってもおかしくないように思われますが、苦労の末にきっちりと巨人入りを果たしました。数々の困難に見舞われて、絶望のふちに立たされますが、その度に不死鳥のように復活し、一回り大きくなって帰ってきます。次々と生み出される奇想天外な魔球、大リーグボール。無茶苦茶なところもありますが、一応理論付けされているところが逆におもしろいです。ちなみに、上記のセリフは名言なんですが、今では放送禁止用語になっちゃってますねー(笑)

・星 一徹 「飛雄馬よ、不死鳥となれ!」
 飛雄馬の父にして、彼を徹底的に鍛え上げる野球の鬼。独自の美学を持ち、獅子はわが子を千尋の谷に突き落として、上ってきたものだけを認める…これを実践するはちゃめちゃオヤジです。世が世なら、虐待とか言われてたんだろうな〜。しかし、そういった行動の裏には深い愛情があり、涙なしでは語れないエピソードも存在します。飛雄馬がプロ入りした後、自分は中日のコーチとなり、オズマ、宙太といった選手を鍛えて、飛雄馬に戦いを挑みます。

・花形 満 「この花形、このままマウンドを去ってしまう宿敵なぞ許さん」
 キザでニヒルなお金持ち。中学生にして車を運転しています(笑)。彼の野球の才能はピカイチで飛雄馬の永遠のライバルなんですよね。飛雄馬とは数々の死闘を繰り広げ、お互い切磋琢磨しあっていきます。大リーグボールに敗れる度に個人特訓に入るのですが、その中で一番印象に残っているのが、迫りくる巨大な鉄球を鉄バットで打ち返すというもの(笑)。しかし、もちろんギャグではありません。本人いたって真剣です。自らの身を省みず、命を賭けて特訓に挑むのです!これですよ、巨人の星っていうアニメは!昨今こんな馬鹿げたことを考え付く脚本家はいませんよ。この溢れるパワーこそが、何よりこの作品を象徴するものなんです。

・伴 宙太 「男心に男が惚れた!その親友に全てを懸けて尽くしぬく。それでこそ、わが青春に悔い無しじゃーい!」
 飛雄馬の親友。高校時代から彼の女房役としてキャッチャーを務め、共に巨人に入団します。男が男に惚れる(変な意味ではないですよ)とはこういうことだと言わんばかりに、いかなる時も飛雄馬のために身を粉にして尽くします。縁の下の力持ちとは、こいつのためにあるような言葉ですよ。まさに漢の鏡だよな〜こいつの一途さには頭が下がります。彼の友情の結果、飛雄馬は大リーグボールを習得し、まさにこいつこそが飛雄馬活躍の陰の立役者だ!しかし、後半で星一徹率いる中日にトレードされて、飛雄馬と敵対することになります。そう、最大の親友が最大の敵となるのです。

・左門 豊作 「日はまた昇る…君はこの言葉を持って二度、三度と不死鳥の如く蘇ったというのか」
 飛雄馬のライバルPartU。とはいっても、花形とは対照的で、いなかっぺまるだし。貧しい家に生まれ、弟たちの面倒を見るためにプロへと入ります。生活がかかっているため、花形のように選手生命の危機に陥るような無茶な特訓はしませんが、彼の心の奥底にも青白く燃え上がる炎があり、やるときはやる漢です。

・アームストロング・オズマ 「俺は気が狂いそうだ」
 中日にやってきた元大リーガーの外国人選手。飛雄馬の大リーグボール一号打倒のため、星一徹から授かった「大リーグボール打倒ギブス」を装着し、「見えないスイング」をマスターします。そして、大リーグボール一号を完膚なきまでに叩きのめすのですが、復活した飛雄馬の大リーグボール二号の初陣の際、半狂乱になるほどの衝撃を与えられて敗れます。後に大リーグへと戻り、三冠王に輝くことになります。


〜おまけ「大リーグボールとは!?」〜

・大リーグボール一号
 磨きあげた洞察力で、バッターの動きを予測し、構えた(避けた)バットに針の穴を通すコントロールで、自分からボールを命中させて凡打を狙うというもの…ってお前はニュータイプかよ!飛雄馬の声もアムロと同じだし…。ちなみにこの球の究極系は、バットのグリップエンドを狙うというものです。
 花形の自分の身を省みない「鉄球鉄バット打法」で相討ちし、星一徹の指導を受けたオズマの「見えないスイング」によって完全に破られました。

・大リーグボール二号
 別名「消える魔球」。その名のとおり消えます。ありえません!オズマの「見えないスイング」との対決は笑えました。だって何にも見えないんだから(笑)。一応原理としては、投球モーション時に足を上げることによって起こった砂埃をボールが巻き込み、そして投げられたボールはバッター手前で一度地面すれすれを通り、そこでさらに砂埃を巻き上げます。巻き上げた砂埃と、巻き込んだ砂埃、二つの相乗効果でボールは完全に姿を消してしまいます。
 しかし、風や水に弱いなど弱点も多く、魔球封じの様々な奇策を要した花形によって破られました。

・大リーグボール三号
 最後の大リーグボール。下手投げで投げられたボールは、勢いなくふらふらとした軌道を描き、バッターのバットを振る風圧で弾が浮き沈みし、ミートさせません。バットを避けて進むこの魔球は一号とは正反対。この魔球でライバル達を打ち破った飛雄馬は、星一徹からの最後の刺客、親友である伴宙太と戦うことになります。
 この魔球は、完全には破られませんでしたが、投げ続ければ腕の筋肉を断裂させるいう諸刃の剣でもありました。



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