刀語
2010年 全12話


評価 75点

作品解説

 刀語 第一巻 絶刀・鉋【完全生産限定版】[Blu-ray]
アニプレックス (2010-04-07)
売り上げランキング: 4730

伝説の刀鍛冶・四季崎記紀の作った完成形変体刀12本を集めるため、奇策士とがめと虚刀流七代目当主・鑢七花は刀探しの旅に出るのだった。


原作は化物語で有名な西尾維新さんの小説。おそらく自分は、この作者と相性がいいんでしょうね…内容もそうですが、主人公とヒロインの掛け合い等が普通に楽しめました。
放送形態としては1か月に1話(1時間もの)ということで、なんでこんな放送形態にしたんだろ…?って思ってましたが、見終わってみたらこの形は正解ですね。この物語の主旨は12本の変体刀を集めること…つまり、1話で1エピソード(1本の刀)が完結しているので非常に見易いです。毎回舞台を変えて、新たな対戦相手と斬新な刀を用意してくれるので、新鮮な気持ちで見ることが出来ました。
対戦相手は個性的なキャラが多く、物語に華を添えます。まあ、個人的には“まにわに”こと真庭忍軍がお気に入りなんですけどね。作中では、真庭忍軍12頭領という忍者が登場し、初めはこいつらが変体刀を1本ずつ持っているのかと思っていたのですが…確かに刀を持っている奴もいましたが、真の強敵にあっさりやられるかませ犬役がほとんどなんですよね(笑)。そのかませっぷりが段々ツボになってきました。特に、一気に3人かませにされた4話とかもう最高です。死亡フラグが立ちまくってたのにワロタw
あと、この作品を見て思ったことは、今時流行りそうも無いキャラデザが足を引っ張ってるかな〜ってことですかね。キャラクターがお子様番組っぽいというか、何処か安っぽいというか…。まあ、そこに拒否反応示す人がいるのも確かに分かります。さすがに私もちょっと引っかかり、最初はあまり視聴意欲が沸きませんでしたから(汗)。これに関しては、もう徐々に慣れていくしかないですね。
ただ、そんなキャラデザながら意外とシビアなことをやってるんで、結構ギャップを感じることがありました。作中では、戦いに勝つ=相手を殺すということがシビアに描かれていて、まさかこいつも!?ってキャラまで死んじゃってます。重要キャラに対しても容赦がないため、ラストも少々意外な結末になってるんですよね。
とは言え、最終話の展開自体は好きです。これまでの流れに沿って、最後の12本目の刀を普通に手に入れて終了ではありきたりだなぁ…と思っていたのですが、こういうどんでん返しを持ってくるとは…西尾維新やるな!七花が全ての制約を解き放ったラストバトルも熱く、見応えがありましたしね。
まあ、後半は少々説明不足なところも見受けられたのですが、概ね満足できた作品でした。不満はやはり錆白兵戦か…www



主な登場人物と名言(?)

・鑢 七花(やすり しちか) 「ただしその頃には、あんたは八つ裂きになっているだろうけどな」
 虚刀流七代目当主。虚刀流とは刀を使わない剣(拳)法であり、手刀や足刀による技を使って剣士を倒すための流派です。幼い頃に父・姉と共に島流しにされたため世間知らずでしたが、とがめとの旅によって人間らしい感情が育っていくことになります。とがめに協力するのは、彼女に“惚れた(?)”ためらしいです。

・とがめ 「ちぇりお!」
 尾張幕府の要職に就く女性。四季崎記紀の完成形変体刀を集めるため、かつて自分の親を殺した虚刀流の力を借りようと島を訪れます。自ら奇策士と名乗るように、様々な奇策を七花に授けて変体刀の持ち主との戦いに挑みますが、本人の戦闘能力は極めて低く、自分でうさぎ以下と言ってました。

鑢 七実(やすり ななみ) 「草むしりは私の趣味なのよ」
 病弱で草むしりが好きな姉ちゃん…ええ、そう思っていた時期が私にもありました。この姉ちゃんはマジ最強。作中のツワモノ達が揃って彼女のことを化物と言ってましたよ。見稽古という相手の技を一度見ただけで自分のものとする能力を持ち、他を寄せ付けないまでの圧倒的強さを誇ります。唯一の弱点は体力のなさ。

錆 白兵(さび はくへい) 「拙者にときめいてもらうでござる」
 薄刀「針」の所有者。日本最強の剣士という異名を持ち、予告の映像だけでも物凄い戦いが繰り広げられていたので、私は七花との対戦を非常に楽しみにしていたのですが…この先は私の口からは言いますまい。ご自分の目でご確認くださいw

真庭 鳳凰(まにわ ほうおう) 「忍びは生きて死ぬだけだ」
 真庭忍軍最強の忍びで実質的な真庭忍軍の頭。かませ役の多いまにわにの中でもこの人は別格です。ただ、あまり直接的な戦闘は行わず、裏工作に立ち回っていることが多かったです。

・否定姫 「私はあんたの言葉を否定するー」
 本名不詳。あらゆることを否定するのでこう呼ばれています。とがめとは宿敵の間柄にあります。

左右田 右衛門左衛門(そうだ えもんざえもん) 「お前は何と言って死ぬのかな?」
 否定姫の忠臣。不忍の仮面をして顔を隠している謎の剣士です。真庭 鳳凰とは浅からぬ因縁があるらしいのですが…。ちなみに、彼の持つ炎刀「銃」、もはや刀じゃねーじゃん!ってツッコミは無しでw



[ランキングへ戻る]

[HOME]

ブログパーツ
inserted by FC2 system