Kanon(京都アニメーション版)
2006年 全24話


評価 70点

作品解説

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家庭の事情により、いとこの少女の家に居候する事になった相沢祐一。彼は、その町で出会う少女たちと交流を深めながら、幼い頃の大切な記憶を取り戻していくのだった。


Kanonは以前にもアニメ化されていますが、京アニクオリティになって格段に質が上がっています。
それで内容ですが、感動するかしないかと問われれば、“感動する”の方に当てはまるでしょう。ただし、あまり過度の期待を持つのも禁物かと…確かにそれなりに良い出来だとは思いますが、個人的にちょっと引っ掛かる部分もあるんですよね。
例を挙げると、真琴が実は***だったとか、舞が実は****だったとか、あゆが実は**だったとか…ファンタジー要素を無秩序に取り入れているせいで、話がかなりとっ散らかってる印象なんです。これだけ方向性の違う各ヒロインのシナリオを一まとめにして、それを一つの物語として見せるのはなかなか無茶な気がしました。
また、その幅広いファンタジー要素のせいで現実感の無い設定が次々にまかり通り、もはや何でもアリ的な空気を作っていたようにも感じました。何故か皆して記憶喪失(?)になっていて、肝心なことを忘れているのもその一つ。意外性も大事かも知れませんが、どうも素直に感情移入しきれなかったという部分もあるんですよね。
けどまあ、要所での演出は上手いので、多少無理がある設定でも十分盛り上がっていくことは出来ました。この辺は、さすが京アニといったところでしょうか。この演出力のおかげで、随分助かっているところがあるように思います。
あともう一つ、これはしょうがないことかもしれませんが、アニメは全ヒロインのルートを満遍なく見せなきゃいけないので、主人公はフラグ立てばっかりしている印象です。休む間も無く、分単位で次から次へと女の子達とのイベントをこなしていく…その姿は、見ていてあんまり好ましいものではないかもしれません。しかも、フラグ立ては現在だけの特技でなく、子供の頃にまで…(おっと
とりあえず、いい作品であるとは思うのですが、個人的には世間が騒いでいるほど絶賛出来るアニメではなかったという印象もあります。ぶっちゃけ、原作の方もkey作品の中では1ランク劣っている印象があったりしますしね。



主な登場人物と名言(?)

・相沢 祐一 「俺は現実より、幻を選んだ」
 7年ぶりにいとこの街に住むことになった少年。一時期そこに住んでいたことがあるのですが、その時のことはほとんど覚えていないようです。つーか、お前が色々忘れているせいで、ややこしいことになってんだよな。とりあえず、こいつの声は最早キョンにしか聞こえません。頼むから、その声で突っ込むのは止めてくれ…別の作品が頭に過ぎって集中出来ませんからw

・月宮 あゆ 「うぐぅ…」
 メインヒロインであり、食い逃げの常習犯w 街でよく捜し物をしていますが、本人もその捜し物が何であるのか覚えていない様子…ちょっと痛い子かも(汗)。祐一とは7年前からの知り合いであり、昔はよく一緒に遊んでいたらしいのですが、お互いに昔のことは詳しく覚えていないみたいです。

・水瀬 名雪 「ファイト、だよ」
 祐一のいとこであり幼馴染。しかし、こいつは報われね〜なぁ。名雪とあゆは同時進行でシナリオが進められていたのですが、アニメのメインヒロインはあゆなので、名雪は途中から放置されてました。それで、なんかよく分からないうちに彼女の話も終了してたんですよね。この扱いの悪さは泣けるよ…(涙)

・沢渡 真琴 「あう〜」
 身元不明の記憶喪失少女。ただし、何故か祐一に対する恨みだけは覚えているようで、執拗に突っかかってきます。とりあえず水瀬家で保護され、祐一達と一緒に暮らすことになります。一番最初に展開される彼女のシナリオが”泣き所”になるかな?

・川澄 舞 「私は、魔物を討つものだから」
 剣を持ち、深夜の学校で一人魔物と戦う少女。…つか、この設定は何なんだ?って感じですね(汗)。まあ、基本はファンタジーなのでそういうのもアリかと思いますが、最初の設定段階から、どうもこいつだけ浮いてる感が否めませんよ。

・美坂 栞(みさか しおり) 「そんなこと言う人嫌いです」
 病気のため学校を休んでいる少女。しかし、学校の傍にはちょくちょく現れてます。つーか、ヒロインの中でこいつだけ異色ですね。どういうことかと言うと、他のヒロインは過去に祐一と接点があって、それが物語の大きなキーポイントになっているのに、彼女だけ過去に祐一と関わりがありません。ヒロインの中では割とどうでもいい位置なのかな?

・倉田 佐祐理 「あはは〜」
 ”あはは〜”要員(爆)。このどっか乾いた”あはは〜”には、なんか脱力させられて笑っちゃいますw まあ、そんなことは置いといてちゃんと解説すると、彼女は舞の友人であり、この”あはは〜”からは想像付かないほど頭がいいらしいのです。しかも、お嬢様らしいですぜ。

・水瀬 秋子 「ヒミツです」
 名雪の母親。すさまじく寛大な性格で、ほとんどのことは「了承」の一言で済まされちゃいます。年齢不詳、職業不明、さらには謎のジャムを製造していたりして、よくよく考えるととっても謎が多い人だ…(汗)



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