GUNSLINGER GIRL(ガンスリンガー・ガール)
2003年 全13話


評価 75点

作品解説

 GUNSLINGER GIRL Blu-ray BOX
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メディアファクトリー (2009-10-23)
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公益法人・社会福祉公社では“国のための仕事”と称し、様々な理由で少女たちが集められた。集められた少女たちは、命ぜられるままにターゲットの暗殺を行っていくのだった。


身体に障害を持つ少女に、機械の体と洗脳を行って暗殺者に仕立て上げる作品。…こう書くと、とんでもなく鬱な作品に聞こえますが、実際に見てみると少女達の可愛らしさが随所で際立ってますので、そんなに嫌な気分にはならないんですよね。キャラの可愛らしさだけ見れば、苺ましまろに匹敵するくらいのロリ開眼性がありますよw
ただ、話の方はやっぱり重たいところもあります。少女達の中では善悪の判断がなく、担当官の命令次第では躊躇無く誰でも殺します。また、義体化と条件付けの弊害として、彼女達の寿命は短く、少なからず記憶の障害も出ているのです。
少女達は主人に対して大なり小なりの忠誠心を植え付けられており、それが愛情にまで発展している者も少なくありません。担当官を一途に慕う少女達の姿はとっても可愛いんだよな〜。そんな彼女達に対し、それぞれのやり方で接する担当官…両者のやりとりが良かったですね。ある者は妹のように接し、ある者は道具として接し、ある者は接し方が定まらずにいる…その多種多様のあり方が興味深かったです。ここんところのパートナー関係が、それぞれ丁寧に描かれていたのが良かったと思います。
でまあ、こういう話だと中には当然死んじゃう少女もいるわけで…まあ鬱ですw けど、単純に戦いの中で死んでいくというのではなく、様々な想いの積み重ねの果てに死んでいくというのが切なかったですね。どんなに条件付けをされて、自我というものが分からなくなったとしても、今彼女達の中には確かな想いがあるんですから。
結構、シビアで辛い話だろうな〜と敬遠していた作品なのですが、見てみるとまず少女達の可愛さにやられてしまい、次に物語に惹き込まれてしまいました。ただ、設定的に重たい部分は切り離せないところがあるので、視聴者は選ぶかもしれませんね。
後に、制作会社やら何やらガラリと変えた2期が放送されましたが…



主な登場人物と名言(?)

・ヘンリエッタ 「ジョゼさんの役に立つには、普通の女の子じゃダメなんです」
 義体の少女。担当官であるジョゼの方針で、「条件付け」が軽く抑えられており、それ故に独断的な行動をしてしまうこともあります。特に、ジョゼに対して過剰な愛情を抱いており、彼のためになると考えたら一部自制できないようなところもあり、情緒不安定で危険な面もあります。

・ジョゼッフォ・クローチェ 「僕のヘンリエッタを勝手に弄りまわすなよ」
 ヘンリエッタの担当官。彼女に対して妹のように接し、条件付けも軽度で済ませています。このやり方に対して苦言を唱える者もいますが、彼自身は自分のやり方を貫き、条件付けをしない代わりにヘンリエッタをしっかり教育していくつもりのようです。

・リコ 「私なんかを好きになってくれる人がいたら、幸せだな」
 義体の少女。ボーイッシュな外見であり、リコという名前も本来は男性に付けるもののようです。義体の少女達の中では感情の起伏が乏しく、物事を深く考えるというような描写がそれほど見受けられませんでした(重い条件付けのせい?)。ただし、体の動かなかった義体前の状況に陥ることだけは酷く恐れています。

・ジャン・クローチェ 「猟犬には首輪を付ける必要がある」
 リコの担当官。義体を道具だと割り切って接し、失敗した時は暴行を加えるなど冷たい扱いを行っています(リコ自身はそれに対して、特に気にしていない)。ジョゼの兄でもあり、義体の扱い方に関しては対立することもしばしば…。

・トリエラ 「紅茶とケーキには幸せの魔法が掛かってるの」
 義体の少女。真面目で聡明で面倒見がよく、少女達の中ではお姉さんのような立ち位置です。彼女もヘンリエッタと同じく条件付けが弱く、そのため担当官に対して異論を口にしたりと、他の義体と比べて人間らしさを感じる部分が多くありました。

・ヴィクトル・ヒルシャー 「いつも、何をプレゼントしていいのか分からなくてな」
 トリエラの担当官。ただし、トリエラとの関係は微妙なものであり、ジャンのように親身に接するでもなく、ジョゼのように道具扱いするでもなく、非常に中途半端。また、条件付けをあまり行っておらず、トリエラにある程度の自我が残っているというのも関係をより複雑にしています。傍から見ていると、思春期の娘との接し方が分からない父親のようw

・クラエス 「私が寂しいかどうかは、私が決めるの」
 義体の少女。担当官はある理由から不在です。他の少女達とは違い、戦闘の訓練を行ったり、仕事に出かけたりということをせず、一人だけ異彩を放っていますが、そんな彼女に与えられている役割はというと…

・アンジェリカ 「大切な人、抜けてませんか?」
 義体の少女。初期に処置を施された義体であり、技術が確定されていない頃に色々と改造されたため、様々な副作用が発現しています。特に、記憶の欠乏に関しては深刻で、昔のことをどんどん忘れていっています。

・マルコー・トーニ 「パスタの国の王子様の話をしよう」
 アンジェリカの担当官。昔はアンジェリカに対して親身になって接し、色々なことを教えていましたが、どんなに教育を行っても彼女がそれを忘れていってしまうことに絶望し、今ではまったくやる気を持っていません。アンジェリカに対しても、冷たい態度を取っています。



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