ガンダムビルドファイターズ
2013年 全25話


評価 80点

作品解説

 ガンダムビルドファイターズ Blu-ray Box 1 [マスターグレード版] <初回限定生産>
バンダイビジュアル (2014-03-26)
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ガンプラバトル選手権世界大会出場を目指すイオリ・セイは、高い模型制作技術はあるものの、バトルの操縦はからっきしだった。そんな彼の前に、謎の少年レイジが現われる。



ガンダムのプラモデル…ガンプラをモチーフとした作品。
ガンダムといえば基本的に戦争を描いた作品なんですが、これはその中でも異色なものになりますね。戦争からは大きく離れて人死に等は一切なし、子供達の遊戯としてのガンプラバトルを熱く描いた少年誌的な展開が繰り広げられます。

本作ですが、上記のようなコンセプトからもメインターゲットは子供向けとなっています。
AGEのように子供向けを謳いながら訳分からないような方向性のものではなく、本来の意味で子供が共感できるシンプルで分かりやすいストーリー。そして、毎回の迫力あるかっこいいバトル。その二つで構成されています。

ただし、子供向けに作られているからといって、大人がハマれないということは決してありません。本当の意味で子供が楽しめる作品は、大人だって楽しめます。

どちらかというと、子供向け作品は苦手な私。その理由としては、無駄話が多くてなかなか本筋が進んでいかないというイメージがあるからです。子供向け作品って、結構話数も多くて中だるみを感じることがあるんですよね。
しかし、本作は構成のバランスもよく無駄話が少ないので、途中の中だるみ等もあまり感じず、一気に駆け抜けることができたように思います。(無駄話は、レース回、野球回くらいか?)

また、ガンプラバトルが熱いんです!
この作品、毎回のようにガンプラがボッコボコになるんですけど、それが良かったw 初めのうちはビーム兵器とかで戦うんですけど、バトルも後半になってくるとお互い全てを出しつくし、最後はもう殴り合いなんですよね。敵も味方もボコボコに破壊されながら戦う姿はロボットアニメの美学のようなものを感じました。特に、第6話を見た時の衝撃は半端なかったです。ガンダム見ているはずなのに、いつの間にかスクライドになっていたのかと思いましたよw

ただ、物語後半(2クール目以降)のバトルは同じパターンを多用しすぎた感もありますね。
実力を認め合ったライバル達との決戦という盛り上がる場はできていたのに、毎回のように最後は肉弾戦でビルドナックルで止めという流れにちょっとマンネリ化も…。やはり、必殺技を作ってしまったのがいけなかったかな?必殺技はあれば盛り上がりますが、毎回それで止めをささないといけないので、どうしてもパターンが決まってきてしまいます。
ということで、2クール目以降のバトルが期待ほど盛り上がらなかったところもあるので、そこが唯一の不満かな?つか、前半(6話)で最終話並の凄いバトルをやってしまったら、やっぱりあとのバトルがキツイですね。

あと、この作品ではガンプラという題材を扱っていることから、過去の色々な機体がカスタマイズされて登場します。
なんでしょう…有名機体はもとより、ちょっとマニアックな旧作機体が出てきて今のご時勢で活躍する様は、歴代シリーズのファンとしては心躍るものを感じます。かつてのレビューで、全ての世代に受け入れられるガンダム作品なんてこの先ありえない…みたいなことを書きましたが、これはその考えを覆す全ての世代が楽しめる新しい形のガンダムではないでしょうか?

正直、最初は子供向けと舐めていたところはありましたが、終わってみればターンAとはまったく異なるベクトルで全てのガンダムを肯定した傑作だと思いました。
第2期シーズンも決定ということで楽しみにしたいです。



主な登場人物と名言(?)

・イオリ・セイ 「君と一緒に、戦いたいんだ」
 模型店「イオリ模型」の一人息子。幼少の頃から模型製作の腕を磨いてきましたが、操縦の方はからっきし。しかし、レイジという凄腕のパートナーを得た事で、二人でバトルを勝ち進んでいくことになります。使用ガンプラは「ビルドストライクガンダム」、「スタービルドストライクガンダム」等。後者は主人公機(後期)らしく、反則級の独自システムを搭載しています。

・レイジ 「俺の本気を見せてやる!」
 異世界アリアンの王子を名乗る謎の少年。卓越した操縦技術を持ち、セイと共にガンプラバトルを戦います。今回、彼の故郷であるアリアンについてはあまり掘り下げがなかったので、2期ではその辺の話もピックアップされてくるのかな?

・ユウキ・タツヤ 「その本気、私の本気で答えよう!」
 イオリの通う聖鳳学園の高等部3年生で、学園の生徒会長と模型部部長を兼任しています。地区大会を途中辞退するのですが、名人カワグチとして世界大会で再びセイ達の前に姿を現します。使用ガンプラは「ザクアメイジング」、「ケンプファーアメイジング」等。高機動型ザクUとかケンプファーとか、チョイスがシブイ上に強いときた…w

・リカルド・フェリーニ 「俺がお前を作ったのは、棚に飾って愛でるためじゃねえ…勝つためだ!」
 イタリアの伊達男と呼ばれる優勝候補の一人。レイジの特訓相手になったり、兄貴分の印象が強いキャラです。こういう兄貴分キャラとの対決は熱いなぁ…彼とのバトルはかなり良かったですね。使用ガンプラは「ウイングガンダムフェニーチェ」。バード形態には変形できませんが、代わりにバイク形態へと変形します。

・ヤサカ・マオ 「このガンプラは…できる!」
 ガンプラ心形流造形術の門下生。セイを凌ぐ製作技術を持つ強力なライバル…のはずでしたが、後半はすっかりギャグ要員みたいになってた気がしますw。使用ガンプラは「ガンダムX魔王」。月が出ていなくてもサテライトキャノンを撃ってくるなんて、ほんと恐ろしい奴ですよ。

・アイラ・ユルキアイネン 「なんだ、あたし、特別でも何でもないじゃない」
 シリーズで言う強化人間枠の女性ファイター。圧倒的な強さを持ちながらもガンプラバトルにはまるで興味を持っていませんでしたが、レイジとの出会いによって変化が生まれていきます。使用ガンプラは「キュベレイパピヨン」。透明なファンネルとか反則過ぎるだろw



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