機動戦士ガンダムAGE
2011年 全49話


評価 50点

作品解説

 機動戦士ガンダムAGE 第1巻 【豪華版】(初回限定生産) [Blu-ray]
バンダイビジュアル (2012-02-10)
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故郷のコロニーを謎の敵・UEに襲撃されて家族を亡くしたフリット・アスノは、託されたAGEデバイスを基にガンダムを作り上げる。これがUEとの100年にも渡る長き戦いの始まりになるのだった。


残念ながら、ガンダム作品としては種死に次ぐ黒歴史再来という結果ですかね?
本作は、昨今ガンダムシリーズのファンが高齢化しているという事実に基づき、改めて子供を対象とした作品作りを目指すということで、子供に大人気のイナイレ等で実績のあるレベルファイブ・日野氏がシリーズ構成に起用されました。しかし、実際出来てきたものは、子供向けのキャラデザで微妙に大人向けのシナリオという中途半端な作品…結局どちらからもそっぽを向かれるようなものでした。
まあ、元々ガンダムって子供にうけたものではなく、ちょっと高い年齢層から支持されて火が点いたものなので、最初の試み自体が的外れな気がします。既に多くの大人ファンがいる作品に対し、わざわざ子供向けに作風を変えて作って一体誰得なんだ?子供に受けたいなら、それなりの設定でオリジナルを作ればいいじゃん!と思ったのは私だけでしょうか?
あともう一つ、本作の特徴として三世代に渡る壮大なドラマを描くというコンセプトがありました。まあ、主人公が三人いて、主役機ガンダムもいっぱい出せるということでプラモ的には良いことかもしれませんが、その影響でキャラクターとシナリオが薄すぎる!
三世代分のキャラを詰め詰めのため個々の描写が間に合っておらず、説明不足に見える部分が多数あります。ポッと出のキャラが唐突に重要ポジションに取り上げられたり、メインキャラがあっさり退場したり、ほんと見せ方が悪いところが目に付きました。そもそも、このシナリオで三世代…百年という長さの戦争を描く必要性を感じられませんでしたね。特に、最後の37年なんて昇華試合みたいなもので、その扱い方にもビックリ。まとめ方が適当すぎる!
個別に見ると、フリット編…駄目。アセム編…ちょっと面白くなってきたか?キオ編…つまらない。三世代編…爆死w こんな感じですかね?
フリット編はもうほんとにヤバかった。過去作品の焼き回しを幼稚に色付けされた感じで見せられ、正直ガンダムで無かったらここで切ってましたね。アセム編は前後とは少し毛色が異なり、それなりに見所がありました。特別な力を持たない主人公がXラウンダーを相手にしていくという構図は好きでしたし、三角関係的な恋愛要素もありました。キオ編は…主人公が優等生すぎてつまらない(汗)。三世代編は、親子三代の共闘やら考え方の違いやら面白くなりそうな要素はあったものの、ラストがダメすぎる。つか、ゼハートとは一体何だったのか…?(汗)
まあ、色々と苦言を述べ、駄目な点が多々目に付いた作品ではありましたが、そこに嫌悪感を抱くまでではなかったので、嫌悪感抱きまくりだった種死よりは個人的にマシかなという評価ですwww



主な登場人物と名言(?)

・フリット・アスノ 「命は、おもちゃじゃないんだぞー!!」
 第一世代の主人公。母親からAGEデバイスを受け継ぎ、14歳でガンダムを完成させるというある意味とんでもない子供です。戦いの中でUEに対する敵対心はますます強くなり、息子の代…孫の代までそれを引きずって、長い期間を彼らと戦っていくことになります。それにしても、最初の主人公が最終的に老害に成り果てる姿を見せてくれるとは…そんな作品見たことねえ!ある意味斬新なのでそこは評価できるかもしれませんw

・アセム・アスノ 「戦うことが誰かを守る一番の近道さ」
 第二世代の主人公。初代と三代目がいる作品で、二代目って中途半端な印象なんですが、やはりこの作品でも不遇な扱いであり、唯一Xラウンダーとしての能力を持っていません。しかし、Xラウンダーになれないならスーパーパイロット(笑)になればいいじゃないか…ってことでそれを目指すのでした。皆がXラウンダー能力を持っていて何かを感じ取っている中、一人だけ蚊帳の外で可哀想なシーンとかもありましたが、何だかんだでこいつが最強パイロットじゃね?って気がしないでもない…。

・キオ・アスノ 「よろしくね、ガンダム」
 第三世代の主人公。Xラウンダーとしての能力は高く、隔世遺伝万歳ってところですか。フリットも才能の無い息子は放置し、才能のある孫には英才教育を施す…なんて分かりやすいジジイなんだw ただし、フリットもその思想までは孫に引き継ぐことができなかったようで、意見の対立等も見られました。後半、どこぞの誰かのように不殺を貫きましたが、戦争やってる中でこんなことしても偽善っぽいというか、只の自己満足にしか見えないので、個人的にはあまり好きではないんですよね〜。

・グルーデック・エイノア 「私は手段を選んでなどいられないのだ」
 ディーヴァの艦長。UEの襲撃により妻と娘を亡くしており、彼らに復讐することだけを考えて行動しています。なかなかいいキャラだったんですが、この人は第一世代しか活躍の場が無いんだよな〜。第二世代でも一応登場はしますが…。

・ウルフ・エニアクル 「見せてやるよ、白い狼の腕前ってやつを」
 白い狼の異名を持つ地球連邦軍のエースパイロット。Xラウンダーではありませんが、その卓越した技術で敵を倒していきます。第二世代ではアセムの良き上官として、彼にスーパーパイロットになるよう助言を与えます。

・デシル・ガレット 「さあ、遊ぼうかお兄ちゃん」
 UEのXラウンダー。戦いを遊びと考え、フリットに対して無邪気に挑んできます。第二世代でも登場するのですが、その時にはゼハートという真のライバルキャラが登場していたので、こいつは既に小者臭が漂うザコと化していましたw

・ユリン・ルシェル 「生きるのって…難しいね」
 通称・山田。何のことか分からない人はWORKINGを見ましょうw 民間人の少女ながらXラウンダーとしての力を持ち、フリットと心を通わせていきます。ある意味でAGEのヒロインであり、エミリーの立場は既に台無しwww

・ゼハート・ガレット 「仮初めの安らぎなど、戦士には不要だ」
 アセムの学校にやってきた転入生。アセム達と親交を深めていきますが、実はヴェイガンのXラウンダーであり、スパイとして地球へやってきたのでした。AGEにおけるライバルキャラ…“仮面の男”として、第二世代、第三世代で主人公達を苦しめるのですが、決着が凄く微妙でした…(汗)



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