機動戦士ガンダムUC
2010年 全7話


評価 75点

作品解説

 機動戦士ガンダムUC 1(ガンダム 35thアニバーサリー アンコール版) [Blu-ray]
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インダストリアル7の学生バナージ・リンクスは、謎めいた少女オードリー・バーンと出会う。彼女は、新たな戦争の火種となる「ラプラスの箱」の引き渡しを阻止しようとしており、バナージもそこに巻き込まれていくのだった。



久々の宇宙世紀ガンダムということで、見ている間テンション上がりました。
なんでしょう…この宇宙世紀というやつには独特の雰囲気があって、我々に理屈では語り切れない高まりを与えてくれます。やはり、過去の名作達の匂いをどこかに残しており、見ている者がそれを感じているからでしょう。

この作品ですが、特にロボットアクションが素晴らしいですね。
OVAということで、製作にある程度の時間が掛けられるだけあって、この部分はさすがの仕上がり。スピード感こそ00劇場版に劣りますが、早すぎて何やってるのか分かり難いあちらに比べると、このくらいの早さで細かく動いてくれる方が見易くて個人的には好みです。

ストーリーですが、主人公のバナージ君がやたらと色々な陣営をいったりきたりしていた印象です。そうすることで色々な人の思想に触れ、様々な考え方を主人公の視点から描写できるのでしょうが、ちょっと取っ散らかった感もあるように見えました。
そもそも、バナージ君自体が何をしたいのかがよく分からず、ほんとただ巻き込まれていっただけのようでしたからね。まあ、一介の学生に色々求めるのは酷とは思うので、そこんところはミネバ様が上手いこと誘導してくれればよかったんですが…結局、ミネバ様も上手いこと動いていたとは言えないなぁ。

主人公とヒロインがそんな風になっている中、逆に評価したいキャラクターが二人います。まずは、この作品の真のヒロインとも呼べるマリーダさんです。
いや〜彼女の場合、出生を含めて色々ショッキングな事実が出てきて驚かされました。宇宙世紀ということで、やはり過去の作品とも繋がりがあったりするんですね。まさか、あの時の生き残りがいてこんなことになっていたなんて…(逆にZZを知らない人にとっては、感慨薄いでしょうけど)
彼女の悲惨な過去、そして新たな光を見つけた今、その対比の描き方が良かったと思います。強化人間というのは、いつの世も悲劇のヒロインとして目立っているなぁ…明らかにミネバ様よりヒロイン力高いですw

そしてもう一人は…もちろんリディ君です。彼のピエロっぷりは最高でしたwww
バナージ君に男と見込まれ、ミネバ様を地球に連れて行くのですが、その後に彼が取った行動が笑える。バナージがいない間にこいつ何やってんだ?男というか間男じゃん。しかも振られてるしw
そして、それを逆恨みして堕ちていくところがもうダメ男のテンプレ通りというか…ともかく、こちらの期待を裏切らない転落っぷりがもうツボでしたねw

評価としては70点、ロボット作画加点で+5というところでしょうか。ストーリー自体はそこまで魅力的ってわけではありませんが、やはりロボット戦の出来が良いところが評価を高めていますね。
ちなみにこの作品、2010年に第1巻が発売され、最終7巻が出たのが2014年…スパン長すぎです。私は一気に見たい派なので、完結するのを4年間も待ってましたよw



主な登場人物と名言(?)

・バナージ・リンクス 「このぉ…分からずや!」
 こいつは歴代ガンダム主人公の中では誰に近いかなぁ…。見た目はカミーユで、中身はシーブック?とりあえず、印象薄くて地味なんですよねw ただ、こいつは終盤でサイコフレームの力を使ってとんでもないことをやらかしているので、ニュータイプ能力は歴代の中でもかなり高い方かもしれません。コ・コロニーレーザーが…マジありえん…。

・オードリー・バーン 「これ以上大きな戦争にしないために、今はこうするしかないんです」
 ザビ家の忘れ形見ミネバ様です。ただ、偽名が「オードリー・バーン」て…ミネバ様も“あの映画”が好きなんでしょうね。自分もああいう恋に憧れてたとか?物語途中、何やってたかいまいち分かりませんが、最後はおいしい役割を持っていって締めちゃいますw

・リディ・マーセナス 「殺し文句だな…」
 一応、この作品のもう一人の主人公らしいですけど、なんだろうな…ぶっちゃけ活躍はしてないですよね?(ラストは除く)。上の方でも書いていますが、そのピエロっぷりは楽しませてもらいましたけど、こいつを主人公と言ってしまうのには何処か抵抗があります。

・フル・フロンタル 「見せてもらおうか、新しいガンダムの性能とやらを」
 シャアの再来と言われている男。なるほど…3倍のスピードで動くようです。仮面で顔を隠していますが、やはりそこは簡単に脱いでくれましたw OVAでは、原作小説には出てこない機体で最終決戦に挑みますが、足にかなりの違和感…やっぱ足なんて只の飾りなんだなw

・マリーダ・クルス 「優しさだけでは人は救えない。罪も穢れも消せないから…」
 強化人間である敵パイロット。過去には相当悲惨な目にあっていたようですが、現在は自分の居場所を手に入れたようです。しかし、強化人間の定めからは簡単には抜けられないのね…。果たして彼女は生き残ることができるのか!?



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