グイン・サーガ
2009年 全26話


評価 55点

作品解説

 グイン・サーガ I 【完全生産限定版】 [DVD]
アニプレックス (2009-07-22)
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敵軍に追われるパロ王太子のレムスと姉リンダは、絶体絶命のところを謎の豹男―グインに助けられる。彼らは追っ手を逃れながら、パロの奪還を目指すのだった。


原作小説が100巻以上という長編ファンタジーのアニメ版。当然、2クール程度では物語はまったく終わってません。
ということで、アニメはようやくプロローグが幕を閉じた辺りで終わっています。メインキャラの紹介が終わり、それぞれの歩んでいくだろう未来を何となく示したところで物語は終了。これから面白くなっていきそうだな〜という気配を感じましたが、それが実現される日がくるのかどうか…。
ですから、私としては原作小説をおすすめしたいところなのですが、作者がお亡くなりになられたので最早この作品が完結することはありません。それを踏まえた上で100巻以上見ろというのは、さすがに難しいところでしょうからねぇ…(一応、原作の紹介もこちらで行っています。ネタバレも少々あるのでご注意を)
まあ、アニメ版は何処か物足りなさが残る出来に感じました。途中で終わっているということ以外にも、いまいち盛り上がるべきところで盛り上がりを感じれなかった…というのがあります。中盤のノスフェラスの戦い辺りはまあまあでしたが、後半のパロとモンゴールの戦いがいまいちなんだよな…(ナリス様はかっこいいんだけど)
あと、原作はこの特殊な世界観(ファンタジー世界)を表す描写が相当細かく、かなりしっかりした背景や設定が色々とあるのですが、アニメではそれらを表現し切れていなかった印象があります。まあ、アニメだとそれらを文章でくどくど説明することも出来ないので、必然的に映像のみでの表現となるのですが、その辺の描写が甘かったかな〜と。
シナリオに関しては大方原作どおりなんですが、アニメ終盤で出番のないグインのためにオリジナルストーリーとオリジナル中ボスが用意されていました。けど、ぶっちゃけここいらんだろ…しょーもない話でマイナス以外の何物でもなかったです。とは言え、主人公が何もせずに終わってしまうのはさすがに問題でしょうから、これも仕方のないことなのかな…?



主な登場人物と名言(?)

・グイン 「俺は何者だ…?」
 記憶を失った豹男。その正体こそ謎に包まれていますが、強く、賢く、正しいと三拍子揃った正統派の主人公です。また、王者の風格すら持ち合わせており、異種族をまとめ上げてその指揮を執るなんてこともありました。つか、こいつが生身で戦ってる姿って、どう見てもタイ○ーマスクにしか見えないんだが…w

・イシュトヴァーン 「俺はヴァラキアのイシュトバーン。またの名を紅の傭兵だ」
 ヤーンの導きにより、グイン達と出会った傭兵。性格は陽気な楽天家であり、己に自信を持って行動しています。将来は何処かの国の王になると公言しており、彼が幼い頃に受けた予言によると、光の公女という存在が王へと導いてくれるらしいのですが…

・リンダ 「大宇宙の黄金率というものには、ただ一つの偶然もないのかもしれないわ」
 双子の姉でパロの王女。美しい容姿をしていますが、性格は活発で勝気な面を持っています。パロ王家の特別な血を色濃く受け継いでおり、しばしば予知のような言葉を放って予言者としての一面を見せることも…。ただ、意外と惚れっぽいところもあって、この辺は年頃の少女らしい面ですね。

・レムス 「さあ、見せてくれ夢の続きを!」
 双子の弟でパロの王子。姉に甘えてばかりで、かな〜り頼りない印象ですが…男の子は成長するんです。グイン達との旅によって逞しくなっていきます。ただ、その成長が良い方ばかりとは限らないところもあるんですよね…。国民から慕われるナリスに対し、大きな劣等感を抱いています。

・アルド・ナリス 「私はどんな運命でも受けて立つぞ」
 絶世の美男子であり、類まれなる知識と剣の才を持ったパロのクリスタル大公。リンダやレムスとは従兄弟の関係にあたります。その智謀で相手の裏をかいた策略を張り巡らせたり、自らの魅力を用いて相手を虜にしてしまうなど、なかなか一筋縄ではいかない人物ですね。この方を前にしたら、大抵のキャラは落ちます。私もこの方にはすっかり骨抜きにされてしまいましたよw

・アムネリス 「心の底まで焼き尽くしてやろう」
 パロを侵略したモンゴールの公女。将軍として戦場を駆ける勇ましさを持っていますが…こいつの場合相手が悪いんだよな。知恵と力を兼ね合わせたグインの前では赤子同然だし、怪しい魅力を持ったナリス様の前では只の小娘だしw アニメでも転落人生の一旦を披露してくれますが、彼女にとっての不幸はむしろこの後からが本番なんですよね…(汗)

・マリウス 「お前は光か、それとも闇か」
 諸国を放浪する吟遊詩人…ですが、その正体はナリスの弟でパロの王位継承権を持つアル・ディーン王子。けど、堅苦しいのが嫌いなこいつは出奔しちゃったんですね。全てを持ち合わせた兄を尊敬すると同時に畏怖も抱いており、複雑な感情を持っているようです。

・スカール 「俺といれば、何処でもそこが風邪の吹き渡る草原さ」
 草原の鷹と呼ばれるアルゴスの黒太子。騎馬の民を率い、戦場を神出鬼没に駆け抜けます。この後、世界の謎の一旦に絡むキーパーソンとなるのですが、それはまた別のお話。



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