ギルティクラウン
2011年 全22話


評価 50点

作品解説

 ギルティクラウン 01【完全生産限定版】 [Blu-ray]
アニプレックス (2012-01-25)
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桜満集は廃校舎で憧れの歌手・楪いのりに出会う。彼女はレジスタンス組織「葬儀社」のメンバーであり、GHQとの争いの中で集は〈王の能力〉を右腕に宿してしまうのだった。


私がこの作品を見てまず思ったのは、何処かで見たことあるなぁ〜ってことです。2000年代にヒットした様々なアニメから設定やら展開やらを失敬し、寄せ集め感がもうアリアリでしたね。まあ、今のご時勢でパクるなとは言いませんが、それらを集めてきただけで上手くまとめられなかった(脚本がダメダメだった)ところが見ていられませんでした。
具体的に言うと、王の力を得た主人公が学園に通いながらテロ活動を行い、その両方のパートを同時に見せるという手法は完全にコードギアスですね。また、雰囲気とかハッタリの利かせ方なんかもすごく似てるんです。あとは、ヒロインがアイドルで歌を歌うというのはマクロスFを連想させますし、カリスマを持つ指導者が主人公を引っ張っていき、途中で脱落という流れはグレンラガン風でもあります。他にもエウレカだったり、スクライドだったり、リヴァイアスだったり…うん?ある意味、谷口監督をリスペクトしてるのか?笑
また、主人公がクソヘタレでまったく魅力を感じなかったので、そこもイライラに拍車をかけましたね。ヘタレと言えばルルーシュもそうでしたが(笑)、あちらは覚悟を持って自分の意志というのを貫いていたので見ていて爽快でした。対してこちらの主人公・集は、覚悟も無ければ自分の意志も無い…流されるままに動いているだけであり、すぐ弱音を吐いたり文句を言ったりで、とてもじゃないけど好意的には見れませんでした。
そんなヘタレ具合も後半の覚醒のためには仕方ないこと…そう思ってずっと見ていました。結果、二段階覚醒(ヘタレ⇒黒覚醒⇒白覚醒)を見せてくれて、その辺は唯一楽しんで見ることができましたね。ただ、1クール目と2クール目にあまり関連性が持てないというか…何か違う作品みたいなんですよね。1クール目からの積み重ねや伏線が生きてきたから良くなったというわけではなく、そこを境にガラリと方向性が変化しています。まあ、面白くなれば文句は無いのですが、1クール目って一体何だったんだろう…?と何処かチグハグ感を覚えてしまいます。
それで、今良くなったと言った2クール目ですが、結局のところラストはまたダメダメ脚本が復活してイマイチの出来でしたね。せっかくいい感じで盛り上げてきたんですけど、何と言うか…凄く、凄く呆気ないんです!
総評としては、1クール目はつまらない。2クール目になって多少見れるようになってきた…と思いきや、最後が盛り上がらないという途中の一部分しか見所が無い作品になっています。最初か最後が良ければまだフォローも出来るのですが、最初がダメなせいで視聴が続かない(切る人が多い)…最後がダメなせいで印象悪い…という救い様の無いことになっちゃってます(汗)



主な登場人物と名言(?)

・桜満 集(おうま しゅう) 「今こそ僕をさらけ出す」
 現代映像研究同好会に所属する高校2年生。他者の胸部からヴォイドを引き出す〈王の能力〉を得たことで、涯が率いる葬儀社のレジスタンス活動に深く関わっていきます。正直、こいつ1クール目はあまりいいとこないんだよなぁ…。2クール目に入ってから色々あって、成長していくことになります。

・恙神 涯(つつがみ がい) 「今日、お前は一つ自分自身を越えた」
 レジスタンス組織「葬儀社」のリーダー。他人が持つヴォイドの性質を見極める眼を持ち、集を使った様々な作戦を立案して戦いに勝利していきます。人の上に立つだけのカリスマ性を持ち、集とは違い組織の誰からも信頼されているこいつはある意味で主人公だなw

・楪(ゆずりは) いのり 「あたしはもうあなたのものだから」
 ウェブアーティスト「EGOIST」のボーカルであり、葬儀社のメンバー。無表情でミステリアスな雰囲気を漂わせている少女です。集には数々の思わせぶりな発言を行って彼を困惑させていますが、涯とも只ならぬ関係であることが示唆されています。

・篠宮 綾瀬(しのみや あやせ) 「車椅子は私の個性みたいなものよ」
 人型ロボット「エンドレイヴ」のパイロットである少女。普段は車椅子に乗っているのですが、その乗り降りには決して他人の手は借りないという信念を持っているようです。葬儀社のリーダーであり、自分に居場所を与えてくれた涯には尊敬以上の感情を抱いている様子。

・校条 祭(めんじょう はれ) 「言ってくれれば私はいつでも…」
 現代映像研究同好会のメンバーで集のクラスメイト。可愛くて巨乳でとってもいい子なんですが、何故か集のようなヘタレに惚れているという…しかし、集はいのりにしか興味が無いという…(不憫だ)

・寒川 谷尋(さむかわ やひろ) 「世界は不条理で不公平なんだ」
 現代映像研究同好会のメンバーで集のクラスメイト。表面は非常に好青年ですが、裏では色々やっていて実は黒いですw 1クール目も2クール目も、こいつはブレずにいい働きをしてくれましたね。この作品の影のMVPをあげたいです。

・供奉院 亞里沙(くほういん ありさ) 「彼を知りたい…」
 天王洲第一高校の生徒会長であり、権力者の祖父を持つお嬢様。世間知らずのお嬢様は涯のような危険な男の魅力にはまってしまい、葬儀社の協力者になります。まあ、そこまでなら可愛いもんなんですが、2クール目は最強のビッチとしてやらかしてくれましたw

・ダリル・ヤン 「パパに言いつけるからね」
 GHQのエンドレイヴパイロット。司令官ヤン少将の息子であり、超わがままで自己中な性格に育ってます。ある意味、こいつは人格破綻者ですねw

・嘘界(せがい)=ヴァルツ・誠 「こんな気持ち、まるで初恋のようですよ」
 GHQ少佐。〈王の能力〉に興味を持っており、集にも興味を示します。作中で最高のネタキャラであり、多分ダリル以上に人格破綻してると思うんですけど、何か可愛いとこがあって憎めないんですよねw



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