銀河英雄伝説
1989年 本編110話+外伝52話


評価 95点

作品解説

 銀河英雄伝説 Blu-ray BOX1
Happinet(SB)(D) (2009-12-18)
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宇宙に進出した人類は、銀河帝国と自由惑星同盟の二つの勢力に分かれ、150年にわたる断続的な戦争を続けてきた。この戦いが永遠に続くかと思われていた時、2人の英雄の出現により、歴史は大きく転換し始めた。


壮大なスケールのスペースオペラです。まさに圧巻って言葉がピッタリの凄い作品ですよ。
歴史ドラマを髣髴とさせるような長編ストーリーで、かなり歯応えあります。しかし、冗長にはなっておらず、視聴者を惹きつけて止みません。戦闘は元より、人間ドラマ、内政、陰謀、様々な見所がもう満載ですね。
また、この作品では数多くのキャラクターが登場しています。細かいキャラも含めていくと、その把握には時間がかかるかもしれませんが、気付いたときはそれら一人一人のキャラクターの魅力に取り付かれていることは間違いないです。
宇宙を舞台にした戦争の話ですが、ロボットのようなものは出てこず、ほとんど艦隊戦がメインです。ですから、それぞれの指揮官の作戦行動というものが重要な意味を成していき、それによって戦局が大きく変わっていく様がこの作品の見所ですね。昨今よくあるような、力押しでケリがつくような戦いものとは違い、作戦の内容次第で状況が二転三転していくところが面白いです。
それで、この作品は帝国軍、同盟軍両方の視点が交代で描かれています。二つの陣営のどちらが善で、どちらが悪とかいう区別はなく、両方の物語がそれぞれキチンと成立しているので、どちらの軍にも感情移入が出来ます。それに、主人公もラインハルトにヤンという両方の陣営に存在しているので、どちらの陣営を応援するのも自由です(ちなみに私は帝国軍派でした)
けっこう人が死んでいく作品なので、お気に入りのキャラが死んだときはまさに涙でしたね。この作品に限って言えば、主人公も含めて誰がいつ死んでもおかしくないような展開です。
はっきり言って、これを見てないSFファンは人生損してるぞ!とりあえず長いからって理由で敬遠するのは止めて、ごちゃごちゃ言わずに見ろ!絶対に後悔しないから!



主な登場人物と名言(?)

・ラインハルト・フォン・ローエングラム 「勝利か死かではない。勝利かより完全な勝利かだ」
 帝国軍に所属する将校で、この物語の主人公。天才の名を欲しいままに、次々と戦場で功績をあげ、高い地位へと昇進していきます。彼の目的は、美人の姉さんを奪った皇帝を倒し、腐りきった貴族制度を内側から滅ぼすこと。そして、自らが皇帝の地位へと上りつめることを狙っています。最大のライバルであるヤンとは幾度となく戦場で戦い、お互いの力を認め合います。

・ヤン・ウェンリー 「みんな、死なないように戦い抜こう」
 もう一人の主人公。同盟軍最高の知将で「魔術師」や「ミラクルヤン」等と呼ばれていますが、実は相当の苦労人。能力はラインハルトと同等か、それ以上なのに、いつも戦力差や無能な上官に泣かされて、苦しい戦いを強いられることになります。しかし、どんな条件下でも結果を残す彼の手腕はまさにミラクル!

・ジークフリード・キルヒアイス 「宇宙を手にお入れください」
 ラインハルトの幼馴染にして、彼の半身ともいうべき存在。誰よりも彼のことを理解しており、彼を支えることが出来る唯一の人物です。また、優れた能力を持ち、ラインハルトに次ぐ帝国軍No.2と言わしめました。しかし、ある理由から物語前半で退場してしまうことになります。この出来事は、後のラインハルトをいつまでも苦しめ続けることになります。まあ、こいつの活躍見たきゃ、外伝見るべし!

・ユリアン・ミンツ 「起きてください!ヤン少将」
 ヤンの被保護者で、彼に憧れて軍人になります。物語後半、重要な地位へと押し上げられた彼は、ヤンからの教えを最大限に生かし、帝国軍と戦っていきます。

・ウォルフガング・ミッターマイヤー 「これだから貴族の馬鹿息子どもは度し難いのだ 」
 疾風ウォルフの異名を持つ帝国軍の勇将で、親友のロイエンタールと共に帝国軍の双璧と呼ばれます。また、ラインハルトがキルヒアイスを除き、最も信頼している部下でもあります。

・オスカー・フォン・ロイエンタール 「なかなかどうして、大した奴がいるな敵にも…」
 帝国軍の中でも最強の武将の一人。左右の目の色が違うことが特徴です。物語終盤、罠にはめられて、親友のミッターマイヤーと戦うことになります。果たして、その結末は…!?

・パウル・フォン・オーベルシュタイン 「所詮あなたもこの程度の人か…」
 両目が義眼の男。目的達成の為には、何であろうと利用する冷徹さを持っています。ラインハルトの参謀として、新王朝の影の部分などにも貢献しました。見るからに悪役っぽくて、こいつはいつか裏切るんじゃないかと思ってましたが…



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