機神大戦ギガンティック・フォーミュラ
2007年 全26話


評価 50点

作品解説


田舎育ちの少年・州倭慎吾が東京に着いたちょうどその日、人類史上最も賢明とされる世界大戦「WWW(ワイセストワールドウォー)」が始まるのだった。


ギガンティックファイト、レディーゴー!…ということで、やってることはGガンとほぼ同じ。人類の戦争を、各国の代表ロボットのタイマンで平和的(?)に決着つけようって寸法です。けど、そこには色々と思惑があって、何かきな臭い雰囲気もありました。
それで、この作品を見てると、どうも既視感を覚えてしまいます。先述したとおり、設定段階からGガンだし、どっかで見たことのあるような某ゲリオン的演出もチラホラ…両方を中途半端になぞっているだけで、オリジナリティに乏しいようにも思えました。
また、作中では12体のロボットが登場していて、それら1体1体を全て別の人がデザインしているそうです。しかも、全て有名どころの人を起用しているみたいなんですよね。けど、あんまり見せ場のないまま終了した機体も多いので、ぶっちゃけデザイナーの無駄遣いだなあという印象だったり…(汗)
さらに、そのロボを使った戦闘がしょぼかった。3Dでロボット描いてる作品って、大体動きが少なくて迫力不足のような気がします。決着とか相当呆気ないものが多かったですよ。
あと、この作品を語る上で欠かせないのが「共鳴感応システム」…これを使うことで、他国のパイロットの状況が覗き見れるっていう非常に便利な(ずるい)ものなんですが、ここんところがどうも微妙なんだよな〜
それぞれの国のパイロットを深く描いてくれるのは、そこに感情移入も出来ていいこととは思いますが、さすがに全ての国に対してこれをやられると、進行上邪魔臭くも思えます。特に、1話や2話で消えていく奴らの背景なんて、ぶっちゃけどうでもいいんだよな。主人公達と直接絡むこともない、使い捨てキャラの過去を無駄に垂れ流されても、ただ物語のテンポが悪くなるだけのように感じられました。
多くの話数を割いて色々見せてはくれましたが、結局印象に残っているのは、ロシア、アメリカ、中国くらいですよ。もうちょっと、この部分を上手く生かせるような工夫が欲しかったな。キャラもメカも無駄に多いだけで、それがいい具合に作用しているとはあまり思えませんでした。
熱いバトルも興味惹かれる展開もなかったこの作品は、いまいち盛り上がれなかったという印象です。せっかく、きな臭さ漂う黒い設定なんかもあったんだから、そこをもっと掘り下げてみてもよかった気もしますね。



主な登場人物と名言(?)

・州倭 慎吾(すわ しんご) 「僕に、乗れって言うのか?」
 スサノヲ自身に選ばれ、適合率(シンクロ率みたいなもんか?)もそこそこ高いという理由で、強制的にギガンティックのパイロットにさせられちゃいます。しかし、こちらは某主人公とは違って、結構簡単にそれを納得しちゃいましたね。まあ、さすがにそこまで真似るわけにはいかないということなんでしょうw 癖として、つい思ったことを口に出しちゃうらしいです。

・神代 真名(かみしろ まな) 「戦って、勝ってください」
 トランスレータ。スサノヲの意思を代弁する者として、慎吾と共にギガンティックに搭乗します。おっとりした美少女に見えますが、実は忍者(今時なんつー設定だw)。体術は超一流で普通に強いんです。昔の男(?)の影みたいのがチラついてんですけど…慎吾君とパートナーになる以前に、誰かと甘酸っぱいイベントでもあったんかい?

・天野 卯兎美(あまの うつみ) 「うっちぃって呼んでくれって言ってるでしょう」
 技術主任の天才少女。よくありがちな、遺伝子操作によるプロジェクトの産物ってやつですよ。まあ、年相応の子供っぽい部分もあり、自分のことをしきりにうっちぃと呼ばせようとしていました。多分、『鷲羽ちゃん』とかそういうのと同じレベルの話です。天才と呼ばれる連中は、妙なこだわりがあるみたいですねw

・大海 華都美(おおみ かつみ) 「それが軍組織というもの…なんでしょ」
 プラクティカルベース司令。かつて、彼女の兄がスサノヲのパイロットであったが死亡している。そのことをきっかけに、彼女もギガンティックと関わる道へ進んでいくのだった。

・皇田 力(おだ つとむ) 「政治家と軍令部が笑顔を浮かべるのは、その奥に企みを隠している時です」
 プラクティカルベース副司令。華都美の兄とは知り合いであり、彼女のこともそのころから知っていました。彼女が司令になった後も、的確な助言を行いながら力を貸します。

・李雲儀(リ・ウェンイー) 「人を思う心は力となる」
 中央国(中国)のギガンティック・玄武神のパイロット。最初に慎吾が戦った相手です。戦いに敗れた彼らは、国をあげて日本のサポートをすることに…。経験の浅い慎吾にとっては、良き先輩であり、良き兄貴といった感じでしたね。せっかく、声優が関智一さんなんで、このギガンティック・ファイトの舞台でドモン的な活躍もしてほしかったですよw

・李走影(リ・ツァウイェン) 「がんばっていってらっしゃい」
 ウェンイーの妻であり、中央国のトランスレータ。戦いに敗れた後は、雲儀と共に日本の司令部でサポートを行います。こちらも、慎吾や真名にとっては良き姉さんといった感じでした。

・大黒 眞人(おおぐろ まさひと) 「一度でも深く接合したら侵される。ゆっくりだが、確実に…」
 元スサノヲのパイロット。しかし、度重なるギガンティックとの接合によって精神と肉体の侵食が進み、現在は隔離された部屋で療養中です。

・神代 神名(かみしろ かな) 「その時は…私を殺して」
 前任のトランスレータであり、真名の妹。彼女も眞人ほどではないですが、侵食がかなり進んでいます。たまに、自分の意志とは異なる行動を取ることもあるようです。



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