コードギアス 反逆のルルーシュ
2006年 全25話
作品解説 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
超大国ブリタニア帝国に占領された日本は、エリア11(イレブン)と呼ばれその支配下に置かれた。二人の少年、ルルーシュとスザクはそれぞれのやり方で日本の復権を目指すのであった。 パッと見の雰囲気としては、ガンダムSEED+デスノートという印象を受けます。それらのいいとこ取りをしているこの作品は、人気が出るための要素が色々満載ですね。登場するキャラクターも皆個性的でそれぞれ魅力があり、多くの人の興味を引く作品だというのは間違いないと思います。 この作品の特徴として挙げられるのが、中だるみを感じさせないテンポの良さと、二転、三転していく先の見えない展開でしょう。毎回の内容が非常に濃く、こちらの予想外のことが常に起こるので、見終わった後もしばらく衝撃の余韻が続くんですよ。ほんと、い〜い感じでこちらのテンションを上げるツボをついてきます。製作者サイドはよく分かってますね。見ていてワクワクドキドキという感情が押し寄せてきました。それに演出面も素晴らしいので、こちらを惹きつけて止みません。 ところで、この作品では他のロボットものと比べて主人公の立ち位置がちょっと特殊です。主人公のルルーシュは指揮官タイプであって、自ら率先して敵をガンガン倒していくタイプではないんですよね。彼は、自分の部隊「黒の騎士団」を率いて、その戦術と作戦行動を見せてくれるのです(むしろ、直接戦う時はやられ役なんだよなw) その代わりと言っちゃあなんですが、ライバルであり彼の親友でもあるスザクの方は、最強クラスの専用機に乗ってバリバリに戦ってくれます。まあ、その戦う相手というのがルルーシュであって、このスザクが彼を叩きのめすことになるのですが… てな感じで、この物語はルルーシュとスザクの戦い…その信念の在り方という点が一つのテーマとなっています。己の信念に基づき相対する二人…目指すところは同じなのに、その方法が違うだけで敵対してしまうのは悲しいことです。 所々、SEEDを意識させられる部分も見受けられるのですが、あちらとはほんと大違いの出来でした。特にこの作品は、キャラの扱い方が非常に上手いんです。こんなの見せられたら、後半キャラがグダグダだったSEEDなんて失敗作という印象をさらに強めてしまいますよ。 ただ、ここまで良いことばかり書いてきましたが、4か月遅れで放送されたラストの24・25話の扱いには不満も残ります。ある程度、こちらの予測を上回ることをやってくれるだろうとは思っていましたが、まさかここまでとは…(汗) とりあえず、ストーリー展開については考えていた以上にとんでもないものでした。けれど、これはこれで良しとします。ルルーシュの行動は主人公として到底ありえないものでしたが、ある意味こいつらしいな…と何処か納得出来てしまうところもありますから。 問題なのは締め方。ここまで盛り上げておきながら、結局何の決着もつけてないのは良くないですね。待たされた挙げ句がこれとは…ほんと、いい意味でも悪い意味でも視聴者を裏切った作品でしたよ。まあ、既に続きが決定しているというところが唯一の救いですか。とにかく、続編を見ないことには死んでも死にきれません! 色々未解決とは言え、全体通して面白かったことは事実なのでこのくらいの点を付けときます。本来なら、もう一個上の評価を付けたかったんですけどねえ… メインキャラに対してルルーシュが発動させた命令のまとめ 完全ネタバレなので、反転(Ctrl+A)して見て下さい。 ※ここでいう話数は、ギアスをかけた内容がキチンと発覚したところです。
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主な登場人物と名言(?) | ||
・ルルーシュ・ランペルージ 「撃っていいのは、撃たれる覚悟のある奴だけだ」 ブリタニア帝国の皇子。しかし、今はその身分を偽って妹と共に日本で生活しています。頭がきれて外面はいいのですが、中身は結構邪悪。その歪んだ笑みを見ていたら、どうしてもライト君(デスノート)を思い出してしまいます。この二人って何処かかぶってるんだよね〜。偶然、ギアス(いかなる相手にも命令をくだせる絶対遵守の力)を手に入れた彼は、復讐のためにブリタニア帝国を壊そうとしています。仮面をかぶり、ゼロと名乗った時の彼はノリノリ。正義の味方・黒の騎士団リーダーとして、大いにはっちゃけてくれます。ちょっぴりヘタレな部分を見せるところはご愛嬌w ・枢木 スザク 「間違った方法で手に入れた結果に、価値はないと思うから」 日本の元首相の息子であり、ルルーシュの幼馴染。イレブンでありながらブリタニア帝国の士官となり、内側からブリタニアを変えようとしています。融通が効かなく、青臭さの残る真っ直ぐな馬鹿。ルルーシュ(ゼロ)の誘いを断り、第7世代ナイトフレーム・ランスロットのパイロットとして、彼の前に幾度となく立ち塞がることになります。ルルーシュ視点から見ると、ハッキリ言ってこいつの存在はかなりうざかったな。 ・C.C.(シーツー) 「力をあげる代わりに私の願いを一つだけかなえてもらう」 ルルーシュに力を与えた謎の少女。こいつが何者なのか、どういう目的なのか、一切分かっていません(分かっているのはピザが大好物ってくらいw)。彼女の願いとは一体何なのでしょうか?とりあえず、今のところはルルーシュに協力してくれてる彼のパートナー的存在みたいです。 ・紅月 カレン 「私、がんばるから!」 学校では萌える病弱設定ですが、一度そこを離れると黒の騎士団のエースパイロットとして大活躍。紅蓮二式に搭乗してからは、スザクの駆るランスロットとも互角の攻防を繰り広げます。段々ゼロを崇拝するようになり、彼のために尽くす忠犬へと…(笑)。シーツーにちょっぴり嫉妬してるとこなんかは超かわいいぜ! ・ナナリー・ランペルージ 「にゃ〜〜〜ん」 ルルーシュの妹。母親を殺されたショックから目が見えず、足も不自由になります。ルルーシュは、彼女が平和に暮らせる世界を作るために行動を起こしたんですよね。 ・シャーリー・フェネット 「でも、朝はくるじゃないですか」 ルルーシュラブの女の子。彼女に関して書きたいことは色々ありますが、ネタバレ避けるために止めときます。とりあえず切ねーよ!まあ、てっきり途中退場するものだと思っていたのですが、そういう展開にはならなかったですね。このことが、後の続編でどう活きてくるのか…? ・ミレイ・アッシュフォード 「今度は逃げられないかも…」 生徒会長のお嬢様。しかし、シャーリー曰く中身はおじさん(笑)。エロオヤジのような言動がステキです。彼女だけは、ルルーシュが元皇子だということを知っていて、色々と便宜を図ってくれてるようです。家が落ちぶれつつあるので、貴族との結婚が義務付けられているご様子。そして、その見合い相手はというと… ・ニーナ・アインシュタイン 「あっ、分裂した…」 控え目で大人しい少女…と最初は思っていましたが、とある出来事がきっかけで、どうしてもエロキャラとしてしか見れなくなってしまいました。頭のいい少女ですが、多分その脳内ではすんごい妄想とかしてんだろうな。ただ、エロキャラは途中で形を潜め、終盤は作中最強のキレキャラに…アインシュタインの名は伊達じゃないんだよっ! ・ジェレミア・ゴッドバルト(オレンジ) 「全力をあげて奴らを見逃すんだ!」 最高だよ、こいつ!!最初見たときは、全然大した奴には思えなかったんですけど、こんな…こんなおいしいネタキャラになるなんて(笑)。とりあえず、序盤はオレンジ様の見所満載。いつまでもこのオレンジネタを引っ張っていって欲しいと思いましたね。中盤、一時離脱してた時はお帰りが待ち遠しかったですが、復活した終盤では存分に存在感を見せ付けてくれました。 ・ヴィレッタ・ヌゥ 「そうか…お前が、ゼロ…」 ブリタニア軍の女兵士。かなり初期の段階でルルーシュと接触し、ゼロの正体にも早くに辿り着く人物なのですが…。なんやかんやの後、彼女は数奇な運命を辿ることになります。ジェレミア同様、こいつもこんなに見せ場のあるキャラだとは、最初思いもよらなかったですね。 ・ロイド・アスブルンド 「あは♪」 ブリタニア軍の科学者。こいつもイイキャラだ。初っ端からインパクト爆発。声優の白鳥さんはいい仕事するなぁ〜。あの人は主役よりも、こういうイロモノキャラの方が伸び伸びと演技しているように思えます。 ・クロヴィス・ラ・ブリタニア 「誰だ…私は誰と戦っているのだ?」 エリア11を統治、監督するブリタニア帝国第三皇子。ガンダムで言うならガルマ的な立ち位置であり、序盤であっさりルルーシュにやられちゃうのでした〜(汗)。まあ、軍事方面は凡庸でしたが、芸術方面で才能を発揮していたようなので、皇子としてはそれなりなのかな? ・コーネリア・リ・ブリタニア 「戦とはな、誇りと命の奪い合いだ」 クロヴィスに代わって、エリア11を統治するためにやってきた第二皇女。自らロボットに乗って戦う、勇ましくてかっこいい姫様です。けど、その正体は妹溺愛のシスコンお姉さまで、もうユフィの前ではデレッデレw。わーい、ツンデレ姫様だぁ(笑) ・ユーフェミア・リ・ブリタニア 「これ以上みんなが大切な人を失わなくて済むよう、力を貸していただけますか?」 ブリタニア帝国第三皇女。理想主義ながら何も出来ない、お飾りの副総督です。つか、ピンク髪といい真っ先に思い浮かんだのがラクス(SEED)ですね。彼女を意識させられ、こいつも訳の分からないしょーもないキャラで終わるんじゃないかと思ってましたが…後半ぶったまげました!まさか、そういう役割で彼女を使ってくるなんて思いもよりませんでしたよ。失礼な考えをして大変申し訳ありません。終盤を盛り上げるために、ユフィは最も必要かつ欠かせない存在でした。 ・シュナイゼル・エル・ブリタニア 「さあ、お手をどうぞ」 ブリタニア帝国第二皇子。一見いい人っぽいんですが、個人的にはなんとな〜くいけすかないものを感じます。何故だろう…女たらしだからか?今回、まだそれほど活躍の場が無かったので続編に期待。 ・ブリタニア皇帝 「オール・ハイル・ブリターニア!」 ブリタニア帝国の象徴である皇帝。若本ボイスがもうたまらんw 各国の支配地を大勢いる息子、娘達に統治させているのですが、こいつ自身は一体何を考えているのやら… |
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