新ビックリマン
1989年 全72話


評価 70点

作品解説


時の塔に入り込んでしまったお守りのピアマルコは、そこで大洪水による次界滅亡の危機と、それを回避するためにはセントジュエルという宝石が必要だということを知ってしまう。そして、そこで出会った、ベリ−オズ、ディオコッキー、プッチーオリンらと共に次界を救う旅に出ることになる。


ビックリマンの続編。シールも徐々に低迷してきた頃の作品なので、前作に比べてキャラの馴染みは薄いかもしれませんが、内容的にはこちらのほうが完成度高かったと思います。
中盤までマルコ達は、次界を救うためにセントジュエルを探し12のエリアを旅します。毎回、シールに沿った天使や悪魔が出てくるところは前作と同じですが、今回は各々のエリアでしっかりとしたテーマが描かれており、ただキャラを出せばいいや!みたいなところがあった前作から進歩して、ストーリーが格段によくなっていたように感じました。
そして後半、現れた真の敵ダークマター。さらに、前作の悪魔ヘッド「魔肖ネロ」をルーツに持つ内裏ネイロス。マルコ達と彼らとの三すくみの戦いが始まります。
前作では天使vs悪魔…言い換えれば善vs悪という分かりやすい構図でありましたが、今回の敵はそれぞれの正義と主張を持っており、簡単に敵=悪と決め付けてしまうような、よくある子供向けの設定とは一味違ってました。(まぁ、明らかな悪も存在してますが…)
そしてその設定を受けてか、ラストではただ敵を倒すというのではなく、敵味方全ての存在を認めた新世界の創造という究極のエンディングを迎えました。もう最終回後半は見せ場満載の怒涛の展開で、ヤバすぎるほど盛り上がりましたね〜。
ただ、ちょっと強引に終わらせた感じがあったんですが、原作(シール上での設定)の方もマルコ編の決着が曖昧なままパンゲ編にいってしまったので、これはもうしょうがないですね。
ファンなら楽しめることは間違いなし。シールを知らない人でも、アニメとして純粋に楽しめる作品になってます。子供向けと侮っちゃいけません!よく出来てます。



主な登場人物と名言(?)

・ピア・マルコ 「腹減った〜」
 お守り(後に次代ということが判明)ですけど主人公。愛嬌があってかわいらしい感じですね。旧ビックリマンの英雄「ロココ」と「マリア」の子孫という設定で、秘めた力を持っています。セントジュエルの力を借りた必殺技「和聖光拳」、「雷電」を使い、強敵相手に立ち向かっていきます。一見、次界の未来のために戦っているように見えますが、実際は大好きな饅頭のことしか考えてないのよねん…。

・K in PM(こげ面公 in ピアマルコ) 「怒りと憎しみに、我が身をさらすんだ!」
 第47話で、10人の次代の力を借りてパワーアップしたマルコ。この姿になるまで、途中何度かのパワーアップがありましたが、全て紹介するのは面倒なので省略(笑)

・P・M・F・G(ピア・マルコ・フル・ジャイケット) 「和聖光拳!」
 第51話で、大洪水の中心にあるメディアの憎しみに触れたK in PMが、それを優しさで包み込もうとした時、セントジュエルの力でほんの一瞬だけこの姿になりました。たったこれだけの登場?って感じでしたが、後の戦いでも何度かこの変身を行いました。しかしこのパワーアップはかなり格好わりぃよ…。

・サン・マルコ 「光り輝く太陽の子、サン・マルコ参上!」
 ダークマターに対抗するため、聖神ナディアと異聖メディアの力で生まれ変わった新生マルコ。つか、ロココを彷彿とさせるような美形キャラです…恐るべしパワーアップ!饅頭好きは相変わらずですが、さすがにこの姿で以前のような意地汚さを見せるわけにはいかず、美食家になってました(笑)

・アレキサンマルコ 「新河系よ、永久に!」
 12個のセントジュエルの力でパワーアップしたマルコ究極モード。スーパーゼウス曰く、「あらゆる世界を救う新河系の英雄」だそうです。しかし、登場は最終話のラスト3分程度のみ。もっとこの姿での活躍を見たかった〜!

・プッチー・オリン 「ぷっち〜
 ワッピーと共にセントボックスから現れた謎の美少女。その正体は異聖メディアの娘、オリン姫です。母親の行為を止めるために、姿を変えてマルコ達次代の下へとやってきました。しかし、このときの彼女は「ぷっち〜」としか喋れません。ちなみに、ブラックゼウス、ダークマターといった悪者連中からやけにモテモテでしたね。

・ベリー・オズ 「美しい!
 時の塔の番人天使。正義を愛する騎士であり、物事を美しいか、美しくないかで判断してるちょっとキザなお馬鹿さん(笑)。ちゃらんぽらんなパーティの中で、唯一まじめに次界の危機について考えています。

・ディオ・コッキー 「お宝は俺のもんだぜ
 お宝に目が無い悪魔の子孫。つーわけで、お宝のためなら裏切りも何のその…てな感じです。前作の味方キャラは皆真面目くさい奴らばっかでしたが、こういうちょっとアウトロー的な存在も物語にいい味出してくれるんですよね。ただ、オズはパワーアップ(ジャイケット化)したのに、こいつは何故かしなかった。ラストでいい感じの見せ場があったんで、あそこでパワーアップしてたらカッコよかったのになぁ…。

・異聖メディア 「ホッホッホッホッ…何もかも流されて滅ぶがいい」
 異世界「曼聖羅」を治める女王。次界を滅ぼすため、聖なる水を放ちます。セントジュエルを集めて大洪水を防ごうとしているマルコ達を、部下である創聖童鬼達を使って倒そうとしています。

・スーパーデビル 「ねっ、先生♪」
 しぶといね〜このとっつあん。メディア、ブラックゼウス、ダークマター、調子いいこと言いながら色んな奴に取り入って、密かに天魔界復活を目論んでいます。

・B・Z・H(ブラック・ゼウス・ヘッド) 「力こそ、パワーだ!
 前作で死の間際、復讐を誓ったブラックゼウスが律儀に約束?を果たし復活してくれます。しかも若返りというオマケ付き。圧倒的パワーでマルコ達を苦しめる強敵です。宿敵ヘラクライストにもキッチリと借りを返しました。ちなみにかわいい子大好きのエロガッパで、プッチーを追い回してます。こういうところは、やっぱスーパーゼウスの双子だけあるなって思いましたね。ビックリ村でのギャグキャラ化したこの人はなんとなく好きでした。

・サイキュロス 「僕は悪戯をたくさんやってやるキュロ〜
 魔肖ネロをルーツとする次代で、オバQみたいな分厚い唇が特徴。ちょっと捻くれ者ですが、マルコの友達です。しかし、ダークマターの力により、魔皇子ドラキュロスとして目覚め、彼の部下としてマルコの前に立ちはだかります。

・内裏ネイロス 「この世に太陽は二つはいらぬ
 ダークマターの支配から解き放たれたドラキュロスが、エズフィトの太陽王として生まれ変わった姿。次界の太陽であるサン・マルコ最大のライバルです。滅び行くエズフィト再建のため、次界と対立します。

・ダークマター 「闇は闇を呼び、闇は闇を創る
 源層大魔性ブラック祖…ってなんじゃいそれ?まぁ簡単に言えば、マルコ達光の存在に対する闇の親玉です。次界を滅ぼし、闇の世界を作り出そうとしています。しかし、こいつを倒してしまったら闇が消えてしまい、世界がバランスを崩して滅びてしまうのです。まったく厄介なことですよ。


〜おまけ「主要キャラ変化のまとめ」〜
「」内は旧ビックリマンに登場したルーツキャラです。

・ピア・マルコ→K in PM(こげ面公 in ピアマルコ)→P・M・F・G(ピア・マルコ・フル・ジャイケット)→サン・マルコ→アレキサンマルコ

・ベリー・オズ→ベリーオズG(ジャイケット)

・「ヤマト王子」→ヤマトウォーリアー
・「天使男ダンジャック」→ボルカンヌ
・「牛若天使」→ベスタニャ
・「魯神フッド」→セレンス
・「ピーター神子」→ミネルンバ
・「一本釣帝」→メルクリン
・「騎神アリババ」→聖ワッP(ペガ・アリババ)

・「ブラックゼウス」→B・Z・H(ブラック・ゼウス・ヘッド)
・「魔肖ネロ」→サイキュロス→ドラキュロス→内裏ネイロス



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